平成 17 年度グリーン電力認証機構委員会 第 4 回会合 議事要旨 1.日時 :平成 18 年 2 月 24 日(金) 9:30∼12:00 2.場所 : (財)日本エネルギー経済研究所 16 階大会議室 3.出席者: 【委員】 山地憲治(東京大学) 、牛山泉(足利工業大学) 、飯田哲也(環境エネルギー政策研究所) 、小川芳 樹(東洋大学) 、日野迪夫(WWF ジャパン) 、森利男(風力発電推進市町村全国協議会) 、工藤拓 毅(日本エネルギー経済研究所) 【委員(欠席者) 】 佐藤博之(グリーン購入ネットワーク) 【専門委員】 沖伊知郎(日本政策投資銀行) 、正田剛(日本自然エネルギー㈱) 、杉本秀夫(東京ガス㈱) 、都筑 建(太陽光発電所ネットワーク) 、本多尚美(東京都) 、本橋恵一(㈱自然エネルギー.コム) 【専門委員(欠席者) 】 磯野裕昭(東京電力㈱) 、関谷毅史(環境省地球環境局) 、冨田秀実(ソニー㈱) 、中村成人(風力 発電事業者懇話会) 、船曳尚(ナットソース・ジャパン㈱) 、永見靖(経済産業省資源エネルギー庁) 、 渡部(サミットエナジー㈱) 【委員随行ほか】 今井(日本自然エネルギー㈱) 、牛島(牛島聡美法律事務所) 、大林(環境エネルギー政策研究所) 、 手塚(太陽光発電所ネットワーク) 、山田(新エネルギー財団) 、伊藤(日本エネルギー経済研究 所(事務局) ) 4.配布資料 ① ② ③ ④ ⑤ ⑥ ⑦ ⑧ ⑨ ⑩ ⑪ ⑫ ⑬ ⑭ 電力量認証申請 一覧表 石垣島精糖㈱バガス発電設備 発電電力量認証申請書 一式 房谷牧場バイオマス発電所 設備認定申請書 一式 鈴木牧場バイオマス発電所 設備認定申請書 一式 龍田牧場バイオマス発電所 設備認定申請書 一式 森ヶ崎水再生センター小水力発電施設 設備認定申請書 一式 秋田未来エネルギー市民風力発電所 設備認定申請書 一式 ㈱山田養蜂場 本社工場 設備認定申請書 一式 PV-Green2005 年度第 4 期ファーム発電所 設備認定申請書 一式 WG2・4・5 合同会議 議事要旨 WG1・3 合同会議 議事要旨 計量法(抜粋) 計量法についての意見書(永見氏) グリーン電力認証機構規約 -1- 【資料1】 【資料2】 【資料3】 【資料4】 【資料5】 【資料6】 【資料7】 【資料8】 【資料9】 【資料 10】 【資料 11】 【資料 11-参考資料 1】 【資料 11-参考資料 2】 【資料 12】 【資料 13】 【資料 14】 ⑮ グリーン電力認証基準 解説書 改訂案 ⑯ グリーン電力認証事務取扱要領 改定案 5.議事概要 委員の定足数を確認の上開会。以下に、議事内容をまとめる。 (1) 発電期間の設定見直しについて(資料 11) ・ 現在、4-6 月、7-9 月、10-12 月、1-3 月という区切りの四半期を 1 単位とし、最大で連続する4単位まで、申 請する発電期間を設定できることになっている。この点について、申請者から「申請者の任意で発電期間を設 定できるように変更してほしい」という要望があった。理由は、認定済みのバイオマス発電所において、冬場 補助燃料の比率が高まり「化石燃料による発電比率が 40%程度以下」という条件を満たせなくなるおそれがあ り、それを回避するためである。 ・ この点について議論を行った WG1 では、 「申請する発電期間に 1 年という上限を設けた上で任意の発電期間を 設定できるように変更しても良い」とされている。 (主な意見・質問) ○ 発電期間が 4 ヶ月や 5 ヶ月などということも今後はあり得る、ということか。 →(事務局)その通りです。 ○ 事務的に煩雑になる等の問題点はないか? →(事務局)対応できるため、問題はない。 ・ 委員会で審議した結果、反対意見はなく全会一致で承認された。 (2) WG の編成について(資料 11) ・ 個別電源毎の認証基準の策定がほぼ完了していることから、WG2(風力) ・WG4(太陽光・バイオマス) ・WG5 (水力)の 3 つを統合し、設備認定案件を扱う新 WG を設置することを、事務局より提案した。 ・ この点について議論を行った WG1 では、反対意見はなく、新 WG の座長には WG4 の現在の座長である小川 委員が推薦されている。 ・ 小川委員ご承諾の上で、WG の再編成と新 WG 座長を小川委員にしていただくことについて、全会一致で承認 された。これにより新しい WG は、WG1(総則) ・WG2(設備認定) ・WG3(認証機構マーク、表現等)の 3 つとなる。 (3) 変圧ロス電力量の扱いについて(資料 11) ・ 送電系統に流すための変圧器でロスされる電力量を認証の対象に含めるか否かについて、WG1 で行った議論 の内容を事務局より報告し、審議を行った。 (WG からの主な報告内容) ○ ロス分を認証対象に含めるかについて、賛成意見も反対意見も多数出された。議論した結果、WG ではロ ス分は有効に消費されているとは言えず認証対象に含めるべきではないとの方向性が打ち出された。 ○ 原則的に、変圧ロス分の電力量は送電系統に流した電力量の 3%とする。この数値は電力会社の例になら ったものである。ただし、変圧器のカタログ等によりロス率が明確に示されている場合は、その数値を用 いても良い。 ○ 送電のための変圧器でなく自家消費のための変圧器でのロス分については、考慮しないこととする。 (主な意見・質問) ○ 今回の委員会に申請している電力量認証では変圧ロスを対象外としていないので、次回の電力量認証から 変圧器のロスを対象外とするような適用にしてほしい。 ・ 審議の結果、WG からの提案内容で承認された。適用は次回の電力量認証からとし、過去電力量認証した分に -2- ついても、遡って再計算することはしない。 (4) 電力量認証における電力量計の写真の必要性について(資料 11) ・ 電力量認証の際、計算根拠もしくはその傍証として写真を提出するか否かについて、現状は、利害対立のある 主体もしくは客観的な第 3 者による確認がある場合は写真不要、電力量計の読みやデータ収集に手作業的要素 がある場合は写真必要となっている。しかし、手作業的要素はないが他者による確認もない場合については、 設備毎に写真の提出義務が異なっている。この点について議論を行った WG1 から内容を報告した。 (WG からの主な報告内容) ○ 写真の提出義務については、賛成意見も反対意見もあった。結局のところ、 「写真の提出がのぞましい」 という考え方とされ、その義務については設備毎に判断することとなった。 (主な意見・質問) ○ 電力量計を事務局が直接チェックすることも頻繁に行える訳ではない。また、認証機構の認証対象の多く は、利害対立のある主体による確認がない自家消費分となってきていることを考えると、制度の信頼性を 担保することが求められるべきである。よって、可能な限り写真を提出すべきではないか。 →機械的に打ち出される帳票は、基本的にエビデンス能力があると判断できるのではないか。 ○ これまで設備認定された案件では、同じような機械打ち出しの書類をエビデンスとしていても、写真の 要・不要が設備によって異なっていた。申請者が自主的に写真を提出するとしているのであれば問題ない が、委員会が写真の提出を要求した設備もあり、写真の提出を義務付けられていない設備と公平性が保た れていない。 →公平性が保たれていないのは良くない。しかし提出義務については、やはり個別設備毎に判断した方が 良い。 ・ 以上のような議論の結果、 「手作業的要素はないが他者による確認もないものについては、写真の提出がのぞま しい。ただし写真提出の義務については、写真以外での客観性(証拠力) 、他設備との公平性等を考慮して、個 別に決定する。 」とされた。 (5) RPS とのダブルカウントをしていないことの確認について(資料 11) ・ 系統に流した電力量を認証の対象とする場合、RPS とのダブルカウントをしていないことについて、これまで は設備認定時の申請者の誓約で確認していた。この点について議論を行った WG から内容を報告した。 (WG からの主な報告内容) ○ ダブルカウントしていないことについて、設備認定時の誓約だけでなく何らかの客観的な証明があった方 が良い。 ○ RPS クレジット口座の写しを調べることで、ダブルカウントしていないことを証明する方法を議論したが、 RPS クレジット口座についての正確な情報が不足していたため、良い証明方法がまだ分かっていない段階 である。今後引き続き検討することとし、当面はこれまでのように申請者に誓約していただくことで対応 する。 (6) 個人販売における発電請書の使用について(資料 11) ・ 個人へのグリーン価値販売において発電請書( 「発電します」という契約書)を用いることについて議論を行っ た WG から、その内容を報告した。 (WG からの主な報告内容) ○ 問題となる点は、次の 2 点である。1 点目は、 「発電請書自体にはグリーン価値がない」ということを知ら ない個人が、発電請書をもってグリーン価値を PR してしまう点である。2 点目は、個人の場合は販売後 のフォローが完全に実施できるわけではないため、万が一申請者が発電請書にあるグリーン価値量を確保 できなかった場合に問題となってしまう点である。 -3- ○ この内容は WG3 で扱う内容であるが、議論を行った WG では座長が欠席されていたこともあり、引き続 き検討を続けることとなっている。結論が出るまでは、発電請書を用いた販売を制限することはしない。 (主な意見・質問) ○ (申請者)これまで発電請書には「証書は別途 Web にて発行される」と記載していたが、今後はさらに はっきりとさせるため「これは証書ではありません」と記載する予定である。 ○ (申請者)発電請書という発電委託の契約書を使うことについては、相手が個人でも企業でも差はないと 考えている。 →納税方法の違い等もあり、やはり個人と企業は別として考えるべきではないか。 ○ 設備認定の前に発電請書を販売することはあるのか。設備認定前だと発電電力量の目安が分からないので、 過剰に発電請書を販売してしまう可能性があり、避けるべき。 →(申請者)発電請書には設備を特定せず単に「バイオマスによる発電分」などとしてあるものもある。 認定された設備が複数あるため、設備認定前に発電請書を売る場合もあるが問題ではない。 ○ 色々な商品の形態が出てくることによりグリーン電力が社会に広がっていくということは、非常に良いこ とである。 ○ 認証機構としては、確保できるグリーン価値量を大幅に上回る発電請書が販売されることは避けなければ ならない。申請者が販売量をしっかり管理できていれば、この点はクリアできる。年に 1 回程度、発電請 書の販売状況を認証機構に報告するようにすべきである。 →(申請者)販売量は当然把握しており、その情報を認証機構に提出することも必要と考えている。 ・ 以上の議論を踏まえて、引き続き WG3 で検討を行うこととなった。 (7) 計量法への対応について(資料 11) ・ これまで認証機構が行ってきた認証は、 「適切な計量」は認証要件であったが、計量法自体は認証要件になって いなかった。計量法の概要は以下の通りである。 目的:法文上「計量の基準を定め、適正な計量の実施を確保し、もって経済の発展及び文化の向上に 寄与することを目的とする」とされており、国際化・技術革新への対応・消費者利益の 3 つの 視点に基づき制定された。 対象:金銭の授受があるかに関わらず、業務上の取引または証明に用いる計量 ・ 認証機構の認証に関連する計量が計量法の対象となるのかについては明確な判断ができていない点を踏まえ、 今後の対応について WG で議論を行っており、その内容を報告した。 (WG からの主な報告内容) ○ 計量法の対象となるのであれば、当然遵守する。 ○ 対象となるかについては、計量法を担当する経済産業省の意見を、事務局から聞くこととなった。 (主な意見・質問) ○ (事務局)時間の都合もあり、対象になるかについて経済産業省の意見を伺うことはできていない。WG の議論の後、計量法の文面を再度読んだ結果、事務局としては「認証機構が扱うのはグリーン価値であり、 電力量ではないため、対象外である。