第5章 地球環境 - 旭川市

第5章
1
地球環境
地球環境の保全
現在,人類は,地球温暖化,酸性雨,オゾン層の破壊など将来の生存基盤を脅かす様々な地球
環境問題に直面しています。これらの問題は,いずれも人間活動の拡大によってもたらされたも
のであり,それぞれの問題は相互に関連しています。
地球環境問題を解決するためには,今日の大量生産,大量消費,大量廃棄型の経済社会システ
ムや生活様式そのものを問い直していかなければならず,全世界的な取組が必要とされます。私
たちは地球環境問題が深刻化している現状を認識し,一人ひとりの具体的な行動を積み重ねてい
くことが重要です。
(1)地球温暖化
近年,人間活動の活発化に伴い,二酸化炭素をはじめとする温室効果ガスの濃度が著しく上昇
しています。地球温暖化とは,増加した温室効果ガスにより,熱を蓄える働きが強化され地球の
温度が上昇するという現象です。
温暖化対策が講じられない場合には,氷河が溶けるなどにより海面水位が上昇し,21世紀末に
は18∼59cm上昇すると予測されています。
そのため,対応策をとらなければ,沿岸地域における洪水,高潮の被害が増すおそれがあると
ともに,浸食や水没により多くの土地が失われる可能性があります。また,気候変動が引き起こ
され,生態系や食料生産へ悪影響を及ぼすことなどが懸念されています。
このような状況の中,1997年12月に行われた地球温暖化防止京都会議では,温室効果ガスの排
出量の削減について討議が行われました。
その結果,先進国全体で2008年から2012年の期間に1990年水準の排出量から5%以上削減する
ことを目指し,我が国では6%削減など先進国の具体的な目標が定められました。
この温室効果ガスの代表的な物質は,二酸化炭素,メタン,フロンなどであり,特に二酸化炭
素は地球の温暖化の主な原因とされています。
二酸化炭素は,産業活動のほか家庭生活でも排出されます。電力1kWhを消費すると0.38kg,ガ
ソリン1ℓの消費で2.32kgの二酸化炭素が排出されます。
したがって,冷暖房の温度の適正化や節電,リサイクルを進める,マイカーの利用を控えてバ
スなどの公共交通機関を利用するなど身近でできることから行動することが大切です。
家庭生活の工夫による二酸化炭素排出削減の例
○ 夜中の炊飯器の保温をやめて
(毎日保温を止めて)
→
二酸化炭素
約 31kgカット/年
○ 買い物袋を持ち歩き,省包装の製品を選んで
(レジ袋やラップを減らして)
→
二酸化炭素
約 58kgカット/年
○ シャワーの出しっぱなしをやめて
(1日1分やめて)
→
二酸化炭素
約 65kgカット/年
○ 自動車の利用を控え,バスや自転車を利用して
(8kmの運転を週2回減らして)
→
二酸化炭素
約185kgカット/年
環境省( 環のくらしホームページ) から引用しました。他にも工夫の例がありますので,
ご覧ください(http://www.wanokurashi.ne.jp)。
- 72 -
第5章
地球環境
図 5− 1
日 本 の 年 平 均 地 上 気 温 の 平 年 差 の 経 年 変 化 ( 1898∼ 2007年 )
(資料:気象庁)
棒グラフは 各年の値。折れ線は各年の値の
5年 移 動 平 均 を , 直 線 は 長 期 傾 向 を 示 す 。
(2)酸性雨
酸性雨とは,石油などの化石燃料が燃えることによって発生する硫黄酸化物(SOx)や窒素
酸化物(NOx)が,雨に取り込まれて降下する現象をいいます。これら有害物質の発生源は,工
場排煙や自動車の排出ガス,家庭における暖房の使用など様々です。自然の雨は大気中の二酸化
炭素を吸収して弱い酸性(pH5.6程度)となるため,これより酸性度の強い(pH5.6未満)雨
を酸性雨と呼んでいます。
酸性雨による被害としては,石造建築物などの文化財の腐食,森林や農作物の枯死,湖沼の生
態系破壊などが挙げられています。
酸性雨の原因となる有害物質は大気中で拡散・移動するため,発生源をたどって問題を解決す
ることは難しいと言われています。そのため,酸性雨の対策については国際的な取り組みが必要
とされています。
表5−1
旭川市における降雨の水素イオン濃度(平成19年度)
調査地点
pH(範囲)
旭川市第三庁舎
3.8∼4.9
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第5章
地球環境
(3)オゾン層の破壊
オゾン(O3)は大部分が地上から約10∼50km上空に存在しています。この大気の層はオゾン
層と呼ばれており,生物にとって有害な紫外線をさえぎるなど重要な役割を果たしています。
20世紀半ば以降,工業化の進展に伴い,フロンと呼ばれる化合物が広く使用されてきました。
そして,この物質が大気中に放出されると大気全体に広がり,上空にまで昇ってオゾン層を破壊
