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代数学入門 小テスト 1
2016 年度後期
工学部・未来科学部 1 年
担当: 原 隆 (未来科学部数学系列・助教)
注. どこに解答が書かれているのかが はっきりと 分かるようにすること。必要ならば裏も使って良いが、
その旨を明記すること。解答が判別出来ない場合は得点がつかない可能性もあるので気をつけよう。
※ If you are not good at writing Japanese sentences, you can answer the following problems in English.
問題 1-1. 以下の空欄
⋆
『等式 x2 + y 2 = z 2
呼ぶ。』
に当て嵌まる 語句 を答えなさい。
を満たすような整数の組 (x, y, z) ̸= (0, 0, 0) を
(1)
(3,
⋆
問題 1-2. 以下の数の組が問題 1-1. の
めなさい。
[2 点]
と
となるように、各空欄に適切な 正の整数 を当て嵌
⋆
[ア, イ 各 1 点, ウ 2 点]
ア
, 5)
(2)
(5, 12,
イ
)
(3)
(
ウ
, 91, 109)
問題 1-3. 以下の文章を読んで、設問に答えなさい。
『整数組 (x, y, z) ̸= (0, 0, 0) が (問題 1-1. の空欄 ⋆ の語) であったとすると、x, y の少な
くとも一方は
数 である。』
(1) 文章中の空欄に当て嵌まる 語句 を答えなさい (答えのみで良い)。
[1 点]
(2) 上記の文章の主張を証明しなさい (ヒント: 4 で割った余りで場合分けして考えなさい)。
[ボーナス問題: 最大 2 点加点]
【解答】
問題 1-1. ピタゴラス数
問題 1-2. ア: 4
イ: 13
ウ: 60
問題 1-3.
(1) 偶数
(2) (略解) ピタゴラス数 (x, y, z) に対し、x, y が両方とも奇数であったと仮定すると、x2 + y 2 を
4 で割った余りは 2 となる。一方で z が偶数のときには z 2 を 4 で割った余りは 0 であり、
奇数のときには z 2 を 4 で割った余りは 1 となるため、z 2 を 4 で割った余りが 2 となること
はあり得ない筈である。したがって矛盾が生じたため、背理法により x, y のうち少なくとも
一方は偶数であることが示された。
(より詳しくは、第 1 回の講義ノートを参照のこと)