牛 肉 情 勢 項 目 内 容 1.国産 ○ 平成26年11月成牛と畜頭数は、110.0千頭(前年比94.3%)で、9月・10月と前年を上回って推移したが、再び前年割れした。 内訳を見ると、 和牛が52.9千頭(前年比94.3%)、交雑牛が22.2千頭(同99.1%)、乳牛去勢(雄含む)が18.5千頭(同94.3%)で、前年同月より稼動日数が 2日間少なかったため、交雑牛は微減にとどまったものの、和牛・乳牛は大きく前年実績を下回った。 ○ 平成26年12月の成牛と畜頭数は、速報値(12/26まで集計)で101.1千頭(前年実績112.8千頭)と、と畜場の稼動日数も前年と同日数で、 前年比89.6%となっている。 1日当たりと畜頭数は、速報値で5,321頭(前年速報値5,267頭)と、速報値段階で前年比べ101%となっている。 供 今後、土曜・休日の上乗せがあるが、最終的に前年比98%程度と思われる。 給 2.輸入 ○ 平成26年11月の輸入通関実績は、牛肉全体で41.2千㌧(前年比84.1%、前月比84.4%)と、前月に続き40千㌧台に減少し、前年比15.9%減と なった。 このうちチルドが17.7千㌧(前年比108.0%)、フローズンが23.5千㌧(同72.1%)と、チルドは前年より増加したものの、3ヶ月ぶりに20 千㌧を割り込み、フローズンは前年比27.9%減と大幅に減少した。 主要国別では、チルドが豪州10.7千㌧(前年比123.6%)、米国6.2千㌧ (同88.5%)、NZ0.4千㌧(同87.2%)、カナダ0.2千㌧(同148.1%)。 フローズンは豪州12.5千㌧(同70.1%)、米国8.4千㌧(同73.4%)、NZ 0.9千㌧(同105.5%)、カナダ0.9千㌧(同64.2%)となった。 1.家計 ○ 総務省発表の平成26年11月度家計調査報告によると、全国二人以上の1世帯あたり牛肉購入量は、501g(前年比88.8%)、支出金額が1,653円 消費 (同108.8%)となった。 1世帯当たりの月間購入数量501gは、平成15年以降最少であり、前年比80%台への減少幅も、セシウム汚染問題が 発生した平成23年8月以来で、消費が大きく低迷している。 2.小売 ○ 日本チェーンストア協会発表の11月度の販売概況は、食料品は好調に推移したものの、気温高などの影響もあり衣料品、住関連品の動きが 鈍く、総販売額の前年同月比(既存店ベース)は、8ヶ月連続のマイナスとなった。 食料品全体では6,733億円(前年比100.9%)と3ヶ月ぶりに 前年をクリアし、畜産品は841億円(同106.5%)で好調を維持した。 需 ※年末・年始の量販店の販売状況は、店舗間で売行きにバラツキがあるものの、全体として和牛・交雑牛を中心にウデ・モモ・肩ロースが良く 要 売れた。 数量ベースで前年比105%前後も、金額ベースでは110%~120%と計画を上回った企業が多く見られた。 3.外食 ○ 日本フードサービス協会発表の外食市場11月度概況は、比較的天候に恵まれ、前年より土・日・祝日の合計が2日多く、引き続き客単価が 堅調に推移したことなどから、全体売上は前年比101.9%と6ヶ月ぶりに前年を上回った。 ファミリーレストラン業態は、洋風・和風ともに客単価 の上昇・店舗数の増加、休・祝日数増で、売上は106.0%前後となった。 その他焼肉業態は、客数が108.4%、客単価が103.3%、店舗数が 101.8%と、特に客数の大幅増から、売上は112.1%と33ヶ月連続して前年を上回った。 問屋 1.在庫 ○ 農畜産業振興機構公表の平成26年10月末の推定期末在庫量は、134.8千㌧(前年比101.0%、前月比103.9%)と、前月に対し5.1千㌧増加 在 庫 した。 うち冷蔵品が13.6千㌧(前年比118.1%)、冷凍品が121.2千㌧(同99.3%)。 内訳は、輸入品在庫が120.9千㌧(前年比100.7%、 前月比103.4%)、国産品在庫が14.0千㌧(同103.3%、同109.0%)となった。 1.11月 ○ 農水省食肉流通統計によれば、平成26年11月の東京市場枝肉卸売価格は、和牛去勢A4が2,146円/kg(前年比106.0%)、和牛去勢A3が 2,003円/kg(同107.7%)、交雑牛去勢B3が1,400円/kg(同105.1%)、乳牛去勢B2が926円/kg(同113.9%)。 各畜種とも価格上昇が一段 と進み、平成13年のBSE発生で出荷頭数が極端に減少し、税率は違うものの平成17年から19年の高騰時以来の枝肉相場となった。 2.12月 ○ 12月の東京市場枝肉卸売価格(速報値12/26時点)は、和牛去勢A4が2,202円(前年比109.9%)、和牛去勢A3が1,984円(同111.0%)、 交雑牛B3が1,440円(同106.4%)と、11月並の相場展開となった。 年末は和牛・交雑牛ともにモモ・ウデ・肩ロース等の品不足が懸念され たが、全体的に大きな混乱も無く推移した。 3.予測 ○ 農畜産業振興機構の12月24日公表による、平成27年1月国内出荷予測頭数は、和牛が32.8千頭(前年比93.1%)、交雑牛が17.0千頭(同 枝 H27年 95.4%)、乳牛(雌含む)が29.6千頭(同92.3%)と、引き続き各畜種ともかなりの減少を予測している。 輸入牛チルドは15.6千㌧(同109.4%) 肉 1月 フローズン18.2千㌧(同94.4%)では輸入量合計で前年並みと予測している。 消費動向は1月以降は家計消費の節約志向が強まり、消費量 相 の落ち込みが懸念されるが、1月も供給減が続き枝肉相場は強含みで推移するものと思われる。 