することが分かってきました。オゾン層の破壊によって,人間が皮膚がんや白内障になったり,
植物やプランクトンの生育の阻害を引き起こすことが懸念されています。
特にオゾン層を破壊しやすい「特定フロン」については,国際的な取決めのほか,日本でも,
「特定物質の規制等によるオゾン層の保護に関する法律」(オゾン層保護法)が制定され,1995
年末には,特定フロンの生産や輸出入が全廃されました。
また,フロンは,身近にある冷蔵庫やエアコンの冷媒として使用されているため,冷蔵庫など
をそのまま廃棄するとフロンが大気中に漏れるおそれがあります。
家庭から排出される不要となった冷蔵庫やエアコンについては,平成13年4月から施行となっ
た「特定家庭用機器再商品化法」
(通称:家電リサイクル法)によりリサイクルが義務付けられ,
その過程でフロンの回収も実施されています。
そのほか,平成13年6月に制定された「特定製品に係るフロン類の回収及び破壊の実施の確保
等に関する法律」(通称:フロン回収破壊法)では,業務用冷凍空調機器について,廃棄される
際のフロン類の回収等が義務付けられており,
フロンに関する対策がより一層進められています。
なお,カーエアコンからのフロン回収については,平成17年1月から本格施行となった自動車
リサイクル法に引き継がれ,使用済自動車全体のリサイクルと一体的に扱われています。
2
循環型社会の形成
(1)ごみ処理の体制
ア
基本方針
ごみは,家庭生活及び事業活動など社会生活のあらゆる活動を通じて必然的に発生するもの
ですが,今日,大量のごみの発生や最終処分場の不足,焼却に伴うダイオキシン類対策などの
ごみに関わる問題が顕著となり,それらの要因ともなっている「大量生産,大量消費,大量廃
棄」というこれまでの社会経済活動やライフスタイルの在り方が問われています。
近年の急速な社会情勢の変化に伴い,ごみの種類や処理方法なども多様化しており,本市に
おいても様々なごみ問題に対応するため,3R(リデュース,リユース,リサイクル)を推進
し,環境への負荷をできるだけ少なくした社会の形成を図ることが必要となっています。
同時に,市民のごみ処理に関する意識やニ−ズの高まり,ごみを取り巻く状況や,将来予測
される社会情勢などの変化にも的確に対応していくことが大切です。
そのため,これからは,ごみの発生・排出を抑制し,減量化・資源化を推進するとともに,
収集・運搬,中間処理,最終処分について効率的で適正な処理体制の確立を図ることが重要で
す。
また,市民,事業者,市のそれぞれが役割と責任を担いながら,社会全体でごみの減量化や
資源の有効利用に向け,計画的かつ積極的に取り組む必要があります。
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第5章
地球環境
図5−2 ごみ処理実績の推移
処理量(千t)
200
180
160
140
120
事業系ごみ
家庭ごみ
100
80
60
40
20
0
平成15
イ
16
17
18
19
(年度)
排出抑制・減量化・再資源化
限りある資源を大切にし,資源を有効に活かす循環型社会の形成を図るには,ごみの発生及
び排出を抑制し,廃棄物の適正な処理を徹底するなど,ごみの減量とリサイクルを推進する必
要があります。
このため,本市では,市民,事業者,市それぞれが役割と責任を担いながら,より積極的に
取り組むため,ごみを出さないシステムづくりや資源を有効に活用するシステムづくりの確立
に向けて,平成18年3月に「ごみ処理基本計画」を策定しました。
その具体的方策として,ごみの発生抑制に対する意識が定着するよう市民や事業者の自主的
な活動や事業について支援・誘導に努めるとともに,分別収集の拡充,家庭ごみの有料化,効
率的な生ごみ処理の検討とその普及を図るなどして,ごみの減量化を促進します。
また,容器包装リサイクル法に基づいて「旭川市分別収集計画」を策定し,容器包装廃棄物
の分別収集とリサイクルを計画的に実施しているところであり,平成18年6月からはプラスチ
ック製及び紙製容器包装の分別収集を開始し,一層の資源化を図っています。
さらに,限りある資源の有効利用を図るため,リサイクル活動への市民の積極的な取組を呼
びかけ,粗大ごみの中から再利用可能な物は近文リサイクルプラザで展示し希望する市民に提
供するなど,ごみの資源化と有効利用の促進を図っています。
重要な課題である事業系ごみの減量化・リサイクルについては,平成14年度に策定した「事
業系ごみ分別計画」に沿って処理ルートの確保を図るとともに,事業者に対する分別の周知啓
発を図ってきましたが,この計画自体は平成20年3月に終了したものの,引き続き「ごみ処理
基本計画」の中に位置づけ,事業系ごみの分別と減量化に向けた計画的な取組を行っていきま
す。
図5−3 ごみのリサイクル率の推移
リサイクル率(%)
30.0
25.0
20.0
全体
家庭ごみ
