Computer ... - ResearchGate

研究速報
カーシート表皮材意匠設計支援システム
ÓÑÔÙØ Ö¹
ÁÒ Ù×ØÖ Ð
Í× Ò Ö Ë Ø×
小 形 憲 弘Ý ÝÝ ,
× Ò ËÙÔÔÓÖØ ËÝ×Ø Ñ ÓÖ ÙØ Ð Å Ø Ö Ð
佐々木
ÆÓÖ ÖÓ Ç Ø
Ý ÝÝ
翼ÝÝ ,
福 間 慎 治ÝÝ ,
¸ Ì×Ù × Ë ×
ÝÝ
¸Ë Ò
Ù ÙÑ
ÝÝ
正会員
桜 井 哲 真ÝÝ
Ò Ì Ø×ÙÑ Ë ÙÖ
ÝÝ
×ØÖ Ø ÙÖ Ò Ø × Ò ÔÖÓ ×× ÓÖ Ñ ÒÙ ØÙÖ Ò Ö × Ø׸ ÑÓ Ð× Ó ÔÖÓ Ù Ø× Ñ ÖÓÑ ÐÓØ Ö Ö ¹
Ø Ý
» Å ÓÑÔÙØ Ö Ö Ô ×º ÑÓÒ Ö Ò Ô ÖØ× Ñ Ö׸ Ò Ù×ØÖ Ð × Ò Ù× Ò ÓÑÔÙØ Ö× × ÐÐ
ÓÑÔÙØ Ö¹
Ò Ù×ØÖ Ð × Ò ´ Á µ¸ Ò ×ÓÑ Ü ÑÔÐ × Ó Á Ú ÔÖ Ø Ð Ù× Ò × Ò Ò ×ÓÐ ÜØ Ö ÓÖ
× ÐÐ× ÓÖ Ö׺ ÀÓÛ Ú Ö¸ ÓÖ ÑÓ Ð× Ó ÔÖÓ Ù Ø× Ñ ÖÓÑ ÐÓØ ¸ Û Ú Ò ÔÙØ ØÓ ÔÖ Ø Ð Ù× ¸ Ù× Ö Ø Ò
Ñ × Û Ø ÐÓØ Ö ­ Ø ÓÒ Ö Ø Ö ×Ø × × Æ ÙÐغ Ï Ú ÐÓÔ Ñ Ø Ó ÓÖ Ö Ø Ò ÓÑÔÙØ Ö Ö Ô × Ó
ÐÓØ ¹ ÓÚ Ö Ö × Ø× Ù× Ò
Ö Ø ÓÒ Ð Ö ­ Ø Ò ×ØÖ ÙØ ÓÒ ÙÒ Ø ÓÒ ´ Ê µ Ò ÓÑÔÙØ Ö ÓÐÓÖ Ñ Ø Ò
´ ŵº
キーワード:カーシート,布帛,コンピュータグラフィックス,
½º
ま え が
Ê
,
Å
の処方も同時に算出し,製造工程に直結させることを目的
き
とする.
自動車のエクステリア・インテリアデザインの基本案を
決めるまでに,通常,スケッチとクレイモデルなどの作成
¾º
アルゴリズム
を数回行うが,意匠設計工程における短納期化は,製品の
売行きに繋がる重要な要素である.
布帛を表皮材としたカーシートを忠実に
近年,自動車メーカとパーツメーカにおいて,統一され
・
た
Å を使用し,意匠設計工程から最終製品製造
で表現する
方法を具体的に述べる.本研究で対象とする布帛は,起毛
加工を施した起毛布帛である.これは,一般的なカーシー
まで,クレイモデルなどの実物作成を経ずに仮想空間上で
ト表皮用布帛として採用されており,素材はポリエステル
評価・検討が行われている ½µ .特に,コンピュータによる意
繊維である.また,実際のクライアントからの色指示(目
Á
匠設計工程の支援は
ÓÑÔÙØ Ö
(
ÁÒ Ù×ØÖ Ð
× Ò)と呼ばれており,外板などのソリッドなエクステ
リアにおいては,実用化に至っている事例もある ¾µ .一方,
再現対象を布帛にした場合,反射特性の複雑さもあり ¿µ ,実
µ
用化に至っている例は少なく ,実際の製造工程に直結し
ている事例は見当たらない.