場 平成27年1月7日 更新 JA全農ミートフーズ株式会社 備 考 ○国内生産量の推移(単位:千頭) 和牛計 交雑牛計 暦年 頭数 前年比 頭数 前年比 H23年 517.7 101.5 222.4 80.7 H24年 539.8 104.3 231.3 104.0 H25年 530.4 98.3 232.6 100.6 H26年 7月 46.6 96.1 20.1 100.0 37.0 95.0 18.0 101.5 H26年 8月 40.7 101.4 19.6 106.2 H26年 9月 45.2 101.9 21.2 102.9 H26年 10月 52.9 94.3 22.2 99.1 H26年 11月 ○輸入量の推移(単位:千㌧,%) 輸入数量合計 チルド数量 暦年 数量 前年比 数量 前年比 H23年 517 103.4 213 100.5 H24年 503 97.3 212 99.5 H25年 534 106.2 212 100.0 H26年 7月 46.8 67.7 20.7 103.5 H26年 8月 58.1 106.4 19.4 101.7 H26年 9月 52.8 151.4 20.5 135.4 H26年 10月 48.8 107.9 21.3 123.4 H26年 11月 41.2 84.1 17.7 108.0 ○総務省:家計消費量 (㌘,円,%) 全国1世帯当り 暦年 数量 前年比 金額 前年比 H23年 6,758 97.7 18,386 97.3 H24年 6,739 99.7 18,162 98.8 H25年 6,881 102.1 19,589 107.9 H26年 8月 555 99.8 1,910 115.4 H26年 9月 513 96.2 1,587 109.1 H26年 10月 516 95.9 1,682 112.3 H26年 11月 501 88.8 1,653 108.8 乳牛去勢計 成牛計 頭数 前年比 頭数 前年比 96.4 237.0 104.6 1,165.6 237.4 100.2 1,190.6 102.1 98.9 220.8 93.0 1,177.9 18.8 98.4 101.6 97.6 17.7 95.6 96.5 87.9 18.2 102.6 95.1 102.5 19.3 100.6 104.4 101.0 18.5 94.3 110.0 94.3 フローズン数量 数量 前年比 *財務省: 304 105.6 通関実績 284 95.4 322 113.4 26.1 53.2 38.7 108.9 32.3 163.7 27.5 98.2 23.5 72.1 ○輸出量の推移(単位:㌧、%) 暦年 H23年 H24年 H25年 H26年 H26年 H26年 H26年 数量 8月 9月 10月 11月 200.5 283.5 414.8 51.2 55.5 66.4 69.8 前年比 86.0 141.4 146.3 151.9 174.5 149.5 153.2 ※輸出数量は冷蔵品のみ ○市況の推移: 東京市場(税込み、単位:円/kg、%) 和牛去勢A-4 和牛去勢A-3 交雑牛去勢B-3 暦年 価格 前年比 価格 前年比 価格 前年比 H22年 1,703 95.6 1,489 98.2 1,172 102.8 H23年 1,571 92.2 1,329 89.3 1,078 92.0 H24年 1,643 104.6 1,448 109.0 1,061 98.4 H25年 1,872 113.9 1,716 118.5 1,231 116.0 1,673 100.8 1,231 98.7 ◎相場予想: 東京市場【税込み】 H26.11月実績 12月(速報値) 平成27年1月予測 2月予測 H26月 7月 1,838 100.2 1,877 101.2 1,719 101.1 1,264 101.2 和牛去勢 「A-5」 2,337円(103.6%) 2,354円(104.3%) 2,250円(106.4%) 2,250円(107.3%) H26月 8月 2,008 105.0 1,824 103.9 1,286 101.1 〃 去勢 「A-4」 2,146円(106.0%) 2,202円(109.9%) 2,050円(112.6%) 2,050円(111.5%) H26月 9月 2,082 106.9 1,937 106.6 1,379 106.3 〃 去勢 「A-3」 2,003円(107.7%) 1,984円(111.0%) 1,900円(116.8%) 1,880円(111.7%) H26月10月 2,003 107.7 1,400 105.1 交雑去勢 「B-3」 1,400円(105.1%) 1,440円(106.4%) 1,350円(111.1%) 1,350円(110.7%) H26月11月 2,146 106.0 2,202 109.9 1,984 111.0 1,440 106.4 乳牛去勢 「B-2」 926円(113.9%) ― 880円(111.5%) 880円(113.3%) H26月12月速報値 農水省食肉流通統計(速報値は生体価格の単純平均値) 乳牛去勢B-2 価格 前年比 672 86.6 539 80.2 546 101.3 761 139.4 804 104.8 805 103.7 800 103.9 820 104.1 926 113.9 0 0.0
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