15.0
10.0
5.0
0.0
平成12
13
14
15
16
- 75 -
17
18
19
(年度)
第5章
ウ
地球環境
収集・運搬
家庭ごみについては,燃やせるごみ,燃やせ
図 5− 4 近 文 リ サ イ ク ル プ ラ ザ
ないごみ,資源物,ペットボトル,乾電池,蛍
光管,粗大ごみ,段ボールの8分別収集を実施
していましたが,平成18年6月からプラスチッ
ク製容器包装及び紙製容器包装の分別収集を加
え10分別収集とし,平成19年8月からは,剪定
枝,廃食用油及び布類の分別収集を加え,13分
別収集としました。
将来のごみ質,ごみ量の変化や処理方法に対
応し,排出されたごみを衛生的かつ迅速・安全
に中間処理施設や最終処分場まで収集・運搬す
るとともに,さらに減量化,資源化の推進に向
けて,適正かつ効率的な収集・運搬体制の整備を推進していきます。
エ
中間処理
近文清掃工場と近文リサイクルプラザの稼働により,平成8年から家庭ごみの焼却処理及び
資源化を行っており,平成16年度からは事業系ごみも焼却処理しています。また,平成13年1
月からは,家庭から出るペットボトルを,平成18年6月からは,プラスチック製容器包装と紙
製容器包装を民間委託により選別圧縮梱包処理して資源化しています。
今後は,事業系ごみについても分別と中間処理を推進し,ごみの衛生的かつ効率的な処理と
減量・資源化に努めるとともに,
焼却余熱の有効利用と資源物の再生利用を促進していきます。
オ
最終処分
家庭から排出される燃やせないごみ及び粗大ごみ,事業系一般廃棄物,中間処理施設の残さ
は,最終処分場で適正かつ安全に埋立処分しています。また,平成19年8月からは,事業系一
般廃棄物のうち燃やせるごみ及び資源物の搬入規制を実施しています。
埋立地内部で発生した浸出水は,周辺環境に影響を及ぼさないように適切な処理を行ってい
ます。
(2)ごみ処理施設の状況
ア
近文清掃工場
近文清掃工場は,家庭ごみのうち「燃やせるごみ」を焼却して減量化を図り,最終処分場の
延命を目的として,平成8年3月に建設されました。
この施設は,平成8年4月から稼働しており,1日に280tのごみを処理することができる全連
続型焼却炉を設けています。
ごみの搬入量は,事業系の燃やせるごみや肉骨粉,鷹栖町の燃やせるごみの受け入れなど,
表5−2のとおり情勢の変化とともに変動しています。
また,ごみの種類では,塩化ビニール,プラスチック類,その他不燃物の占める割合に大き
な変動はありませんが,これらを焼却した場合は焼却炉の寿命を縮める要因となり,また,排
ガス中の有害物質が発生しやすくなるといわれていることから,これからも適正な分別排出が
重要となります。
焼却にあたっては,ダイオキシン類の排出抑制のため完全燃焼を維持しているほか,環境省
が定めている焼却に関する構造・維持管理基準に基づき運転しています。
- 76 -
第5章
地球環境
表5−2
区
分
近文清掃工場におけるごみ処理の状況
平成15年度
平成16年度
平成17年度
(単位:t)
平成19年度
平成18年度
66,178
65,667
65,510
62,020
51,553
1,210
1,550
5,287
9,886
28,675
652
640
639
510
500
肉骨粉
466
441
424
422
293
鷹栖町からの受入れ
816
831
876
934
947
69,322
69,129
72,736
73,772
81,968
家庭の燃やせるごみ
事業所の燃やせるごみ
非公開文書
合
計
※平成15年度以前の事業所の燃やせるごみは官公署ごみとなります。
※平成18年度以降の家庭の燃やせるごみには,紙製容器包装と布類の可燃残さを含みます。
3
表5−3
近文清掃工場における排ガス中のダイオキシン類濃度の測定結果 (単位:ng-TEQ/m N)
名
イ
称
平成15年度
1
号
炉
0.00097
2
号
炉
0.00066
平成16年度
平成17年度
平成18年度
平成19年度
0.0017
0.00051
0.0012
0.0011
0.0015
0.00069
0.00062
0.00067
国 の 基 準
1.0以下(H14.12.1以降適用)
自主規制値
0.5以下
近文リサイクルプラザ
近文リサイクルプラザは,空き缶・空きびん・家庭金物の選別処理施設及び紙パック保管施
設として平成8年1月に開設されました。
また,同年10月に,粗大ごみのうちまだ使用できるものを展示する展示室や情報コーナーを
設け,ごみの資源化について理解してもらうとともに,再利用展示品の「無料提供」を行って
います。
空き缶・空きびん・紙パック・家庭金物(以下「資源物」という。)の搬入量は,表5−4の
とおりとなっており,近年増加傾向となっています。
これは,家庭ごみにおける「空きびん」の排出量の増加,適正な分別排出による紙パック及
