一進一退で次の材料待ち

平成28年12月 22日
松井証券ストラテジスト 田村晋一
【株式相場レポート】
~一進一退で次の材料待ち~
今週の総括
22日終値
日経平均 (円)
前週末比
19427.67
+26.52
ドル (円)
117.66-71
-0.54
NYダウ (ドル)
19,941.96
+98.55
長期金利 (%)
0.055
-0.021
NY原油 (ドル)
52.49
+0.59
※NYダウ・NY原油は21日終値、ドル・長期金利は22日15時現在
★先週に続き利益確定売り圧力と循環物色傾向が強い中、年初来高値更新しつつ一進一退
今週のプラス材料
・NYダウ、史上最高値更新が続く
今週のマイナス材料
・ドイツでテロ、欧州での不透明感が再燃するリスク
・日銀、景気判断を上方修正
今週の日経平均は、先週16日に更新した年初来高値をさらに更新する局面もあったが、結果的に一進一退
の展開が続いた。
東証1部売買代金が先週までの3兆円前後から2.1~2.4兆円に低下、今回の上昇相場の買い手となってき
た外人投資家が徐々に休暇入りするタイミングとなっている。先週と同様に金融株や資源株の下げが目立
ち、利益確定圧力が感じられた1週間となった。ただし、下げ局面では日銀のETF買いを意識した買い戻しも
入りやすく、19,300円から500円台の狭い範囲での一進一退に終始した印象。また、こちらも先週と同様に、
これまで出遅れていた食品、通信、医薬品、陸運などの内需株が買われるなど循環物色傾向も見られた。
1週間を通した騰落率でみると、食品、陸運、通信、医薬品、化学・繊維、小売が小幅上昇。一方で、海運と
任天堂株のウェイトが大きいその他製造業を筆頭に、金融株全般、鉄・非鉄、資源株、精密、電力の下げ幅
が大きかった。
来週以降の見通し
★引き続き一進一退で年越しを予想
想定レンジ
19,200~19,700円
来週以降の注目材料
リスク要因
・米新政権の経済政策などに対する報道
・原油価格の乱高下
・原油価格の動き
・為替市場の乱高下
・メガバンク株の動き
・メガバンク株価のピークアウト
・欧州の各国選挙での与党敗退
米新政権への期待をベースにした「ハネムーン相場」が年内は続くとの見方をもうしばらく継続する。
今週も円安、原油高、米株高、米金利高と、これまでの株価上昇を支えてきた要因が崩れていないことで、
株価も高値圏継続となった印象。先週と同様にここまで上昇した金融株や資源株が売られ、逆に出遅れて
いた内需株が物色されたが、年初来高値を更新する局面もあり、「下がれば買われる」展開が続いている。
先週も指摘したが、円安、原油高、米株高、米金利高は崩れていないし、外人投資家の多くが参考にする、
米ドル建てのTOPIXがあまり上がっていないことを考えれば、彼らの買い意欲は継続していると考えられる。
米新政権の具体的な施策が出てくるのは来年1月20日の大統領就任式の後であり、円安のまま年末を越
せば、1月下旬から始まる3Q決算発表で輸出企業の業績上振れや株主還元引き上げが期待できる。この
まま高値圏をキープしながら、年明けの材料を待つ展開が続きそうだ。
来週は今年の最終週。市場参加者がさらに減少し、売買代金も大きく低下する可能性が高い。取引が細る
分、株価の振れ幅が大きくなりやすい点に注意が必要だろう。ちなみに本レポートは今回が今年最終となる。
来年は、1月6日(金)からスタートする予定。
平成27年8月26日
松井証券ストラテジスト 田村晋一
来週・再来週の主なイベントカレンダー
国内
海外
26(月)
27(火)
消費者物価指数:11月
米ケース・シラー住宅価格指数:10月
失業率、有効求人倍率:11月
住宅着工戸数:11月
家計調査:11月
28(水)
鉱工業生産:11月
29(木)
30(金)
大納会
2(月)
祝日(元日の振替休日)
3(火)
金融市場休日
米ISM製造業景況指数:12月
独失業率:12月
4(水)
大発会
EU消費者物価指数:12月
5(木)
米ISM非製造業景況指数:12月
6(金)
米雇用統計:12月
米貿易収支:11月
EU小売売上高:11月
中国貿易収支:12月
8(日)
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次回発行予定:1月 6日(金)17:00以降
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