三角関数の相互関係 ⑵

数学Ⅱ
ラジオ
学習メモ
第 40 回
第 3 章 三角関数 [三角関数]
三角関数の相互関係 ⑵
講師
水谷信也
三角関数の相互関係の利用
三角関数の相互関係を利用して,一般角θの
sin θ,cos θ,tan θをもう一度求めてみま
しょう。
学習のポイント
① 三角関数の相互関係の特徴
② 角の象限と三角関数の値の符号
③ 三角関数の相互関係の公式を利用する注意点
三角関数の相互関係の特徴
(1) sin2θ+cos2θ=1
(2) tanθ=
s i nθ
cosθ
sin2θ+cos2θ=1の両辺をcos2θでわると
▼
s i n2θ
1
1
より,tan2θ+1=
+1=
2
2
cos θ
cos θ
cos2θ
この等式も相互関係の1つである。
角の象限と三角関数の値の符号
y
sinθ
+
−
+
O
y
cosθ
−
−
x
−
+
O
y
tanθ
+
−
x
+
+
O
x
−
三角関数の相互関係の公式を利用する注意点
問
(1) θが第3象限の角で,sinθ=−
5
のとき,sinθ,tanθの値を求めなさい。
13
(2) θが第2象限の角で,tanθ=−
3
のとき,cosθ,sinθの値を求めなさい。
4
− 91 −
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数学Ⅱ
40 三角関数の相互関係 ⑵
解答
(1) sin2θ+cos2θ=1より
2
5
25
144
=
=1−
13
169 169
( )
cos2θ=1−sin2θ=1− −
θが第3象限の角であるから,cos<0
したがって、
144
169
cos=−
=−
(2) 12
13
tan=
s i nθ
5
12
5
13
=−
÷−
=−
×−
cosθ
13
13
13
12
=
5
12
( )( )( )( )
1
3
=tan2θ+1= −
2
cos θ
4
2
( )
▼
したがって,cos2θ=
+1=
9
25
+1=
16
16
16
25
θが第2象限の角であるから,cosθ<0
よって,
cosθ=−
=−
16
25
4
5
si nθ=cosθtanθ=−
=
4
5
3
( )
× −
4
3
5
− 92 −
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