び家庭金物類の排出量の増加によるものと考えられます。
また,当施設に搬入される資源物の中には再生できない「ごみ」が多く混入しており,この
ことが選別処理作業に支障をきたし,資源の有効利用を損なう要因にもなるため,さらに適正
な分別排出の徹底が今後の課題となっています。
表5−4
項
目
リサイクルプラザにおける資源物の処理状況
(単位:t)
平成15年度 平成16年度 平成17年度 平成18年度 平成19年度
資源物の搬入量
5,195
5,181
5,085
5,599
5,600
資
3,843
3,827
3,715
3,852
3,974
源
化
量
表5−5
項
目
アルミ缶他4品目
アルミ缶等の売却益
(単位:千円)
平成15年度 平成16年度 平成17年度 平成18年度 平成19年度
25,507
36,162
38,749
64,905
80,078
※ 他4品目:スチール缶,家庭金物,紙パック,リターナブルびん
表5−6
項
自
目
転
家
諸
車
具
製
品
粗大ごみ無料提供状況
(単位:点)
平成15年度 平成16年度 平成17年度 平成18年度 平成19年度
75
115
91
100
98
78
66
70
56
71
41
49
45
53
81
- 77 -
第5章
ウ
地球環境
旭川市廃棄物処分場
旭川市廃棄物処分場は,国より厳しい基準を定め,施設の安全性や環境保全に配慮して平成
15年3月に建設されました。
本処分場は平成15年7月に開設し,維持管理業務を搬入管理,埋立作業管理,汚水処理施設
管理の3部門に分けて民間委託しています。
また,市職員が常駐し,地域住民対応や適正な維持管理の遂行に努めています。
廃棄物の受入れは,市内から排出される家庭系の燃やせないごみ,粗大ごみ,廃乾電池及び
廃蛍光管,事業系の一般廃棄物,中間処理施設の残さなどを対象としています。
このうち,廃乾電池,廃蛍光管は一時保管後,専門処理業者に処理を委託しています。
今後の維持管理については,搬入管理などの徹底を図り,ごみ処理基本計画における埋立処
分量の削減目標である平成27年度55%削減(平成16年度比)の達成に努めます。
なお,平成15年6月をもって埋立てを終了した旧中園廃棄物最終処分場は,今後施設の廃止
に向けた適正な維持管理を行う必要があることから,閉鎖工事を実施しています。
表5−7
旭川市廃棄物処分場の概要
項
目
総
面
積
埋 立 面 積
埋 立 容 量
埋 立 期 間
最終処分場の種類
表5−8
項
目
家 庭 ご み
事業系ごみ
中間処理残さ
合
計
平成15年度
16,287
34,139
6,954
57,380
概
要
約 179.7 ha
約
13.2 ha
3
約 184 万m
平成15年7月から15年間を予定
一般廃棄物最終処分場
旭川市廃棄物処分場における埋立実績
(単位:t)
平成16年度
23,518
46,867
9,439
79,824
平成19年度
22,061
9,073
9,916
41,050
平成17年度
23,741
40,700
9,598
74,039
平成18年度
17,926
33,181
9,866
60,973
※平成15年度実績は,中園廃棄物最終処分場埋立実績(4月∼6月)を除く
(3)し尿処理の状況
旭川市のし尿収集量は,昭和57年をピークに公共下水道の普及率の上昇などが原因で減少し始
め,今後も収集量の減少が見込まれます。そのため,これからは状況に応じた収集,処理体制の
見直しが必要となっています。
また,公共下水道未整備区域,計画区域外の収集については,さらに収集体制の整備を図る必
要があります。
図5−5 し尿収集量の推移
(千kℓ)
40
35
30
25
浄化槽汚泥量
し尿収集量
20
15
10
5
0
平成15
16
17
18
- 78 -
19
(年度)
第5章
ア
地球環境
浄化槽
本市では,平成12年4月1日の中核市移行に伴い,浄化槽の適正な維持管理,指導を行うため,
旭川市浄化槽保守点検業者の登録等に関する条例を制定し,浄化槽保守点検業者の登録及び浄
化槽清掃業の許可を行っています。また,浄化槽汚泥の処理は旭川市環境センターで行ってい
ます。
生活雑排水による水質汚濁防止及び環境保全を図る必要から,し尿及び生活雑排水を処理す
ることができる浄化槽の設置を推進しています。
また,平成9年度から,下水道整備計画区域及び農業集落排水施設整備計画区域外の地域で
は,浄化槽設置整備補助事業を実施しています。
図5−6 浄化槽設置基数の推移
基数(基)
4,000
3,500
3,000
2,500
合併
単独
2,000
1,500
1,000
500
0
平成15
16
図5−7
17
18
浄化槽補助対象地区別設置基数(平成9∼19年度累計)
- 79 -
19
(年度)
第5章
表5−9
人槽別補助金内訳(平成19年度)
人
槽
金
額(円)