Å( ÓÑÔÙØ Ö ÓÐÓÖ Å Ø Ò )と
Ö Ø ÓÒ Ð Ê ­ Ø Ò
×ØÖ ÙØ ÓÒ ÙÒ ¹
本研究では,
Ê (
Ø ÓÒ)を融合させることで,布帛を表皮材としたカーシー
トを忠実に
で表現し,当該布帛を製造するための染料
¾¼¼
年 ½¾ 月 日受付,¾¼¼ 年 ½ 月 ¿¼ 日再受付,¾¼¼ 年 ¾ 月 ½¼ 日採録
Ý セーレン株式会社 研究開発センター
(〒
½¿ß¼¼¿ 坂井市米納津
ß½½¿ß¾,Ì Ä ¼
ÝÝ 福井大学 工学部
(〒
ÝÌ
½¼ß ¼ 福井市文京 ¿ß ß½,Ì Ä ¼
Ò Ð ÒØ Ö¸ Ë Ö Ò Óº¸ ÄØ º
´ ß½½¿ß¾ ÓÒÓ Ù¸ Ë
ÝÝ
¹×
¹¾ ¹
¹ ¼¹ ¼¼¼)
½ )
½¿ß¼¼¿ ¸ Â Ô Òµ
Ô ÖØÑ ÒØ Ó Ò Ò Ö Ò ¸ ÍÒ Ú Ö× ØÝ Ó Ù Ù
´¿ß ß½
ÙÒ ÝÓ¸ Ù Ù ¹×
映像情報メディア学会誌
½¼ß
¼ ¸ Â Ô Òµ
ÎÓк ¼¸ ÆÓº ¸ ÔÔº ½∼ ´¾¼¼ µ
標色提示)は,塩化ビニル樹脂を素材としたカラーチップ
に
で行われることが多いことから,塩化ビニル樹脂も
よる表現対象とする.
次に,
½
による起毛布帛表現のアルゴリズムを示す:
( ) 被染物(カーシート表皮用布帛)と染料ビルドアッ
プ(染料濃度段階毎の吸収係数のデータ群) µ を変
角分光測色する.
¾
(¿)
( ) 被染物と染料ビルドアップの
Ê
を構築する.
目標色を変角分光測色する.
Ê
( ) 測色結果から目標色の
を構築する.
( ) 調色光学系を指定する.
( ) 調色光学系において
Å を行い,目標色を被染
物上で再現するための染料の処方を得る.
( ) 染料ビルドアップの
Ê
を染料処方を用いて
合成し,レンダリングを行う.
以上が本研究におけるアルゴリズムである.まず,
Ê
に
ついて述べ,そのパラメータの算出方法について説明する.
´½µ
½
¿º
Ê
ÓÓ ¹ÌÓÖÖ Ò
関数である.本研究において
採用する.次にこの
Ê
Ê
µ
を
について詳細を述べる.
ÓÓ ¹ÌÓÖÖ Ò
Ê
以下の数式において,
“ ´Ü ¡ ݵ ”は“ 行列 Ü と行列 Ý の
ÓÓ ¹ÌÓÖÖ Ò
内積 ”を表す.
´Æ
×
¡
Ê
は幾何学的減衰関数,
関数(マイクロファセット理論),
は波長を示し,フレネル係数
は微小面の分布
Ø
Ø
Ø
は反射角度である.
折率とするとき,
面粗さを示す
×Ò
´
µ× Ò
Ñ ÒÒ 分布関数は,
Ø
½
Ѿ Ó×
¬
´Ø
と
を物質の屈
が成立する.表
Ø
Ò¬
Ø
´¿µ
¾
小面の傾斜の 乗和平方根である.幾何減衰要素
Ê
¡
ε
¡
の最小値をとる.本研究では,
¾ 色性反射形式を
Ê
·×
¾´Æ
Àµ´Æ ¡ ĵ
´Î ¡ Àµ
ÓÓ ¹ÌÓÖÖ Ò
ÐÙ
´µ
Ê
の
のパラメータは,拡散反射成分強度 ,鏡
ÓÓ ¹ÌÓÖÖ Ò
Ñ ÒÒ 分布関数
は文献値
ÓÓ ¹ÌÓÖÖ Ò
ランダムに計測光学系(
¼
Ê
Ê
のパ
½¼ 倍以上工程時間が短縮さ
メータの設定手法と比べると,
れることが報告されている ½¼µ .
Ê
º
Å
試染する作業を調色と呼び,混色理論 ½½µ½¾µ に基づいた色
µ µ
Ê
を使
を構築
¿ ¼)を
設定し,ゴニオスペクトロフォトメータで分光反射率を測
定する.パラメータを算出するための計測光学系を
½ ¼パ
Å と呼ぶ.
