理 科(生物基礎)

2016(平成28)年度
理
一般入学試験
科(生物基礎)
(解答はすべて解答用紙に記入すること)
問題1
問1
細胞分裂に関する次の各問に答えなさい。
多細胞生物では、細胞をおぎなうために体細胞分裂を行っている。単細胞生物では、体細胞分裂が起こると個体数
が増えることになる。ヒトは多細胞生物であるが、一人のヒト(約6
0㎏の体重とする)がもつおおよその細胞数を答
えなさい。
問2
単細胞生物を1種答えなさい。
問3
多細胞生物であるヒトも受精卵という単細胞からスタートしている。受精卵は、卵と精子が接合したものであるが、
一般的にヒトの卵、精子、受精卵には、染色体がそれぞれ何本含まれているか答えなさい。
問4
有性生殖をする多細胞生物が行っている細胞分裂には、体細胞分裂と減数分裂がある。体細胞分裂と減数分裂につ
いて説明した次のア∼カの文章のうち、正しいものをすべて選びなさい。
ア:1回の体細胞分裂で1つの母細胞から2つの娘細胞ができるが、母細胞の染色体数と娘細胞の染色体数は異なる。
イ:1回の体細胞分裂で1つの母細胞から4つの娘細胞ができるが、母細胞の染色体数と娘細胞の染色体数は同じで
ある。
ウ:1回の体細胞分裂で1つの母細胞から2つの娘細胞ができるが、母細胞の染色体数と娘細胞の染色体数は同じで
ある。
エ:1回の減数分裂で1つの母細胞から4つの娘細胞ができるが、母細胞の染色体数と娘細胞の染色体数は同じであ
る。
オ:1回の減数分裂で1つの母細胞から2つの娘細胞ができるが、母細胞の染色体数と娘細胞の染色体数は異なる。
カ:1回の減数分裂で1つの母細胞から4つの娘細胞ができるが、母細胞の染色体数と娘細胞の染色体数は異なる。
問5
体細胞分裂を繰り返す細胞では、分裂が終わってから次の分裂が終わるまでを細胞周期というが、細胞周期は分裂
を行う分裂期と、分裂の準備を行う間期に分けられている。そして分裂期はさらに4つの期に分かれていて、分裂の
準備を行う間期も3つの期に分かれている。分裂期の中の4つの期の名称と間期の中の3つの期の名称をすべて答え
なさい。
問6
問5で答えた7つの期のうち、DNAが合成される期を答えなさい。
問7
植物細胞と動物細胞の体細胞分裂を比較した場合の違いを説明しなさい。
問題2
ヒトにおける血液凝固に関する次の各問に答えなさい。
問1
血液凝固が起こる意義を答えなさい。
問2
血管が傷つくと、その部分に集まってくる血液中の主な成分を答えなさい。
問3
傷ついた血管に集まってくる血液中の主な成分は血液凝固因子を放出する。この血液凝固因子の働きを答えなさい。
問4
採血した血液も、放置すると血液凝固がみられ、血液は血ぺいと血清に分かれる。血ぺい中では血球が繊維状のも
のでからめとられている。繊維状の物質は何か答えなさい。
問5
血液凝固のメカニズムが解明されたことにより、採血した血液の凝固を防ぐ方法がいくつか考案されている。採血
時に血液凝固を防ぐ方法を1つ述べなさい。
問6
外傷などで傷ついた血管に生じた血ぺいは、傷の修復とともに溶かされ取り除かれる。血ぺいが溶かされるしくみ
を何というか答えなさい。
問7
問6で答えたしくみがうまく働かず、血ぺいがそのままになっていることにより引き起こされる病気を1つ答えな
さい。
問8
血しょうと血清の違いを説明しなさい。
問題3
問1
ヒトの肝臓に関する次の各問に答えなさい。
肝臓には肝動脈を通って流れこむ血流と、小腸などの消化管やひ臓から流れこむ血流がある。後者の血流の血管名
を答えなさい。
問2
赤血球の成分であるヘモグロビンは肝臓で分解される。分解されてできた物質名を答えなさい。また、その物質は
肝臓を出たあと、どこに一度ためられるか答えなさい。
問3
肝臓は血液中の血糖値の調整にも働いている。普通、ヒトの血糖値は約何%前後に維持されているか答えなさい。
問4
低血糖になると肝臓中のある物質が分解されて血糖値を上昇させている。ある物質を答えなさい。
問5
体で不要になったアミノ酸は、呼吸によって消費されて有害なアンモニアが生じる。アンモニアは肝臓で毒性の少
ない物質に変えられ、体外へ排出されることになる。肝臓でアンモニアから変えられてできる毒性の少ない物質名を
答えなさい。
問題4
ヒトの体温調節に関する各問に答えなさい。
問1
ヒトの体温の情報が伝えられる場所は、体温調節中枢であるが、それはどの脳の何という部分にあるか答えなさい。
問2
自律神経系とホルモンも問1の答えと同じ場所で調整されている。自律神経には、きっ抗的に働く2種類がある。
その2種類を答えなさい。
問3
低体温を体温調整中枢が感知した場合は、立毛筋や体表の血管が収縮したり、発汗を停止したりして熱の放散量を
減少させる。さらに発熱を促進するホルモンを分泌して筋肉と肝臓の活動を促進し熱を発生させている。では、甲状
腺から分泌される発熱を促進するホルモンを答えなさい。
問4
体温上昇を体温調整中枢が感知した場合は、体表の血管が拡張したり、発汗を促進したりして熱の放散量を増加さ
せる。さらに発熱を促進するホルモンの分泌が抑制されるので筋肉と肝臓の活動が抑制され発熱量は減少する。それ
では、筋肉と肝臓の活動を促進し、さらには心臓の拍動を促進するホルモンで副腎から分泌されるものを答えなさい。
問5
体温は、問3や問4のように調整され、決して下がりすぎたり上がりすぎたりしないようになっている。それは、
最終的なはたらきの効果が、逆になるようにはじめの段階にはたらきかける作用があるからである。この作用を何と
いうか答えなさい。