ご参考資料 2016年10月5日 インドの政策金利引き下げについて ポイント① 政策金利を6.25%に引き下げ 10月4日、インド準備銀行(中央銀行)は金融政策 決定会合において、政策金利であるレポレート(中央銀 行が市中銀行に資金供給を行なう際の金利)を0.25% 引き下げ年率6.25%に、リバースレポレート(中央銀行が 市中銀行から資金を吸収する際の金利)を0.25%引き 下げ年率5.75%とすることを決定しました。市場予想は、 利下げと据え置きで分かれていました。今回はパテル総裁 就任後、初の会合であったことに加え、金融政策決定プロ セスも、最終的に総裁一人が決定を担ってきた体制から、 金融政策委員会による合議制に移行されました。 図1:政策金利の推移 (%) 8.5 期間:2014年1月1日~2016年10月4日、日次 8.0 7.5 7.0 6.5 6.0 14/1 14/7 15/1 15/7 16/1 16/7 (年/月) ポイント② インフレ鈍化で利下げ余地が生まれる 今回の決定の背景には、足元でインフレ率の上昇傾向が 落ち着き、利下げ余地が生まれたことなどがあります。 インフレ率は今年4月から7月にかけて上昇しましたが、8 月は+5.1%と、前月の+6.1%から低下しました。同中 銀は、食料インフレのモメンタムが下振れたことで、利下げ余 地が生じたと説明しています。 一方、4-6月期のGDP(国内総生産)成長率が前年 同期比+7.1%と、5四半期ぶりの低水準となりました。個 人消費の減速や投資が低調だったことなどが背景にありま す。足元の景気鈍化が今回の決定を後押ししたものと思わ れます。 今後の見通しについて、同中銀は、インフレ率が2017年 3月の目標値の5%に向かうまでの軌道の上振れリスクが、 6月や8月の金融政策決定会合時よりも低くなったとみてい ます。また、経済については、モンスーン期の降雨量が平年 並みとなり、農業生産が好調になると予想する一方で、製 造業は輸出の鈍化が懸念されています。 ポイント③ インドルピーは対米ドルで小幅下落 今回の決定を受けて、10月4日のニューヨーク外国為替 市場では、対米ドルで前日比0.3%程度のインドルピー安、 対円で同1.3%程度のインドルピー高となりました。 今後の金融政策について、市場では追加緩和を予想す る声もあります。 重要 イベント 10月13日 消費者物価指数(9月) 11月30日 GDP(7-9月期) 12月7日 金融政策発表 図2:物価指数(前年同月比)の推移 (%) 12 期間:2013年12月~2016年8月、月次 CPI(消費者物価指数) 卸売物価指数 8 4 0 -4 -8 13/12 14/6 14/12 15/6 15/12 16/6 (年/月) 図3:為替レートの推移 期間:2013年12月31日~2016年10月4日、日次 (インドルピー/米ドル) (円/インドルピー) 2.0 50 ルピー高 1.8 55 ルピー安 1.6 1.4 1.2 13/12 60 65 対円(左軸) 対米ドル(右軸、逆目盛) 14/6 14/12 15/6 15/12 70 16/6 (年/月) (出所)ブルームバーグデータより野村アセットマネジメント作成 当資料は、投資環境に関する参考情報の提供を⽬的として野村アセットマネジメントが作成したご参考資料です。投資勧誘を⽬的とした 資料ではありません。当資料は市場全般の推奨や証券市場等の動向の上昇または下落を⽰唆するものではありません。当資料は信頼で きると考えられる情報に基づいて作成しておりますが、情報の正確性、完全性を保証するものではありません。当資料に⽰された意⾒等は、 当資料作成⽇現在の当社の⾒解であり、事前の連絡なしに変更される事があります。なお、当資料中のいかなる内容も将来の投資収益 を⽰唆ないし保証するものではありません。投資に関する決定は、お客様ご⾃⾝でご判断なさるようお願いいたします。投資信託のお申込 みにあたっては、販売会社よりお渡しします投資信託説明書(交付⽬論⾒書)の内容を必ずご確認のうえ、ご⾃⾝でご判断ください。 1
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