材配合処方をコンピュータで算出する手法を
Å アルゴリズムに, º ÐÐ Ò の一定数法 ½¿µ
を採用する. º ÐÐ Ò 法は,ラフマッチとクローズマッチ
表色系の
で構成される.まず,染料処方 及び Á
本研究の
三刺激値 Ø を次式に示す:
¼
½
¾
Ì
.
の色を規定するもので, , ,および
の値は,それぞ
Á
れ,赤,緑,および青の刺激量に対応する.次に,
色関数 Ì 及び
¼
Ì
Ü ¼¼
Ý ¼¼
Þ ¼¼
ターンとする.得られる測定データ群から可変計量法を用
Á
Á
¡¡¡
¡¡¡
¡¡¡
標準イルミナント
Ü ¼¼
Ý ¼¼
Þ ¼¼
¼
½
Ë ¼¼
ºº
º
¼
,
等色関数 Ì とは,
Á
ººº
¼
ºº
º
½
.
Ë ¼¼
ここで,
ン法(
スペクトルに対する目の感度曲線を示す.また,
Á
等
を次式に示す:
いて最適パラメータを算出する.可変計量法は,準ニュート
ÉÙ × ¹Æ ÛØÓÒ Å Ø Ó ×)とも呼ばれ,直線上の最
´µ
Ì
,Ø
ここで,三刺激値 Ø とは,ある光源により照明された物体
パラメータの算出
¼,¼
Å
を用いる.
するためのパラメータ算出方法について述べる.
¿º ¾
Ö Ò 成分お
成分,
成分に集約する.
ÓÓ ¹
ケーリングファクタである.したがって,求めるべき
用する.次に,計測値から
Ê
(試作品の色彩)を予測する手法を述べる.これには
´µ
面反射スケーリングファクタ × および
½に
ÓÓ ¹ÌÓÖÖ Ò
目標色を再現するための染料や顔料の配合処方を計算し,
¡
係数の Ñ の三つである.なお,屈折率
を採用する.表
のパラメータの算出結果をそれぞれ示す.ここで,
で表す.ここで, は拡散反射成分,× は鏡面反射成分のス
Ê
µ
½º ¼
½º ¼
½º ¼
ラメータを求めることができる.従来の試行錯誤的なパラ
は以下
×
ÌÓÖÖ Ò
Ñ
以上により,物体表面の反射特性を記述する
の三つの要素,
¡
×
次に,任意の染料処方で染色された起毛布帛の
µ¾
Ñ
で計算される.ここで,¬ は,Æ と À の成す角,Ñ は微
Ñ Ò ½ ¾´Æ ´ÎÀµ´ÀƵ
Ê パラメータ
Ô Ö Ñ Ø Ö× Ó ÔÓÐÝÚ ÒÝÐ ÐÓÖ
塩化ビニル樹脂における
Ê
起毛布帛,表 ¾ に塩化ビニル樹脂における
よび
は中間ベクトル À に対する相
で計算される.ここで,
対入射角度,
Ø
Ö
¼º ¿ ¿º¿¾ ¼º ¿ ½º ¿½
¼º
¿º¿ ¼ ¼º
½º ¿½
¼º
¿º¿ ¼º ¼ ½º ¿½
簡単のために,分光反射率成分を
´¾µ
Ø
パラメータ
Ñ
ÓÐ Ö Ë ÒÒÓ Ð ÓÖ Ø Ñ)法
は,
½ Ø Ò¾ ´
µ
µ · × Ò¾ ´
¾ Ø Ò¾ ´ · µ × Ò¾ ´ · µ
×
´½µ
クトル,Î は観測方向の単位ベクトル,
Ê
Ô Ö Ñ Ø Ö× Ó ÖÙ×
起毛布帛における
Ê 成分 ¼º ½ ¾º½½ ¼º¿
Ö Ò 成分 ¼º
¾º½¿ ¼º¿
ÐÙ 成分 ¼º ¼¼ ¾º¾ ¼º¿
で記述される.Æ は法線ベクトル,Ä は光源方向の単位ベ
¾
表
の鏡面反射成分は,
ε´Æ ¡ ĵ
Ê
Ê 成分
Ö Ò 成分
ÐÙ 成分
とは,物体表面における光の反射特性を記述する
¿º ½
½
表
Ê
´µ
が定めた等エネルギ
Á
標準
小化を繰り返して情報を集め,Æ 回の直線上の最小化で Æ
イルミナント
次元の
光源である.また,目標色の吸収係数 × ,混色計算結果の
吸収係数 Ñ および被染物の吸収係数 Ø は,それぞれ次式
¾ 次形式を厳密に最小化する手法である.本研究で
Ë( ÖÓÝ Ò Ð Ø Ö
は,可変計量法の一種である
¾ ´¾µ
とは,同じく
が定めた標準的な照明
映像情報メディア学会誌
ÎÓк ¼¸ ÆÓº
´¾¼¼ µ
で計算される:
¼
Ã× ¼¼
½
ºº
º
×
¼
ÃÑ ¼¼
½
ºº
º
,Ñ
Ã× ¼¼
¼
ÃØ ¼¼
ºº
º
,Ø
ÃÑ ¼¼
ÊÑ ´Ä Î
½
.
