三角関数の相互関係 ⑴

数学Ⅱ
ラジオ
学習メモ
第 39 回
第 3 章 三角関数 [三角関数]
三角関数の相互関係 ⑴
講師
水谷信也
三角関数の相互関係
一般角θの sin θ,cos θ,tan θの間に成
り立つ相互関係とは何かについて学びます。そ
れぞれの値の間にどのような関係があるのかに
ついて調べてみましょう。
学習のポイント
① 単位円とは何か
② 単位円と動径による三角関数の定義
③ 三角関数の相互関係
単位円とは何か
y
1
原点を中心とする半径1の円を単位円という。
y
・中心が原点O (0,0)
・Pは,単位円の周上を回転
・動径はOP
−1
P(x,y)
1
θ
O
1
x
x
・OP=1
−1
▼
単位円と動径によるサイン・コサインの定義
角θの動径と単位円との交点を P(x,y) とすると,
OP = 1 より,
sinθ=
y
r
=
y
1
= y,cosθ=
x
r
=
x
1
= x となる。
よって,x = cosθ,y = sinθ
三角関数の相互関係
tanθ=
y
x
より,
y
1
s i nθ
tanθ=
cosθ
sinθ
また,点 P の座標 (x,y) は,(cosθ,sinθ ) である。
−1
さらに,点Pが単位円の周上にあることから
O
P(cosθ,sinθ)
1
θ
cosθ
1
x
x2 + y2 = 1
(cosθ)2 + (sinθ)2 = 1
−1
よって,
sin2θ+ cos2θ= 1
このように,一般角の三角関数についても,数学Ⅰで
学んだ三角比と同様に,次の公式が成り立つ。
− 89 −
原点を中心とする半径 1 の円の方程式は
x 2 + y2 = 1
高校講座・学習メモ
数学Ⅱ
39 三角関数の相互関係 ⑴
【三角関数の相互関係】
(1) sin2θ+ cos2θ= 1 (2) tanθ=
例
θが第 3 現象の角で,cosθ=−
sinθ
cosθ
3
のとき,sinθ,tanθの値を求めなさい。
5
解答
sin2θ+cos2θ=1より
sin2θ=1−cos2θ
3
5
( )
=1− −
2
16
25
=
θが第3象限の角であるから,sinθ<0
▼
y
したがって,
sinθ=−
sinθの符号
16
25
+
O
−
4
=−
5
+
−
x
s i nθ
tanθ=
cosθ
4
3
÷−
5
5
( )( )
( )( )
= −
= −
=
4
5
×−
5
3
4
3
− 90 −
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