大阪労働局 - 厚生労働省

大阪労働局
Press Release
堺労働基準監督署発表
平成29年1月20日
労働安全衛生法違反の疑いで書類送検
(労働者死傷病報告書を監督署長に提出しなかった疑い)
平成29年1月20日、堺労働基準監督署(署長 樋上泰司)は、株式会社キャン
ドール及び同社代表取締役 A を労働安全衛生法違反の疑いで、大阪地方検察庁に書
類送検した。
事件の概要は下記のとおりである。
記
1 被疑者
(1) 株式会社キャンドール
本社所在地 大阪府堺市北区百舌鳥梅町
事業内容
木工製品製造及び販売業
(2) 同社代表取締役 A
2 違反条文等
労働安全衛生法違反
同法第100条第1項
労働安全衛生規則第97条第1項
同法第120条第5号(罰則)
同法第122条(両罰)
3 事件の概要
被疑者株式会社キャンドールは、大阪府堺市北区百舌鳥梅町に本社を、同
市中区深井水池町に工場を置いて木製家具の製造を営む事業者、被疑者 A は、
その代表取締役として同社の事業全般を掌理し官公庁に対する各種報告等の
業務を行うものであるが、被疑者 A は、同会社の業務に関し、平成28年2
月12日、同工場において、労働者 B が昇降盤を使用し木材の切断作業に従
事した際、同機械により指1本を負傷し、4日以上休業することとなったの
であるから、所轄の大阪府堺市堺区南瓦町2番29号所在の堺労働基準監督
署長に対し、遅滞なく、労働者死傷病報告書を提出しなければならないのに、
本件犯罪発覚後の平成28年7月28日までこれをせず、もって法令の定め
る報告をしなかったものである。
4 参考事項
(1) 平成28年2月12日、同社工場で昇降盤と呼ばれる木工用丸のこ盤を使
用して桟の製作を行っていた労働者 B が、指1本を負傷し、11日間の休業
をしたものであるが、同社は、労働者死傷病報告書を堺労働基準監督署長に
遅滞なく提出しなかったものである。
(2) 労働安全衛生法では、労働者が労働災害その他就業中又は事業場内若しく
はその附属建設物内における負傷、窒息又は急性中毒により死亡し、又は休
業したときは、遅滞なく、報告書を所轄労働基準監督署長に提出しなければ
ならないと定められている。
(3) 適用法条項は別紙のとおり
別
紙
労働安全衛生法第100条
厚生労働大臣、都道府県労働局長又は労働基準監督署長は、この法律を施行するた
め必要があると認めるときは、厚生労働省令で定めるところにより、事業者、労働者、
機械等貸与者、建築物貸与者又はコンサルタントに対し、必要な事項を報告させ、又
は出頭を命ずることができる。
(第2項、第3項略)
労働安全衛生法第120条
次の各号のいずれかに該当する者は、50万円以下の罰金に処する。
(第一号から第四号略)
五 第100条第1項又は第3項の規定による報告をせず、若しくは虚偽の報告
をし、又は出頭しなかつた者
(第六号略)
労働安全衛生法第122条
法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又
は人の業務に関して、第百十六条、第百十七条、第百十九条又は第百二十条の違反行
為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人又は人に対しても、各本条の罰金刑
を科する。
労働安全衛生規則第97条
事業者は、労働者が労働災害その他就業中又は事業場内若しくはその附属建設物内
における負傷、窒息又は急性中毒により死亡し、又は休業したときは、遅滞なく、様
式第23号による報告書を所轄労働基準監督署長に提出しなければならない。
2 前項の場合において、休業の日数が4日に満たないときは、事業者は、同項の規
定にかかわらず、1月から3月まで、4月から6月まで、7月から9月まで及び10
月から12月までの期間における当該事実について、様式第24号による報告書をそ
れぞれの期間における最後の月の翌月末日までに、所轄労働基準監督署長に提出しな
ければならない。