ÃØ ¼¼
ÃÑ ´Ä Î
´µ
¼
Ô¼ ¼¼
ºº
º
È
Ô¾ ¼¼
ºº
º
ººº Ô¼ ¼¼
½
¼
Õ ¼¼
ºº
º
¼
,É
Ô¾ ¼¼
ººº
Ñ
½
´½¼µ
が成立する.上記定義より,ラフマッチは,
´Ì
ÉÈ µ
Ì É´ × Ø µ
´½½µ
ÉÈ µ
½
¡Ø
´½¾µ
¡Ø はラフマッチによる三刺激値と
で算出される.ここで,
目標色の三刺激値の差である.この段階で,三刺激値を厳
密に合わすために,ラフマッチで得られた染料処方
正量
¡
に補
が加えられ,目標色を起毛布帛上で再現するため
Å 計算に使用されるす
べての分光反射率データは,前章で述べた ÓÓ ¹ÌÓÖÖ Ò
Ê により与えられる. Å において基礎となるデー
により与えることで,任意観測光学系におけ
タを Ê
の染料処方が得られる.ここで,
る色彩予測が分光反射率レベルで可能になる.
次に,本研究で提案するアルゴリズムを用いた
によ
る起毛布帛の表現シミュレーションについて述べる.
º
½
Ê ´Ä Î
¾Ê´Ä Î
µ
µ
¾
´½ µ
ある.次に,得られた
Ê
を用いたレンダリング手法に
ついて述べる.
È ÒØ ÙÑ ¿º¼ ÀÞ の
½ 台の È を使用
ÇÆ ¼¼
した.グラフィックスカードには, ÌÁ Ê
Ì のグラフィックスプロセッサと ¾ Å のビデオメモ
リーが搭載されている.ソフトウェアは 言語と ÇÔ Ò Ä
上記アルゴリズムの実装には,
ÈÍ と ½º¼
のメモリーを搭載した
で記述した.観測光学系変化による布帛の色彩変化をリア
ルタイムに確認することは,布帛の風合いの実感を容易に
Ê
ÄËÄ(ÇÔ Ò Ä
ÄËÄ における Ö ¹
るプログラマブルシェーディング言語に
Ë Ò Ä Ò Ù ) を使用した.
Ñ ÒØ × Ö に ÓÓ ¹ÌÓÖÖ Ò Ê
½ µ
を記述し,リアル
タイムレンダリングを行った.図 ½ に提案手法により得ら
れたカーシート表皮材のレンダリング結果を示す.図
に目標色素材である塩化ビニル樹脂における
現を示す.図
½¹´ µ に起毛布帛における
½¹´ µ
による表
による表現を
示す.レンダリングと同時に図中に染料処方が表示される.
図より,塩化ビニル樹脂は樹脂特有の光沢感が表現できて
おり,起毛布帛においては,布帛特有のやわらかな光の反
射特性をうまく表現できていることがわかる.また,これ
らのレンダリングは,リアルタイムに観測光学系を変更で
きるので,より素材感を実感しやすい.
再現対象とする物体を変角分光測色し,パラメータを設
定する従来の方法だけでは,現実の製造工程と結びついた
シミュレーション
まず,目標色の
を作成する.次に,
データとなる各染料のビルドアップを
Ê
Å 基礎
で記述し,染
料単体の着色力をデータベース化する.観測光学系を設定
し,
µ
本研究においては,リアルタイムレンダリングを可能にす
次に,クローズマッチは
´Ì
´½ µ
する.
で算出される.
