週間投資レポート

審査済M
《審査番号M16- 1981
(平成28年8月19日)
週間投資レポート(20160822号)
》
週間投資レポート
構造改革を実現する本気の政策を待つ株式市場…
為替市場には「真夏の円高」という傾向があるといわれる。8月は、日本の投資家が大量に保有する米国債
の利払いや日本企業が9月決算に向けて海外収益を国内に持ち込むことに伴う円買い需要が増加するとい
う季節性が意識されるためと言われるが、今年は日米の金融政策の不透明感も重なっている。
米国では複数の連銀総裁が利上げに前向きな発言をしていたが、17日公表の7月のFOMC議事録では積
極派と消極派に分かれていることが明らかになり、利上げ時期の見極めが難しくなっている。国内では、日銀
が行ってきた金融政策の検証に伴って何らかの動きがあるのではないかという憶測が浮上している。政策運
営の見直しや追加緩和実施の有無を巡る思惑が交錯し、市場は揺れている。
前週後半には、ドル円相場が100円を割り込むなど円高圧力の強さが感じられた。イエレンFRB議長のジャ
クソンホール講演(26日)を控え、一般的には様子見姿勢が優勢になると見られるが、住宅関連など重要経済
指標の発表も多いだけに、その内容次第では投機的な動きが強まる可能性もあろう。
国内投資家の間には円高による企業業績への不安感が再燃している。加えて、声高にアベノミクス再加速
をうたう安倍政権に対する外国人投資家の目も厳しさを増している。ドリルで突き崩すと宣言した岩盤規制に
は錐で突いたほどの傷しかなく、構造改革という第3の矢には勢いが感じられない。
海外大手ファンドの間には日本株投資に魅力はないという声も上がっている。日銀の追加緩和の賞味期限
が残るうちに、国内外の投資家を再び市場に呼び込む本気の政策を示すことができなければ、アベノミクス
相場の継続は難しくなろう。市場は当面、日米金融当局の動向を睨みながらの政策待ちか…!?
(石飛)
《経済・産業スケジュール》
国内主要経済指標等
22(月)
20年国債入札
23(火)
24(水)
7月企業向けサービス価格指数
25(木)
26(金)
海外主要経済指標等
米7月シカゴ連銀全米活動指数
米7月新築住宅販売件数
7月北米半導体製造装置BBレシオ
米2年国債入札
米6月FHFA住宅価格指数
米7月中古住宅販売件数
米5年国債入札
独8月Ifo景況感指数
米7月耐久財受注
米カンザスシティ連銀主催のジャクソンホール会合
(~8/27)
7月消費者物価指数
8月東京消費者物価指数
米7年国債入札
英4-6月期GDP改定値
米4-6月期GDP改定値
米カンザスシティ連銀主催のジャクソンホール会合で
イエレンFRB議長が講演
エース経済研究所
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週間投資レポート(20160822号)
≪Imadas 100社ポジション≫
予約(カイ)・カイ・判断(カイ)ゾーンの銘柄数は62社に増加。市場参加者が尐ない中、全体観
は地固めの様相で、出遅れ物色優勢の展開となった。今週は、週末に予定されているイエレ
ン米FRB議長の講演に注目が集まっており、模様眺めの展開か。
( イマ ダ ス )
Imadas (株価天気図)による
平成28年8月18日
100社ポジション
《 ② 判 断 ( カ イ ) ゾーン》
《 ①調整ゾー ン 》
人
気
度
・
大
衆
心
理
の
推
移
Imadas
《 ③過熱ゾー ン 》
(データ日
8/18
週中間値 )
審査済A
(平成28年8月18日)
《 ④ 判 断 ( ウリ ) ゾーン》
《判断ソ ゙ ーン》
追撃カイや
追撃ウリ、
STC(fast)
もしくは見送り
など個別の
判断を要する
STC(slow)
●
●
●
●
●
※NYダウ・ナスダック・
為替(円/ドルレート)は
8/17現在のデータ
●