363,000
6人
441,000
7人
441,000
8人
576,000
10人
576,000
補助制度による浄化槽設置状況
平成15年度 平成16年度 平成17年度 平成18年度 平成19年度
計
設置基数( 基)
64
63
58
44
29
704
利用人口( 人)
239
218
189
152
109
2,773
※
イ
度
助
5人
表5−10
年
補
地球環境
計は平成9年度からの合計
し尿処理施設
表5−11
本市では,収集したし尿を運搬し,旭
川市環境センターで処理しています。
処理施設の状況は表5−11のとおりで
す。
し尿処理施設の状況
施設名称
旭川市環境センター
処理方法
し尿に含まれる夾雑物を除去後,清
(前処理) 水で下水道放流水質基準以下に希釈
し公共下水道へ放流
処理能力
日量
360kℓ
(4)ごみの減量・リサイクルの取組
近年の経済発展は,私たちの生活に豊かさをもたらしましたが,その一方でごみを増大させ,
環境や資源の問題,さらにごみを適正に処理するための施設や最終処分場の確保など見直さなけ
ればならない多くの課題を生み出しました。
住みよい環境を守り,限りある地球の資源を有効に活用するためには,ごみの発生量を抑制し,
再利用を進める必要があります。
本市では,ごみの減量化,資源化を推進し,また,ごみの減量化やリサイクルに関する市民意
識の高揚を図るため,次のような事業を実施しました。
ア
生ごみ堆肥化容器及び電動生ごみ処理機購入助成金交付制度
昭和62年度から台所から出される生ごみの減量,資源化のため,生ごみ堆肥化容器の購入に
対する助成金の交付を開始しました。
平成11年度からは家庭用電動生ごみ処理機も助成の対象に加え,更なる生ごみの減量・資源
化を図っています。
平成19年度までに容器19,030個,処理機2,415台の購入に対し助成を行ってきました。
イ
段ボール堆肥づくりモニター事業
平成17年度から平成19年度まで,家庭から出る生ごみの減量化・資源化を図るため,段ボー
ルを利用した生ごみ堆肥づくりの普及促進に向けた基礎資料を得るため,モニター事業を実施
しました。
ウ
再生資源回収奨励金交付制度
再生資源の回収は,大切な資源の有効活用,町内会や子ども会などのボランティア団体の活
動資金の確保,さらには市民相互のコミュニティーづくりなどいろいろな効果があります。
- 80 -
第5章
地球環境
この制度は,市民団体の再生資源の回収活動が安定的に行われるよう助成をするもので,本
市では,平成10年9月から制度を開始しています。
エ
廃食用油再生利用の促進
平成19年8月から家庭から排出される廃食用油を市内40か所を拠点に回収して,軽油代替燃
料としてごみ収集車3台に使用しています。また,平成20年度はさらにごみ資源化モデル町内
会50町内会の中で廃食用油の回収を行います。
オ
分別収集の推進とごみ減量化のための啓発
家庭ごみは,平成19年8月から有料化を開始し,分別区分も13分別に拡大したことから,ごみ
分別収集カレンダーや環境情報誌を全戸に配付するなど,全市民に分別の徹底について理解と
協力を求めています。
そのほか,子どものころからごみ排出のマナーやごみ処理の方法を学習してもらうため,昭
和50年度から全市の小学校3,4年生を対象に社会科副読本「美しいまちに」を作成し,配付し
ています。
カ
家庭ごみ処理費用適正化事業
平成19年8月から実施した家庭ごみの有料化(燃やせるごみと燃やせないごみの有料指定袋
制)に伴い,ごみ処理手数料の媒体として指定ごみ袋及びごみ処理手数料シールを製造すると
ともに,保管・配送は専門業者に,市民への交付と手数料の収納は小売業者等にそれぞれ委託
し,ごみ処理手数料の適切な収納管理を行います。
(5)エネルギーの有効利用
環境への負荷の低減を図るためには,資源及びエネルギーの使用量をできるだけ減らすことが
基本であり,その観点から,省エネルギーやエネルギーの効率的な利用を進めることが重要とな
ってきています。
従来の石炭・石油等のエネルギー消費による二酸化炭素の排出は,地球温暖化という大きな問
題を引き起こしています。
本市では,下水処理水の熱エネルギーを利用した融雪や,ごみの焼却廃熱による発電や暖房等
への利用などの取組を行っています。
ア
下水賦存熱の有効利用
図 5− 8 西 部 融 雪 槽
本市では「旭川市中央地区流雪溝」の
建設等,様々な雪処理施設の整備に取り
組んでいます。
西部融雪槽は,既存ローカルエネルギ
ーの有効利用として,旭川市下水処理セ
ンター処理水の熱エネルギーを利用して
融雪する施設です。
下水処理水は,冬期間でも水温が11℃
程度で一定の上,毎日安定した大量の水
を供給できることから,膨大な潜在的熱
エネルギーを有しています。
この熱エネルギーを効率的に利用する
ことにより,西部融雪槽は1日最大でダン