¡
µ
. で算出される.ここで,Ê は染料ビルドアップの反射率で
½ ¼ ±Ó Û ,
Ø·È
½
à ´Ä Î
´µ
à である.また,
à ´Ä Î
¼
吸収係数は
Õ ¼¼
ここで,Ô は単位濃度の染料における吸収係数 Ã
Õは Ê
¼
ºº
º
¾
µ
ここで,Ã は染料の吸収係数で, は染料の配合量である.
Å 基礎データ È と吸収係数 Ã の微小変化量に対
する反射率 Ê の微小変化量 É を以下に示す:
´½¿µ
で算出される.ここで,
ここで,吸収係数 とは,光を吸収する度合いを示す.次
に,
µ ÃÑ´Ä Î µ · ½
ÃÑ ´Ä Î µ¾ · ¾ÃÑ´Ä Î µ
Ô
Å 計算を実施する. Å 計算における調色条件
を表 ¿ に示す.目標色の素材は塩化ビニル樹脂で色はベー
ジュである.被染物の素材はポリエステル繊維である.
Å による調色計算結果を表 に示す.計算上の色差
¼ ¼¼¼½ であった.調色
( Á Ä£ £ £ 表色系)は ¡ £
の再構築を行う.任意観測光
計算結果に基づいて, Ê
学系における分光反射率は
研究速報 □ カーシート表皮材意匠設計支援システム
表
調色光学系 調色光源 目標色三刺激値 ´
使用染料 ½ 使用染料 ¾ 使用染料 ¿ 表
染料名 ÐÐÓÛ
Ê
ÐÙ
¿
調色条件
µ ´¿
¼»
½¼ 度視野
½ ¿ ¼¾ ¾ ½µ
ÐÐÓÛ
Ê
ÐÙ
調色計算結果
配合量 ±ÓºÛº
¼º¾
¼º¼ ¾
¼º¼ ¿
º
´¿µ
¿
して,
上でカーシート表皮材用布帛を再現し,当該布帛
を製造するための染料処方も同時に算出することを試みた.
質感再現に
測には
ÓÓ ¹ÌÓÖÖ Ò
Ê
を採用し,反射率の予
Å を用いた.これにより,製造工程と直結した
実用性の高い手法に見通しが得られたものと考える.今後
は,提案手法に歪みの少ないテクスチャマッピング手法を
付与し,よりフォトリアリスティックな
による布帛の
表現を目指す予定である.
〔文
献〕
½)大島哲也,高木淳,高岡仁,湯浅真治,緒形義則:
“ 測色概念に基づく正
確なレンダリング技術 ”,グラフィックスと
, ¼, ,ÔÔ. ½¹
(½ ½)
¾)大平昌明:
“ デザイン工程のデジタル化 ”,ÍÆÁË Ë Ì
ÀÆÇÄÇ
Ê ÎÁ Ï, ¼,¾,ÔÔ. ¾¹ ½(¾¼¼ )
¿)ÏÓÒ ÓÙÒ Ä ¸ Ò Å × Ó Ë ÌÇ “ Î ×Ù Ð È Ö ÔØ ÓÒ Ó Ì Ü¹
ØÙÖ Ó Ì ÜØ Ð × ”¸ Óк Ê ×º ÔÔÐ º¸ ¾ ¸ ¸ ÔÔº ¹ ´¾¼¼½µ
´ µ 素材:塩化ビニル樹脂
)鈴木和彦,大島哲也,渡部桂子,高木淳,辻紘良,大関徹:
“ 光学計測に
基づく色柄物ファブリックの再現表示 ”,日本色彩学会誌,½ ,½,ÔÔ.
