【株式相場レポート】 ~円高継続でこう着~ 16500~17000円

平成28年8月26日
松井証券ストラテジスト 田村晋一
【株式相場レポート】
~円高継続でこう着~
今週の総括
26日終値
前週末比
日経平均 (円)
16,360.71
-185.11
ドル (円)
100.46-50
+0.33
NYダウ (ドル)
18,448.41
-104.16
長期金利 (%)
-0.075
+0.015
NY原油 (ドル)
47.33
-1.19
※NYダウ・NY原油は25日終値、ドル・長期金利は26日15時現在
★材料不足と円高継続で一進一退続く。米FRB議長講演を前に様子見モードも加わる
今週のプラス材料
・日銀のETF買入れ期待継続
今週のマイナス材料
・円高継続 (1ドル100円近辺で推移)
・東証1部売買代金低迷 (2兆円割れ続く)
・追加材料見当たらず
今週の株価は、16,500円台を中心とした狭い範囲での動きに終始した。
先週1ドル100円割れまで進んだ円高は1ドル100円台でこう着。新たな材料も特にない中、円相場の小幅の
上下に株価が反応して一進一退となる展開が続いた。週後半は、26日(日本時間夜)に予定されている米
FRBイエレン議長講演を控えて、様子見姿勢も強まった印象。業種別には、直近売られていた内需株が堅調
だった一方で、輸出関連株や金融株が若干ながら下げ基調のトレンドだった。
東証1部売買代金も2兆円を大きく下回る日が続き、夏休みピークの先週よりも低調な商いが続いた。1週間
続けて2兆円を下回り続けるのは、アベノミクス相場が始まってから3回しかなく(13年10月、14年7月、8月の
いずれも3週目)、例年の「夏枯れ」よりも薄商いと言える1週間だった。
来週以降の見通し
★引き続きドル円次第で一喜一憂しそう
想定レンジ
来週以降の注目材料
16,500~17,000円
リスク要因
・米FRB議長講演 (8/26夜)
・為替市場の乱高下
・米雇用統計 (9/2夜)
・原油価格の乱高下
・日銀「緩和政策の総括的な検証」 (9/21)
・イタリアの銀行支援問題の続報
・米FRB利上げ (年内)
来週は、今晩のイエレン議長講演後に円安に振れるかどうかが最大のポイントだろう。
既に先週までに複数のFRB高官による利上げを示唆する発言が続いている。イエレン議長が利上げに前向
き、または経済指標に肯定的な発言をした場合は、利上げ期待が高まり、NY市場でドル買い→円安の動き
となる可能性が高い。その場合は、輸出株と金融株が相場を引っ張る形で上昇に向かう可能性がある。
一方で、可能性は低いものの利上げや経済について悲観的な発言となった場合は、逆に円買い→円高がさ
らに進行する可能性がある。100円を割り込む日数が増えれば、政府の為替介入の可能性に言及した要人
発言などが出て、円相場も株価も神経質な展開となるリスクがあるだろう。
ただし一番可能性が高いのは、これまでと同じ発言を繰り返し、利上げに向けた示唆が得られないパターン。
利上げへの確認が取れないことで、市場の反応も限定的となり、「現状維持」が想定される。そうなると、こ
れまでと同様に、『実際の利上げアクション』『日銀の次回決定会合での「総括的な検証」と追加緩和の可能
性』を待つことになる。次の注目ポイントは9月2日(金)夜の米雇用統計となるため、今晩の反応次第では再
び様子見色の強い展開に陥る可能性があるとみている。
次回発行予定:9月2日(金)17:00以降
平成27年8月26日
松井証券ストラテジスト 田村晋一
来週・再来週の主なイベントカレンダー
国内
海外
26(金)夜
米FRB議長講演(ジャクソンホール)
29(月)
米個人所得・支出:7月
30(火)
有効求人倍率・失業率:7月
米ケースシラー住宅価格指数:6月
欧米消費者信頼感指数:8月
31(水)
鉱工業生産:7月
米MBA住宅ローン申請指数
新設住宅着工戸数:7月
欧州消費者物価指数:8月
自動車生産・輸出実績:7月
9/1(木)
法人企業統計:4-6月
米ISM製造業景況指数:8月
新車販売台数:7月
百貨店各社売上速報:8月
2(金)
国内ユニクロ売上速報:8月
米雇用統計:8月
米貿易収支:7月
5(月)
6(火)
豪準備銀行政策金利発表
7(水)
米地区連銀経済報告(ベージュブック)
8(木)
中国貿易収支
9(金)
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