Press Release 厚生労働省 Ministry of Health, Labour and Welfare 厚生労働省 千葉労働局 千葉労働基準監督署発表 平成 28 年 11 月 7 日 労働安全衛生法違反被疑事件の送検について 千葉労働基準監督署(署長 西岡 正純)は,本日,下記の事件について労働 安全衛生法違反の疑いで千葉地方検察庁に書類送検した。 事件の概要等は下記のとおりである。 記 1 被疑者 (1)X 社 所在地 千葉県市原市 (2)同社代表取締役 A (年齢 73 歳) 2 違反法条項 労働安全衛生法第 21 条第 2 項 労働安全衛生規則第 518 条第 2 項 労働安全衛生法第 119 条第 1 号 3 事件の概要 被疑者 A は,平成 28 年 7 月 22 日,千葉県市原市内の木造 2 階建て建物の解体工 事において,高さが基礎コンクリート上から 2 メートル以上ある建物 1 階の梁の上で, 床等を解体する作業を労働者に行わせるにあたり,墜落する危険があったにもかかわ らず防網を張る,又は安全帯を使用させるなど墜落防止のための措置を講じていなか ったため,労働者B(当時 62 歳)が 1 階の梁から基礎コンクリート上に墜落し,同日 急性硬膜下血腫により死亡したものである。 4 参考 (1)労働安全衛生規則では,高さが2メートル以上の箇所で作業を行う場合において, 墜落により労働者に危険を及ぼすおそれのあるときは,足場を組み立てる等の方法に より作業床を設けなければならないと規定しているが,作業床を設けることが困難な 場合は,労働者に安全帯を使用させる等墜落による危険を防止するための措置を講じ る必要がある。 (2)平成 27 年の千葉県内における労働災害による死亡者数は 41 人,うち墜落・転落 災害は 9 人であり、建設業が 5 人と最多であった。 また、平成 28 年の同死亡者数は、同年 9 月 30 日現在で、26 人、うち墜落・転落 災害は 4 人であり、建設業が 3 人と最多である。 (3)千葉労働基準監督署では,墜落・転落よる労働災害の防止を重点項目に掲げ,今後 も監督指導を実施するとともに,重大悪質な事案に対しては厳正に対処していく方針 である。 労働安全衛生法 第21条 (略) 2 事業者は,労働者が墜落するおそれのある場所,土砂等が崩壊するおそれのある場所等 に係る危険を防止するため必要な措置を講じなければならない。 第119条 次の各号のいずれかに該当する者は、六月以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。 一 第十四条、第二十条から第二十五条まで、 ・・・ (中略) ・・・又は第百八条の二第四 項の規定に違反した者 労働安全衛生規則 第518条 事業者は,高さが2メートル以上の箇所(作業床の端,開口部等を除く。)で作業を行 なう場合において墜落により労働者に危険を及ぼすおそれのあるときは,足場を組み立 てる等の方法により作業床を設けなければならない。 2 事業者は,前項の規定により作業床を設けることが困難なときは,防網を張り,労働 者に安全帯を使用させる等墜落による労働者の危険を防止するための措置を講じなけれ ばならない。
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