プトラック714台分に相当する約10,000m3の雪を処理できる能力を持っており,その融雪規模
は札幌にある厚別融雪槽と並び日本でも最大級の施設で平成19年度は約510,000m3の雪を処理
- 81 -
第5章
地球環境
しました。
また,極力無駄なエネルギーを利用しないとの観点から,処理水の供給方式もエネルギーを
利用しない自然流下方式を採用する省エネルギー型の融雪槽となっています。
雪に混ざって運ばれるごみなどは融雪後に回収し,ごみや汚泥については,最終処分場で処
理を行うとともに,回収後はリサイクルできる砂をリサイクル施設に配送するなど,自然環境
に優しい施設となっています。
イ
ごみ焼却熱の有効利用
近文清掃工場では,ごみの焼却に伴い発生する熱を利用して発電するなど,エネルギーの
有効利用を図っています。
電力についての利用状況は,図5−9のとおりとなっており,関係施設において使用された後
の余剰電力を電力会社に売却しています。発生する蒸気についても,工場施設,リサイクルプ
ラザ,ふれあいセンターの暖房等に利用しています。
図5−9 近文清掃工場電力利用状況(平成19年度)
供給電力
98.4
買電
発電
───────────────────────────────────
売電
工場
リサイクルプラザ
需要電力
37.4
56.5
4.6
ふれあいセンター
1.5
1.6
0%
10%
20%
30%
40%
50%
表5−12
項
目
余剰電力売却電力(kWh)
余剰電力売却益(千円)
平成15年度
60%
70%
80%
90%
100%
割合(%)
合計
12,490,860kWh
余剰電力売電状況
平成16年度
平成17年度
平成18年度
平成19年度
4,449,280
4,561,570
4,652,960
4,328,320
4,669,300
27,998
28,859
29,475
29,526
33,079
- 82 -
第5章
地球環境
(6)事業者による廃棄物処理
廃棄物は「事業活動に伴って発生する廃棄物」と「家庭から発生する廃棄物」の2つに大きく
分類することができます。
このうち「事業活動に伴って発生する廃棄物」は排出事業者に処理の責任が課されており,自
ら処理できない排出事業者は費用を負担することにより廃棄物処理業者に委託して処理しなけれ
ばなりません。
図5−10
廃棄物の分類
産 業 廃 棄 物
産 業 廃 棄 物
特別管理産業廃棄物
事業活動に伴って発生す
る廃棄物
一般廃棄物(事業系)
廃棄物
一般廃棄物(事業系)
特別管理一般廃棄物
家庭から発生する廃棄物
ア
一般廃棄物(家庭系)
廃棄物処理業者
委託を受けて他人の廃棄物を処理する事業を行うには,
「廃棄物の処理及び清掃に関する法
律」
(以下「廃棄物処理法」)に基づく許可を受けなければなりません。
この法律では,廃棄物は「産業廃棄物」と「一般廃棄物」とに分類されており,それぞれ別
に許可を受ける必要があります。
さらに,廃棄物処理業の許可は,実際に廃棄物処理施設を設置して中間処理や最終処分を行
う処分業の許可と,排出事業者の発生場所から処分業者の処理施設まで廃棄物を運搬する収集
運搬業の許可に分類されています。
排出事業者が自らの廃棄物の処理を委託するときは,これらの許可を持つ処理業者か再生利
用業の指定を受けた事業者の中から委託先を選定しなければなりません。
表5−13
廃棄物処理業の許可の分類
廃棄物処理業の許可の種類
廃棄物処理の分類
処理できる廃棄物の種類
産 業 廃 棄 物 収 集 運 搬 業
収集運搬
産業廃棄物
産
業
廃
棄
物
処 分
業
処分(中間処理,最終処分)
特 別管理 産業廃棄物収 集運搬業
収集運搬
特別管理産業廃棄物処分業
処分(中間処理,最終処分)
一 般 廃 棄 物 収 集 運 搬 業
収集運搬
一
般
廃
棄
物
処 分
業
特別管理産業廃棄物
一般廃棄物
処分(中間処理,最終処分)
特 別管理 一般廃棄物収 集運搬業
収集運搬
特別管理一般廃棄物処分業
処分(中間処理,最終処分)
特別管理一般廃棄物
(ア)産業廃棄物処理業許可業者及び特別管理産業廃棄物処理業許可業者
本市の区域内で産業廃棄物または特別管理産業廃棄物の処理を行うことのできる許可業者数
及び年度別許可件数は表5−14のとおりです。
産業廃棄物処理業者及び特別管理産業廃棄物処理業者ともに,増加傾向にあります。
- 83 -
第5章
表5−14
産業廃棄物処理業許可業者数及び許可件数
平成17年度
許可の区分
産業廃棄物
許可件数
更
変
規
新
更
産業廃棄物
許可件数
業者数
平成19年度
許可
新
更
変
規
新
更
許可件数
業者数
許可
新
更
変
規
新
更
業者数
59
49
8
479
47
45
3
507
36
54
5
535
業
4
7
4
46
0
8
2
46
2
4
1
47
収集運 搬業
10
4
1
94
5
5
0
98
6
11
2
