ボックス圏で推移

平成28年10月14日
松井証券ストラテジスト 田村晋一
【株式相場レポート】
~ボックス圏で推移~
今週の総括
14日終値
前週末比
日経平均 (円)
16,856.37
-3.72
ドル (円)
104.05-07
+0.21
NYダウ (ドル)
18,098.94
-141.55
長期金利 (%)
-0.060
+0.008
NY原油 (ドル)
50.44
+0.63
※NYダウ・NY原油は13日終値、ドル・長期金利は14日15時現在
★17,000円前後で一進一退
今週のプラス材料
今週のマイナス材料
・9月対比で円安(103~104円台)の維持
・東証売買代金低迷(2兆円割れが続く)
・原油1バレル50ドル乗せ
・中国輸出減少(人民元ベース)
今週の株価は、16,700円から17,100円までの狭い範囲での値動きに終始した。
前週7日夜の米雇用統計(+15.6万人増)が力強さに欠けるも悪い水準ではなかったことで、米利上げに対す
る市場の期待値に変化は見られず、結果としてドル円が1ドル103円後半~104円、原油価格が50ドル強と
先週後半と同じ水準で変わらず推移した。特に追加材料が無いことで、日経平均は16,800円を下回ること
はないものの、17,000円を超えると利益確定売り圧力が強まる印象で、一進一退の1週間となった。
業種別には、銀行、空運、海運が弱く、石炭価格上昇を受けた鉄鋼も弱かった。一方で上昇したのは通信、
石油・鉱業、商社など。決算発表が続く小売も堅調だった。
来週以降の見通し
★様子見モードが続きそう
想定レンジ
16,700~17,100円
来週以降の注目材料
リスク要因
・米FRB年内利上げの可能性(次回FOMCは11/2)
・為替市場の乱高下
・2Q決算(小売:10月上旬、その他:10月下旬~11月)
・原油価格の乱高下
・ドイツ銀行とイタリアの銀行経営不安問題の行方
来週は国内に大きなイベントはない。海外は欧米の消費者物価指数、米中の鉱工業生産、米大企業の決
算発表などがあるが、ドル円や日本株に影響が出るようなサプライズは想定していない。基本的には、今週
と同じボックス圏での相場が続く可能性が高いとみている。
あえてリスクシナリオとして警戒するとすれば、中国のGDP、鉱工業生産に明らかな減速傾向が出た場合と、
ECBドラギ総裁が金融緩和縮小を示唆するケース。米大企業の決算も今週までのところは強弱が混ざって
いて、ドル円や日本株への影響という観点からはニュートラルではないだろうか。
今週までの小売業の2Qは、百貨店、スーパー、コンビニが伸びを欠く一方、専門店はマチマチの印象だった
が、株価はそれなりに反応している。業績横ばい・不振企業に比べて、好決算企業の数が少ない分、そうし
た銘柄への反応は大きい印象もある。再来週から本格化する3月期決算企業の2Q決算も同様に、数少ない
好決算企業、還元追加企業への物色が進む可能性があろう。
平成27年8月26日
松井証券ストラテジスト 田村晋一
来週・再来週の主なイベントカレンダー
国内
10/17(月)
海外
首都圏新規マンション販売:9月
EU消費者物価指数:9月
日銀支店長会議
米鉱工業生産:9月
日銀地域経済報告(さくらレポート):10月
米決算:IBM、バンク・オブ・アメリカ
米消費者物価指数:9月
18(火)
米決算:インテル、GS、ジョンソン・エンド・ジョンソン
19(水)
訪日外客数:9月
米住宅着工件数:9月
米地区連銀経済報告(ベージュブック)
中国GDP(7-9月)、鉱工業生産(9月)
米決算:モルガン・スタンレー、AMEX
20(木)
人口推計:10月概算値
ECB金融政策/ドラギ総裁記者会見
米決算:マイクロソフト
米決算:GE、マクドナルド
21(金)
24(月)
貿易統計(速報):9月
決算:日本電産
25(火)
決算:シマノ
米ケース・シラー住宅価格指数:8月
26(水)
決算:任天堂、キヤノン、LINE、オリックス
米新築住宅販売件数:9月
27(木)
決算:富士フイルム、富士通、花王、野村HD、松
井証券、JR東海、野村不
英GDP:7-9月期
28(金)
消費者物価指数:9月
米GDP:7-9月期
失業率、有効求人倍率:9月
決算:東京エレクトロン、デンソー、アイシン、コマ
ツ、信越化学、武田、アステラス、JFE、三菱自、大
和、JR東日本、ガンホー、中部電力、関西電力、
オリエンタルランド
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