平成28年10月21日 松井証券ストラテジスト 田村晋一 【株式相場レポート】 ~市場心理が改善~ 今週の総括 21日終値 前週末比 日経平均 (円) 17,184.59 +328.22 ドル (円) 103.80-82 -0.39 NYダウ (ドル) 18,162.35 +23.97 長期金利 (%) -0.060 -0.004 NY原油 (ドル) 50.43 +0.08 ※NYダウ・NY原油は20日終値、ドル・長期金利は21日15時現在 ★ドル円、原油価格、米大統領候補TV討論などに波乱なく、下値不安が後退 今週のプラス材料 ・9月対比で円安(103~104円台)の維持 今週のマイナス材料 ・東証売買代金低迷(2兆円割れが続く) ・原油1バレル50ドル乗せ ・中国GDP成長が横ばい(+6.7%) 今週の株価は、ドル円や金利水準に大きな変化が無い中、17,000円台を回復した。 10月に入り1ドル104円前後の円安と原油価格50ドル台が定着してきたことや、米株価が堅調に推移してい ることで株価の下値不安が後退したとみられ、週後半に17,000円台を突破、そのまま引けた。 業種別では9月の首都圏マンション販売実績が大きく回復したことを受けて不動産が大きく上昇した。また、 自動車を除く製造業が全般に強め。一方、先週上昇した石油・鉱業は上がらず、先週下落した空運は反発。 また医薬品、食品や通信などが弱かったが、電力や陸運は上昇しており内需株が全て弱い訳ではなかった。 引き続き東証1部売買代金は2兆円を割り込む日が多く、市場全体は活況とは言いにくい。しかし、決算や業 績修正、新製品発表などに反応する銘柄が徐々に出てきている印象。 来週以降の見通し ★17,000円前後でこう着か 想定レンジ 17,000~17,200円 来週以降の注目材料 リスク要因 ・2Q決算発表 ・為替市場の乱高下 ・米FRB年内利上げの可能性(次回FOMCは11/2) ・原油価格の乱高下 ・ドイツ銀行とイタリアの銀行経営不安問題の行方 年初来で日経平均が17,200円より高かった時期は年明け1月の1ヶ月間と4月下旬だが、いずれも1ドル110 円を超える円安の時期と重なる。景気動向と金利水準に変化が無い中、17,200円を上回るためには、やは りもう一段の円安が必要となろう。円安となるには米FRBが利上げして日米金利差が拡大することが必要で あり、引き続き米利上げ動向への注目が続くことになる。次回の米FOMC結果発表は11/2だが、米大統領選 直前に利上げに踏み切る可能性は低いとみられ、利上げは早くても12月以降となるだろう。したがって、そ れまでは、日経平均が現在のレンジのままで推移する可能性が高そうだ。 今週から3月期決算企業の2Q決算発表が出始めた。主要企業では20日に安川電機が発表、円高影響で減 収減益決算ではあったが、利益が2Q会社計画を上回ったことや、通期会社予想の利益予想を据え置いた ことなどが評価され(売上高のみ下方修正)、21日の株価は前日比+2%とプラス反応した。 来週は2Q決算発表が本格化するが、注目は24日発表予定の日本電産。同社が安川電機と同様に、好決 算となれば、以降の主要輸出関連銘柄の決算への期待値が上がり、株式市場全体の底上げにつながる可 能性がある。 平成27年8月26日 松井証券ストラテジスト 田村晋一 来週・再来週の主なイベントカレンダー 国内 10/24(月) 海外 貿易統計(速報):9月 決算:日本電産 25(火) 決算:シマノ 米ケース・シラー住宅価格指数:8月 米決算:アップル、AT&T、GM、キャタピラー 26(水) 決算:任天堂、キヤノン、LINE、オリックス 米新築住宅販売件数:9月 米決算:コカコーラ、ボーイング 27(木) 決算:富士フイルム、富士通、花王、オムロン、野 村HD、松井証券、JR東海、野村不 英GDP:7-9月期 米決算:フォード、ダウ・ケミカル 独決算:ドイツ銀行 28(金) 消費者物価指数:9月 米GDP:7-9月期 失業率、有効求人倍率:9月 米決算:エクソンモービル、シェブロン 決算:武田、アステラス、信越化学、JFE、コマツ、 東京エレクトロン、デンソー、アイシン、三菱自、 大和、JR東日本、中部電力、関西電力、ガンホー、 オリエンタルランド 31(月) 鉱工業生産:9月 EU GDP:7-9月期 決算:JT、塩野義、エーザイ、第一三共、京セラ、 NEC、パナソニック、村田製作所、三菱重工、ファ ナック、ホンダ、日本郵船、JAL、ANA、九州電力 11/1(火) 日銀金融政策決定会合結果 決算:旭化成、新日鐵住金、ソニー、KDDI、出光 2(水) 決算:アサヒ、サントリー食品、マツダ、富士重工、 伊藤忠、三井物産 米FOMC結果 3(木) 祝日(文化の日) 米ISM非製造業景況指数:10月 EU失業率:9月 4(金) 決算:スズキ、タカタ、ドンキホーテ、三菱商事、 丸紅 米雇用統計:10月 米貿易収支:9月 リスクおよび手数料等の説明 株式取引は、株価の変動等により損失が生じるおそれがあります。 ■株式取引の委託手数料はインターネット経由の場合1日の約定代金の合計により決定し、100,000円(税抜)が上限です ■上場有価証券等書面、取引規程、取引ルール等をご覧いただき、内容を十分ご理解のうえ、ご自身の判断と責任により お申込みください ■口座基本料は個人の場合には原則無料です ※各種書面の郵送交付には、年間1,000円(税抜)をご負担いただく場合があります ■本レポートは、当社が信頼できると判断した情報に基づき記載されていますが、その情報の正確性および完全性を保証 するものではありません ■本レポートは、お客様への情報提供を唯一の目的としたものであり、投資勧誘を目的として作成したものではありません ■投資に関する最終決定は、お客様ご自身の判断でなさるようにお願いいたします ■本レポートに掲載された情報の使用による結果について、当社が責任を負うものではありません ■本レポートに掲載された意見や予測等は、レポート作成時点の判断であり、今後、予告なしに変更されることがあります ■本レポートの一切の著作権は当社に帰属します。いかなる目的であれ、無断複製または配布等を行わないようにお願い いたします 次回発行予定:10月28日(金)17:00以降 業者名等 松井証券株式会社 金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第164号 加入協会名 日本証券業協会、一般社団法人金融先物取引業協会 Copyright (c) 1998 Matsui Securities Co.,Ltd.
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