104
0
0
0
2
0
1
0
2
0
0
0
2
処
特別管理
平成18年度
許可
新
収集運 搬業
地球環境
処
分
分
業
(イ)一般廃棄物処理業許可業者
本市の区域内で,一般廃棄物(事業系)の処理を行うことのできる許可業者数及び年度別許
可件数は,表5−15のとおりです。
このうち一般廃棄物収集運搬業の許可は,本市のごみ処理基本計画に基づき,伐採後の木の
根・枝・ぼさ・廃木製品,特定家庭用機器再商品化法(家電リサイクル法)に規定する特定家
庭用機器など,品目を限定したものに限って許可を行っています。
表5−15
許可の区分
一般廃棄物処理業許可業者数及び許可件数
平成17年度
平成18年度
許可件数
新規
許可
許可件数
許可
更新 変更
許可件数
業者数
新規 更新
許可
業者数
新規
変更
業者数
一般廃棄物収集運搬業
7
12
0
45
7
16
0
42
5
13
0
40
一般廃棄物処分業
0
1
1
6
1
2
4
5
0
3
0
5
イ
更新 変更
平成19年度
再生利用業者
確実に再生利用が行われると認められる場合,再生利用業の指定をします。指定を受けた者
は,廃棄物処理業の許可を受けずに他人から処理を請負うことができます。
再生利用業の指定は,実際に廃棄物処理施設を設置して再生を行う再生活用の指定と,排出
事業者の発生場所から再生活用業者の処理施設まで廃棄物を運搬する再生輸送の指定に分類さ
れています。
本市では,表5−16のような指定を行っています。
表5−16
区
産業廃棄物
一般廃棄物
旭川市における再生利用業指定業者数及び指定件数
分
平成17年度
平成18年度
平成19年度
指定件数
指定
指定件数
指定
指定件数
指定
指定 変更
業者数
指定 変更
業者数
指定 変更
業者数
再生輸送(廃食用油 )
0
0
0
1
0
1
0
0
1
再生活用(廃食用油)
0
0
0
1
0
1
0
0
1
再生輸送(厨芥)
1
0
4
3
0
3
1
0
3
再生活用(厨芥)
1
0
4
3
0
4
1
0
4
- 84 -
第5章
ウ
地球環境
廃棄物処理施設
本市の区域内に設置されている許可を要する廃棄物処理施設は,表5−17のとおりで,許可
の件数は増加傾向にあります。
表5−17
一般廃棄物・産業廃棄物処理施設数及び許可件数
平成17年度
区
分
許可件数
平成18年度
許可
許可件数
施設数
平成19年度
廃
許可
止
施設数
許可件数
新
変
新
変
新
変
規
更
規
更
規
更
廃
許可
止
施設数
汚泥の脱水施設
2
0
11
0
0
2
9
1
0
1
9
汚泥の乾燥施設
0
0
1
0
0
0
1
0
0
0
1
産 廃プラスチック類の破砕施設
0
0
3
0
0
0
3
0
0
0
3
業 廃プラスチック類の焼却施設
0
0
2
0
0
1
1
0
0
0
1
廃 汚泥,廃油,廃プラスチック類,
0
0
1
0
0
0
1
0
0
0
1
物 木くずの破砕施設
1
0
11
4
0
1
14
0
0
0
14
処 廃プラスッチック類及び木くずの
0
0
1
1
0
0
2
0
0
0
2
施 がれき類の破砕施設
0
0
19
1
0
2
18
0
0
0
18
設 安定型最終処分場
1
0
9
0
0
0
9
0
0
0
9
管理型最終処分場
0
0
1
0
0
0
1
0
0
0
1
安定型及び管理型最終処分場
0
0
2
0
0
0
2
0
0
0
2
4
0
61
6
0
6
61
1
0
1
61
一 廃タイヤの破砕施設
0
0
1
0
0
0
1
0
0
0
1
般 可燃ごみ(紙等)の圧縮施設
0
0
2
0
0
0
2
0
0
0
2
廃 伐根及び伐採木の破砕施設
2
0
6
4
0
1
9
1
0
1
9
棄 廃容器包装の選別・圧縮梱包施設
1
0
1
0
0
0
1
0
0
0
1
3
0
10
4
0
1
13
1
0
1
13
棄 産業廃棄物の焼却施設
理 破砕施設
計
物
処
理
計
施
設
※ 施設の設置許可を受けたものの実際に設置されていないものは,許可施設数から除いています。
エ
廃棄物処理業の許可の取消し及び事業の停止
許可業者及び許可施設について,廃棄物処理法に照らして,不適正な廃棄物処理が行われた
場合には,その程度に応じて許可の取消しや事業の停止処分を行います。
その状況は表5−18に示すとおりですが,平成18年度は,許可の取消し等はありません。
表5−18
区
分
取消し及び事業の停止処分
平成17年度
取消し
平成18年度
停止
取消し
平成19年度
停止
取消し
停止
産 業 廃 棄 物 処 理 業 者
3
0
0
0
1
2
特別管理産業廃棄物処理業者
0
0
0
0
1
0
一 般 廃 棄 物 処 理 業 者
0
0
0
0
0
0
- 85 -
第5章
オ
地球環境
適正処理対策
(ア)立入検査
廃棄物の適正処理対策として,排出事業者,処理業者,自動車解体業者を対象に立入検査