週ベース
週ベース
8月18日 終値ベース
N Yタ ゙ウ
日経平均
指
標
ナ ス タ ゙ッ ク
指
標
為 替 ( 円 / ドル レー ト)
A 〔 予約( カイ) 〕
〔 判断( カイ) 〕
A〔 カ イ 〕
(0 社)
(0 社)
B〔 カ イ 〕
B 〔 予約( カイ) 〕
《 2 0 ~ 8 0 % での G クロ ス銘 柄 》
(0 社)
《 2 0 ~8 0 %でF ast上向き 転換》
(3 社)
8035 東エレク
6502 東 芝
7974 任天堂
《 かつ 1 3 週移動が上向き 》
《 かつ 1 3 週移動が上向き 》
40%
【 削除】
7/8 日立 建(6305)
ロー ム(6963)
【 採用】
TPX2倍 (1568)
三住 トラスト(8309)
20%
6135
4004
4502
5802
8802
8002
7012
5401
6753
8830
5108
3765
6952
A〔 予約(ウ リ )〕
(5 9 社)
牧野フ
昭電工
武 田
住友電
菱地所
丸 紅
川 重
新日鉄住
シャープ
住友不
ブリヂストン
ガンホー
カシオ
6857
6098
6301
9983
4063
7203
8058
6762
6702
5713
3402
8028
アドバンテ
リクルートHD
コマツ
ファーストリテイ
信越化
トヨタ
三菱商
TDK
富士通
住友鉱
東 レ
Fマート
4755
6752
3436
5233
6506
6479
6988
8113
6503
6367
8604
8697
8306
8750
6981
7267
8411
9433
9984
3405
1570
8031
6902
5201
8316
6501
8309
7752
8591
6954
5411
1605
4902
6302
楽 天
パナソニック
SUMCO
太平洋セメ
安川電
ミネベア
日東電
ユニチャーム
三菱電
ダイキン
野村HD
JPX
三菱UFJ
第一生命
村田製
ホンダ
みずほ
KDDI
ソフトバンクG
クラ レ
日経レバ
三井物
デンソー
旭硝子
三井住友
日 立
三住トラスト
リコー
オリックス
ファナック
JFEHD
国際帝石
コニカミノルタ
住友重
A 〔 ウ リ 〕
(4 社)
6758
6594
7832
7269
〔 判断(ウ リ )〕
(0 社)
(1 9 社)
5232
7259
4503
7011
80%
住阪セメ
アイシン精
アステラス薬
三菱重
B 〔 ウ リ 〕
B 〔 予約(ウ リ )〕
60%
《 8 0 ~ 2 0 % での D クロ ス銘 柄 》
《 8 0 ~2 0 %でF ast下向き 転換》
(9 社)
7270
5333
7731
1568
7261
4523
6976
9104
7751
STC高
ソニー
日電産
バンナムHD
スズキ
富士重
ガイシ
ニコン
TPX2倍
マツダ
エーザイ
太陽誘電
商船三井
キヤノン
(7 社)
1812
1803
4114
7201
6971
9735
8801
鹿 島
清水建
日触媒
日産自
京セラ
セコム
三井不
7013 IHI
6701 NEC
1801 大成建
9437 NTTドコモ
40%
《 かつ 1 3 週移動が下向き 》
1802 大林組
2802 味の素
2121 ミクシィ
《 かつ 1 3 週移動が下向き 》
60%
20%
9101
9020
1925
7733
4689
8267
4901
4528
郵 船
JR東日本
大和ハウス
オリンパス
ヤフー
イオン
富士フイルム
小野薬
STC低
【注意喚起】
なし
【フ ァ イナンス】
なし
(注)B〔カイ〕発信銘柄の条件は修STC20~80%でGク ロスかつ13週移動平均が上向き
(注)B〔ウリ〕発信銘柄の条件は修STC80~20%でDク ロスかつ13週移動平均が下向き
◇
Imadas(株価天気図)による注目銘柄