また、計量している電力量は参考値として使用しているため、対象 外である。 」と読み取れると考えている。 →(WG1 座長)WG1 座長としては、計量法の対象になるかの判断は慎重に行うべきだと考えている。 →将来認証機構やグリーン電力証書のシステムが拡大していくためには、計量法の対象だと保守的に解釈 した方が良いのではないか。 →認証機構委員会が法律の対象となるか判断することはできない。対象外だと解釈し、これまで通り進め て行くというわけにはいかない。 →確かにこの場で対象かどうかを判断することはできない。経済産業省と議論して行くべきである。 →経済産業省の計量行政室に問い合わせたところ、おそらく対象に含まれるとのことだが、正式な回答は -4- 保留されている状況である。 →経済産業省も、認証の対象か否かまだ判断しておらず、逆に認証機構がどう判断するかを見たいようだ。 弁護士に調べてもらったが過去この件に似た事例の判例はなく、認証機構の判断が今後の流れを作って行 くことになるのではないか。 →計量法が、グリーン電力価値のような新しい商品に追いついていないので、このように対象か否かの判 断が難しくなっている。 →いずれにしても、法文も熟読していない今の段階では判断を下すことはできない。 ○ 対象かの判断ができない当面の間は、既に認定した設備については現状のままとし、今後認定する設備に ついては計量法に則った計量器を使用するとしてはどうか。 →確かに、今後認定する設備については、計量法の対象になると保守的に考えて対応した方がのぞましい が、コストの問題もある。 →コストはどれぐらいかかるのか。 →(申請者)太陽光発電などの小口の計量器では、1 件あたり 4 万円程度。 →(申請者)高圧のものでは、計量器の他に変流器なども計量法に則った検定を受けねばならず、1 件あ たり 400 万円程度かかる。 ○ (申請者)計量法の対象だとすると、小口の太陽光ではコストの問題からグリーン証書取引がビジネスと して成り立たなくなり、結果してグリーン電力の普及を阻害してしまう。この点を考慮して考えるべき。 ○ (申請者)計量法は以前からあった法律であり、その上で計量法自体の遵守を認証要件に加えていない現 在のスキームで、認定を行ってきた。途中から認定要件を変えられるとビジネス上対応できないこともあ る。 ○ 申請者から提案されている『10kW 未満は小規模であり対象外』というような 特区 的考え方もできる かもしれない。 ・ 以上のような議論を行った結果、計量法の対象か否かの判断を今回の委員会で行うことはできないため、早急 に経済産業省や法律家に確認を取ることとなった。 (8) 電力量認証について(資料 1、2) ・ 今回申請された電力量認証について、今回初めての電力量認証申請となる石垣島製糖㈱バガス発電設備は資料 2 の申請書をもとに、その他の設備は資料 1 の一覧表をもとに審議を行った。 (主な意見) ○ 石垣島製糖の認証可能電力量の算定に用いるデータとして、発電機稼働時間とバガス使用量があるが、こ れらのデータをどのように計測しているか、申請者はきちんと把握し次回の認証申請の際は示していただ くこととする。 ○ 仁成ファームのメタン比率は、計算上既定値の 60%を使用しているが、今回の申請対象期間の実測値は 67.46%となっている。既定値を下回る場合だけでなく、今回のように既定値を実測値が上回った場合に ついても、実測値の証拠を提出できれば、既定値の見直しや実測値を用いる算定方法への変更を考えても 良いのではないか。 ・ 審議の結果、申請番号 0071 から 0079 の 9 件の電力量認証申請が全て承認された。内容は下表の通りである。 -5- 申請番号 発電設備名 期間 認証可能電力量 (kWh) 認証対象電力量 (kWh) 790,992 790,992 12,098,559 12,098,559 0071 銚子屏風ヶ浦 風力 10/1∼12/31 0072 能代風力 10/3∼1/3 0073 田代平風力 町村農場 バイオマス 10/1∼12/31 2,877,452 2,877,452 10/1∼12/31 66,148 66,148 10/1∼12/31 5,319,536 1,804,000 10/1∼12/31 325,338 270,000 10/1∼12/31 59,805 59,000 10/1∼12/31 226,851 226,851 10/1∼12/31 235,562 232,334 22,000,243 18,425,336 0074 0075 0077 初 0078 森ヶ崎 江別浄化センター 消化ガスコージェネ 仁成ファーム バイオマス 石垣島製糖㈱ バガス 0079 大橋地下 0076 合計 シリアルナンバー W053Q-00000001A01 ∼W053Q-00790992A01 W053Q-00790993A01 ∼W053Q-12889551A01 W053Q-12889552A01 ∼W053Q-15767003A01 B053Q-15767004A01 ∼B053Q-15886151A01 B053Q-15886152A01 ∼B053Q-17637151A01 B053Q-17637152A01 ∼B053Q-17907151A01 B053Q-17907152A01 ∼B053Q-17966151A01 B053Q-17966152A01 ∼B053Q-18193002A01 H053Q-18193003A01 ∼H053Q-18428564A01 (9) 房谷牧場バイオマス発電所の設備認定について(資料 3) ・ 設備認定申請番号は 0029。申請者の日本自然エネルギー㈱より申請内容について説明を行った。 (主な説明内容) ○ 認定済みの町村農場バイオマス発電所とほぼ同じ内容で、家畜糞尿バイオガス化発電である。 ○ 発電電力量は発電電力量モニターのハードコピーもしくは写真で確認する。 ○ バイオマス比率を算定するためのバイオガス使用量と軽油使用量はバイオガスプラント検針値で確認す る。軽油使用量については、全体として大きく相違がないことを確認するため、軽油納品書の写しもしく はメーターの写真を提出する。 ○ バイオガスに占めるメタンの比率は、対象期間の実測値の平均を用いる。 ○ メタンの単位発熱量は 8,600kcal/Nm3、軽油の単位発熱量は 9,200kcal/lを用いる。 ○ 発電補機容量は図-2 に示されている通り合計で 3.195kW で、これに発電電力量モニターで確認する発電 機稼働時間を乗じて、発電補機使用量を算出する。 ○ 送電系統に流した電力量は、送電のための変圧ロス 3%を加味した上で、発電電力量から差し引く。 ○ 以上より認証可能電力量は、 { (発電電力量)−(発電補機使用量)−(売電電力量)/(1−変圧器ロス比率) }×(バイオガス比率) ={ (発電電力量)−3.195×(稼働時間)−(売電電力量)/0.97}×(バイオガス比率) である。 ・ 説明後の主な意見は、以下の通りである。 (主な意見) ○ (WG4 座長)事前にワーキングを開催しており、メタン比率、結線図による補機類の確認等についてが WG で議論となっていた。 ○ チェックリストに「RPS メニューでの売電分は証書発酵しないこと確認済み」とあるが、確認しているだ けか。 →(申請者)この点については、今後契約を結ぶことになっている。 ・ 以上の審議の結果、当該発電設備は設備認定された。認定番号は 05B016 となる。 -6- (10) 鈴木牧場バイオマス発電所の設備認定について(資料 4) ・ 設備認定申請番号は 0030。申請者の日本自然エネルギー㈱より申請内容について説明を行った。 (主な説明内容) ○ 認定済みの町村農場バイオマス発電所とほぼ同じ内容で、家畜糞尿バイオガス化発電である。 ○ 発電電力量は発電電力量メーターの検針値とその写真で確認する。 ○ 補助燃料は使用しないため、バイオマス比率は 100%である。 ○ 発電補機容量は単線結線図に示されている通り合計で 6.55kW で、これに発電電力量メーターで確認する 発電機稼働時間を乗じて、発電補機使用量を算出する。 ○ 送電系統に流した電力量は、送電のための変圧ロス 3%を加味した上で、発電電力量から差し引く。 ○ 以上より認証可能電力量は、 { (発電電力量)−(発電補機使用量)−(売電電力量)/(1−変圧器ロス比率) } ={ (発電電力量)−6.55×(稼働時間)−(売電電力量)/0.97} である。 ・ 説明後の主な意見は、以下の通りである。 (主な意見) ○ (WG4 座長)事前にワーキングを開催しており、WG では結線図による補機類の確認ができていなかっ た。 ・ 審議の結果、当該発電設備は設備認定された。認定番号は 05B017 となる。 (11) 龍田牧場バイオマス発電所の設備認定について(資料 5) ・ 設備認定申請番号は 0031。申請者の日本自然エネルギー㈱より申請内容について説明を行った。 (主な説明内容) ○ 認定済みの町村農場バイオマス発電所とほぼ同じ内容で、家畜糞尿バイオガス化発電である。 ○ 発電電力量は PX コントローラーの画面プリントアウトにより確認し、手書きのバイオガスプラント日常 点検簿を傍証として提出する。発電機稼働時間も同様に確認する。 ○ バイオマス比率を算定するためのバイオガス使用量と軽油使用量はバイオガスプラント日常点検簿で確 認する。軽油使用量については、全体として大きく相違がないことを確認するため、軽油納品書の写しも しくはメーターの写真を提出する。 ○ バイオガスに占めるメタンの比率は、対象期間の実測値の平均を用いる。 ○ メタンの単位発熱量は 8,600kcal/Nm3、軽油の単位発熱量は 9,200kcal/lを用いる。 ○ 発電補機容量は図-3 の系統図に示されている通り合計で 5.08kW で、これに発電機稼働時間を乗じて、発 電補機使用量を算出する。 ○ 送電系統に流した電力量は、送電のための変圧機ふたつでそれぞれ 3%ずつロスされると計算し、発電電 力量から差し引く。 ○ 以上より認証可能電力量は、 { (発電電力量)−(発電補機使用量)−(売電電力量)/(1−変圧器ロス比率)/(1−変圧器ロス 比率) }×(バイオガス比率) ={ (発電電力量)−5.08×(稼働時間)−(売電電力量)/0.97/0.97}×(バイオガス比率) である。 ・ 説明後の主な意見は、以下の通りである。 (主な意見) ○ (WG4 座長)事前にワーキングを開催しており、メタン比率、結線図による補機類の確認、発電電力量 の確認データの選択の仕方等が議論となっていた。この点を踏まえた申請内容となっている。 -7- ・ 以上の審議の結果、当該発電設備は設備認定された。認定番号は 05B018 となる。 (12) 森ヶ先水再生センター小水力発電施設の設備認定について(資料 6) ・ 設備認定申請番号は 0032。申請者の日本自然エネルギー㈱より申請内容について説明を行った。 (主な説明内容) ○ 処理の終了した下水を海へ放流する際の落差を利用した水力発電設備である。全量自家消費される。 ○ 発電電力量は自動打ち出しされる運転月報で確認する。 ○ 発電補機は、制御盤が約 0.20kW で一月あたり約 150kWh、月に 1 回 30 分程度使用する真空ポンプが約 5.5kW で 2 台あり合計で一月あたり約 3.0kWh となる。若干多めに考えて、補機使用電力量は一定値の 160kWh/月とする。 ○ 以上より認証可能電力量は、 (発電電力量)−(発電補機使用量)=(発電電力量)−160kWh/月 である。 ・ 説明後の主な意見は、以下の通りである。 (主な意見) ○ チェックリストには「処理済みの下水を放流するため環境への影響はない」と書かれているが、処理済み とはいえ多少は影響があるはずである。この「発電による追加的な影響はない」という意味でよろしいか。 →(申請者)その通りです。 ○ 発電電力量を確認するために、電力量計の写真は提出しなくて良いか。 →機械的に打ち出される運転月報なので、写真は提出しなくても良い。 ○ 計量法の検定を受けているメーターを使用しているのか。 →現在は検定メーターではない。委員会の決定に沿って検定が必要であれば、検定メーターとする予定で ある。 ・ 以上の審議の結果、当該発電設備は設備認定された。認定番号は 05H019 となる。 (13) 秋田未来エネルギー市民風力発電所の設備認定について(資料 7) ・ 設備認定申請番号は 0033。申請者の㈱自然エネルギー.コムより申請内容について説明を行った。 (主な説明内容) ○ 周辺環境や生態系への影響については、NEDO の評価マニュアルを参考にし事前調査を行っており、特筆 すべき悪影響はなかった。 ○ 認証の対象は送電系統に流した電力量の一部である。送電系統に流した電力量は東北電力が立ち会う検針 にて確認している。RPS 利用分は認証対象としない。以上より、認証可能電力量は、 (売電電力量)−(RPS 利用分)である。 ・ 説明後の主な意見は、以下の通りである。 (主な意見) ○ 周辺環境への影響とはどういったものがあるのか。 →(申請者)鳥への影響などである。NEDO の評価マニュアルに沿って評価したが、影響は軽微であった。 ○ 景観への影響はどのように評価しているのか。確かこの発電所の近くには展望台があったと思われるが。 →評価の仕方、展望台の有無については、分からない。 ・ 以上の審議の結果、当該発電設備は設備認定された。認定番号は 05W020 となる。 (14) 株式会社 山田養蜂場 本社工場の設備認定について(資料 8) ・ 設備認定申請番号は 0034。申請者の㈱自然エネルギー.コムより申請内容について説明を行った。 (主な説明内容) -8- ○ 養蜂場に取り付けてある太陽光発電設備で、総計 318kW になる。自家消費分を認証申請の対象とする。 ○ グリーン電力取引によって得られる資金の一部は、他のグリーン電力設備の普及に使われる基金に入れら れる。得られる資金の残りは、当該設備の維持に有意に貢献する。 ○ 電力量計は計量法に則ったものを使用する。 ○ 発電電力量は発電データ月報で確認し、売電電力量は電力会社が発行する検針票の写しで確認する。合わ せて、電気保安協会による点検報告書を傍証として提出する。 ○ 補機は、電力量計が 0.7W×6 台×24 時間×31 日でひと月約 3.12kWh、データ収集系機器が 2.6W×24 時間×31 日でひと月約 1.93kWh である。 ○ 以上より、認証可能電力量は (発電電力量)−(売電電力量)−(補機使用量)=(発電電力量)−(売電電力量)−5.05kWh/月 ・ 説明後の主な意見は、以下の通りである。 (主な意見) ○ データ収集機器のマイクロサーバーの消費電力は 2.6W と小さいが、パソコンなどではなくデータ収集に 特化した機器なのか。 →(申請者)データ収集に特化した機器である。 ○ 他の設備でも、電力量計の消費電力を補機として差し引いているのか。 →誘導電力量計(アナログタイプ)ではなく電子メーター(デジタルタイプ)のものは電力を消費してい るが、他の設備では補機として扱っていない。 ○ チェックリストに「2-3-4 環境価値の帰属」を説明する行がないので、加筆して再提出してほしい。環境 価値は証書を購入した顧客に帰属することで、間違いないか。 →(申請者)顧客に帰属することで間違いない。 ・ 以上の審議の結果、当該発電設備は設備認定された。認定番号は 05P021 となる。 (15) 太陽光発電所ネットワーク申請の太陽光発電設備の認定について(資料 9) ・ 申請番号は 0035。申請者より、申請内容について説明を行った。チェックリスト・結線図・発電電力量の評価 方法等は全てこれまでの案件と同様である。 ・ ファームの設備容量は 87.32kW で、ファーム内の発電設備個数は 23 である。 ・ 審議の結果、当該申請は設備認定された。認定番号は 05P022 となる。 議事次第にある「認証基準解説書の改訂」と「認証事務取扱要領の改訂」については、時間の都合上、次回委員会 で審議することとする。 次回委員会日程については後日調整することとする。 以 上 -9-
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