を実施しています。
平成19年度は99の事業場を対象として立入検査を行い,そのうち92の事業場に対して不備事
項の指導をしています。不備事項としては,排出事業者では委託契約やマニフェスト(廃棄物
管理票)に関するものが多く,処理を処理業者任せにしている状況がうかがえます。一方,処
理業者については,委託契約書の不備や未更新に関する指導。自動車解体業者については,掲
示板の非掲示や場内の油漏れ,保管上限を超える使用済み自動車の保管に関する指摘が,前年
度に引き続き多くなっています。
表5−19
平成19年度立入検査数及び指導件数
区
分
廃棄物処理業者
排 出 事 業 者
PCB保管事業者
自動車解体業者
計
表5−20
区
分
廃棄物処理業者
排 出 事 業 者
PCB保管事業者
自動車解体業者
計
立入延べ件数
33
23
16
13
84
不備事項の内訳(平成19年度)
マニフェスト
17
7
−
1
25
(イ)その他の指導
廃棄物の不適正処理の防止,不
法投棄の早期発見,未然防止のた
め,ヘリコプターによる空からの
監視やボランティア協力員等によ
るパトロールを行っています。発
見した不適正な事例については,
詳細を調査の上,必要に応じて指
導を行っています。
指導延べ件数
36
24
16
23
99
委託契約
保管基準
19
14
−
−
33
表 5− 21
区
分
その他
16
8
9
7
40
20
17
16
7
60
平 成 19年 度 発 見 件 数
ヘ リ コ プ タ ボ ラ ン テ ィ その他の
ー監視
ア協力員
パトロール
不 法 投 棄
4
95
50
不適 正な焼 却
1
3
0
不適正保管
2
47
4
不適正処理
0
0
0
放置自転車
0
12
11
計
7
157
65
(ウ)廃棄物等に関する相談
表 5− 22 平 成 19年 度 の 相 談 件 数
投棄物や焼却行為に関する相談や情報提供
区 分
投棄物 焼却行為 その他
があった場合には,現地調査の上,不適正な
件 数
78
56
76
処理に関しては原因者に対する指導を行って
います。
平成19年度は投棄物に関する相談が多くあり,次いで焼却行為に関する相談が寄せられまし
た。市街地における焼却行為の相談件数は減少していますが,農工業地域や山間部での焼却行
為は依然として多くの相談が寄せられています。
不適正な焼却行為は有害物質を広い範囲に拡散させ,生活環境に大きな悪影響を及ぼすおそ
れがあるため,法律で厳しく規制されています。
- 86 -
第5章
地球環境
カ
PCB廃棄物
ポリ塩化ビフェニル(PCB)は特に人体への有害性が指摘されており,これまで安全確実
に無害化処理する体制が整っていなかったため,長期にわたって保管しつづける必要がありま
した。この間,紛失や行方不明になる事例が見られ,PCBによる環境汚染が懸念されたため,
平成13年に「ポリ塩化ビフェニル廃棄物の適正な処理の推進に関する特別措置法(PCB特別
措置法)」が制定・施行され,処理の推進や保管事業者の責務等が規定されました。
北海道地区では,室蘭市で建設中のPCB処理施設でPCB処理が,平成20年春より事業開
始する予定になっています。北海道の策定する処理計画では旭川を含む道北は,平成23年度の
処理重点地域とされています。
このPCB特別措置法により提出されたPCB廃棄物の保管状況は表5−23のようになって
います。
市外へ又は市外からのPCB廃棄物の保管場所変更や,保管状況の届出を期限(毎年6月30
日)までに提出しない事業者があることから保管届出数は不定となっていますが,未提出の事
業者には届出するよう指導を行っており,保管届出数及び保管数量は増加傾向にあります。
表5−23
PCB廃棄物保管状況
平成17年度
PCB廃棄物の種類
高 圧 ト ラ ン ス
保管事業場数
10
平成18年度
保管数量
保管事業場数
21台
8
平成19年度
保管数量
保管事業場数
22台
柱 上 ト ラ ン ス
高 圧 コ ン デ ン サ
109
225台
129
246台
保管数量
9
25台
1
1台
132
254台
低 圧 コ ン デ ン サ
6
332台
9
336台
9
339台
蛍 光 灯 安 定 器
43
6,215台
45
6,722台
48
6,984台
紙
2
1,507kg
2
1,507kg
2
1,507kg
ス
1
5kg
1
5kg
1
5kg
そ の 他 の 機 器
2
3台
4
18台
4
18台
そ
他
1
0.3kg
2
0.5kg
1
0.5kg
保管 届出事業 者数
129
感
ウ
圧
複
エ
の
写
150
155
※ 保管届出事業者の中には複数の保管事業場を設置している場合があります。また,PCB廃棄物の種類毎に
保管事業場数を計数しているため,保管届出事業者数と保管事業場数は一致しません。
- 87 -