学習メモ

数学Ⅱ
ラジオ
学習メモ
第 41 回
第 3 章 三角関数 [三角関数]
三角関数のグラフ ⑴
講師
水谷信也
三角関数のグラフの基本
学習のポイント
三角関数の値は,角θの値によって変化しま
① y = sinθのグラフ
② y = cosθのグラフ
す。ここでは,三角関数のグラフをかいて,そ
の特徴を学びましょう。
③ y = tanθのグラフ
y=sinθのグラフ
y
単位円と角θの動径との交点Pの座標は,
sinθ
(cosθ,sinθ)である。
すなわち点Pのy座標がsinθであることから,
−1
P(cosθ,sinθ)
1
O
θ
cosθ
1
x
y=sinθグラフは次のようになる。
▼
P5
P6
P3 P2
P4
O
−1
y
y
y=sinθ
1
P1
P0
x
O
30° 90°
−1
180°
270°
360°
450°
540°
630°
720°
θ
周期 360°
y=sinθのグラフは,360°
ごとに同じ形を繰り返して
−90°
平行移動
y=cosθのグラフ
いる。このことをy=sinθは
360°を周期とする周期関数
であるという。
y=sinθのグラフの場合と同様に考えると
また,−1≦sinθ≦1である。
点Pのx座標が cosθであることからy=cosθ
のグラフは,次のようになる。
y
x
P3P2
P1 P0
O
y
P4
P5 P6
y=cosθ
1
−1
30°
90°
180°
270°
360°
450°
540°
630°
720°
θ
周期 360°
y=cosθも360°を周期とする周期関数である。また,−1≦cosθ≦1である。
− 93 −
高校講座・学習メモ
数学Ⅱ
41 三角関数のグラフ ⑴
y=tanθのグラフ
y
右図で,角θの動径を OP とする。
T(1,t)
tanθ
直線 OP と直線 x = 1 との交換点を T(1,t) とすれば,
1
t
tanθ= = t
1
P
θ
すなわち,点 T の y 座標が tanθに等しい。これより,
−1
1
O
x
y=tanθのグラフは次のようになり,tanθはすべての実
−1
数値をとることがわかる。
x=1
漸近線
y
y
y=tanθ
3 =tan60°
45°
1=tan45°
1
=tan30°
3
−90°
O
O
x
▼
1
=tan(−30°)
3
1=tan(−45°
)
90°
30° 60°
270°
θ
180°
−1
3=tan(−60°
)
周期 180°
x=1
y = tanθは 180°を周期とする周期関数である。
y = tanθのグラフは,y 軸方向にどこまでも伸びる曲線で,θの値が 90°
に近づくと、直線θ= 90°
ぜんきんせん
に限りなく近づいていく。このとき,直線θ= 90°をグラフの漸近線という。
θ=− 90°,θ= 270°,θ= 450°,θ=− 450°などの直線も y = tanθのグラフの漸近線である。
− 94 −
高校講座・学習メモ