¼¹ ½(½ )
)日本学術振興会繊維・高分子 機能加工第 ½¾¼ 委員会:
“ 染色加工の事
典 ”,朝倉書店(½
)
)山口富士夫:
“ 実践コンピュータグラフィックス 基礎手続きと応用 ”,
日刊工業新聞社,ÔÔº ½½¹ ¾¼ ´½
µ
)繊維学会編:
“ 繊維物理学 ”,丸善 ´½ ¾µ
)藤井光雄,垣内弘:
“ プラスチックの実際 ”,東洋経済新報社(½
)
)Ϻ Àº ÈÖ ×׸ ˺ º Ì Ù ÓÐ× Ý¸ Ϻ ̺ Î ØØ ÖÐ Ò ¸ Ò
º Ⱥ Ð Ò¹
ÍÒ Úº ÔÖ ××
Ò ÖÝ “ ÆÙÑ Ö Ð Ê Ô × Ò ·· ”¸ Ñ Ö
;GNNQYQYH
4GFQYH
$NWGQYH
´ µ 素材:起毛布帛
図
½
´¾¼¼½µ
½¼)主森武:
“
ÏÇÊÄ ”,ワークスコーポレーション,ÔÔº ¿¹ ¿ ´¾¼¼ µ
½½)Ⱥ ÃÙ Ð “ Æ Û ÓÒØÖ ÙØ ÓÒ ØÓ Ø ÓÔØ × Ó ÒØ Ò× ÐÝ Ð Ø¹
× ØØ Ö Ò Ñ Ø Ö Ð׺ È ÖØ ½º ”¸ º ÇÔغ ËÓ º Ó Ñ¸ ¿ ¸ ¸ ´½ µ
½¾) º ʺ ÙÒ Ò “ Ì ÓÐÓÙÖ Ó È Ñ ÒØ Å ÜØÙÖ × ”¸ ÈÖÓ º È Ý׺
ËÓ º¸ ¾¸ ÔÔº ¾ ¹¿¾½ ´½ ¼µ
½¿) º ÐÐ Ò “ × ÕÙ Ø ÓÒ Ù× Ò ÓÑÔÙØ Ö ÓÐÓÖ Ñ Ø Ò ”¸ º
ÇÔغ ËÓ º Ó Ñ¸ ¸ ½¾ ¸ ´½ µ
½ )Ê Ò Âº ÊÓ×Ø “ ÇÔ Ò Ä Ë Ò Ä Ò Ù ”¸
×ÓÒ¹Ï ×Ð Ý
´¾¼¼ µ
レンダリング結果.
Ê ×ÙÐØ Ó Ö Ò Ö Ò º
お がた
Å を融合
布帛のレンダリングが困難であった.しかし,
させることによって,所望の組合せの染料を用いた対象布
帛の染色後の分光反射率を式
½¿,½
,および
½
の りひ ろ
小形 憲弘 ½ 年,福井大学工学部材料化学科
卒業.½
年,同大学院工学研究科博士前期課程材料
化学専攻修了.同年,セーレン株式会社入社.技術開発
部門勤務.コンピュータカラーマッチングの研究開発に
従事.¾¼¼ 年,福井大学大学院工学研究科博士後期課程
ファイバーアメニティ工学専攻修了.工学博士. から予測
することが可能になった.また,レンダリング結果の
Ê
値を所望の値に変更すれば,それを製造するための染料の
処方も追随表示が可能であることを示した.
さ
さ
き
つばさ
翼 ¾¼¼ 年,福井大学工学部情報・メディ
ア工学科卒業.同大学院工学研究科博士前期課程情報・
メディア工学専攻在籍中.コンピュータグラフィックス
を用いたシステムの研究開発に従事.
佐々木
これにより,意匠設計者は実際の試作品製造を経ずに意
匠検討が行えるので,意匠設計工程の短縮化に貢献できる
ふく ま
ものと考える.また,提案手法は,分光反射率に基づいて
いるので,素材間(塩化ビニル樹脂と起毛布帛など)での
照明光源変更による色差(
Å Ø Ñ Ö ×Ñ)を量産前に確認
することが可能になる.また,染料処方も同時に出力され
るので,メーカはその配合処方に従って染色すればよくな
り,クライアントとメーカ間のクレーム減少に貢献できる
ものと考える.
º
む す び
本研究では,カーシート表皮材意匠設計支援システムと
´ µ
しん じ
福間 慎治 ½
年,長岡技術科学大学工学部電
年,同大学院工
気系電子機器システム工学科卒業.½
学研究科修士課程電子機器システム工学専攻修了. ½
年,同大学院工学研究科博士後期課程情報・制御工学修
了.同年,長岡技術科学大学工学部電気系助手.¾¼¼ 年,
福井大学工学部講師.デジタル信号処理,画像符号化,画
像処理に関する研究に従事.工学博士.
さくら い
てつ ま
哲真 ½ ¾ 年,名古屋大学工学部電気・電
子工学科卒業.同年,電電公社(現 ÆÌÌ)に入社.同
社武蔵野電気電信研究所集積加工研究部研究専門調査役,
ÆÌÌ エレクトロニクス(株)シリコンプロセス部長(出
向),ÆÌÌ ヒューマンインターフェース研究所主幹研
年より,福井大学工学部情報・メ
究員などを経て,½
ディア工学科教授,総合情報処理センター長に就任し,現
在に至る.工学博士.正会員.
桜井
映像情報メディア学会誌
ÎÓк ¼¸ ÆÓº
´¾¼¼ µ