〔判断(カイ)〕
新日鉄住(5401)、カシオ(6952)、丸紅(8002)
エース経済研究所
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週間投資レポート(20160822号)
≪アナリストの注目銘柄≫
オ プ テ ッ ク ス (東1:6914)
16/12期
(予想)
前期比
(株価 8月18日 2180円 時価総額370億円)
売上高
経常利益
当期利益
EPS
PER
320億円
29億円
17.5億円
106円
21倍
+15%
▲10%
▲14%
センシング事業(防犯、自動ドア用センサ)、FA事業(品質検査用LED照明)を展開。
①画像処理用LED照明のトップ企業・シーシーエスと、英カーダソフトビジ
ョン社を連結子会社化、今後、画像処理用LED照明を中心に、マシンビジ
ョン照明事業を強化。2017年1月から持株会社体制へ移行。
②下期想定為替を、対ドル120円→100円、対ユーロ130円→110円
に修正し、通期会社計画を売上高310億円→320億円、経常利益41億
円→29億円とした。 (岸)
バンダイナムコHD (東1:7832)
17/3期
(予想)
前期比
(株価 8月18日 2783円 時価総額6178億円)
売上高
経常利益
当期利益
EPS
PER
5950億円
580億円
440億円
200円
16倍
+2%
+9%
+10%
多数のキャラクターを要する玩具メーカー。スマートフォン用ゲームソフトが好調。
①16/3期第1Qは5%増収の1447億円、29%営業増益の234億円
と大幅増益。家庭用ゲームやスマートフォン用ゲームアプリが好調。
②会社側は、第1四半期の上振れ分を織り込み、上期計画を上方修正したが、
時期尚早として通期計画は据え置いた。ただ、下期には仮面ライダーやガン
ダム新作など新番組の寄与も想定され、計画はかなり保守的な印象。(安田)
藤 田 観 光 (東1:9722)
16/12期
(予想)
前期比
(株価 8月18日 365円 時価総額445億円)
売上高
経常利益
当期利益
EPS
PER
695億円
16億円
5億円
4円
87.5倍
+9%
黒転
16倍
観光立国のリーディングカンパニーへ積極投資、今期後半からは回収期入り。
①16/12期第2Qは6%増収の322億円、経常損失4.3億円(+4億
円)と改善。インバウンドの寄与等で、ワシントンホテルグループ(WHG)
が収益を牽引。
②通期計画を修正、売上高▲5億円、経常利益+8億円、当期利益+2億円。
熊本地震や円高の影響等を考慮して売上高減額。WHGはHG京都三条を7
月開業、2019年の台北出店が決定。19/12期売上高880億円、営
業利益53億円を目標。 (石飛)
エース経済研究所
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週間投資レポート(20160822号)
≪トピックスコーナー≫
~ 訪日客誘致へ海路・空路を拡大 ~
<日経>◇訪日客誘致へ海路・空路を拡大
国交省
国土交通省は訪日客誘致へ海路と空路の拡大に乗り出す。クルーズ船を運航する企業が港湾の発着枠
を優先予約できる制度を検討。地方空港に乗り入れる国際線の着陸料引き下げも拡充する。2020年に
4000万人に増やす目標に向けて受け入れ体制を整える。
クルーズ船は訪日客の伸びをけん引している。7月の寄港数は前年同月の1.4倍となる92便で旅客数
は20万人を超えた。訪日客の1割弱がクルーズ船を使っている。
国交省はクルーズ旅客を年500万人に増やす目標を掲げているが、一部の港で発着枠が取りづらく
なっている。このため税関や出入国管理などを備えた旅客ビルの拡張や免税店が入る商業施設などへの
投資を条件に、運航会社が発着日を優先予約できるようにする。
現行の港湾法では運航会社が港を管理する自治体に発着の希望日を申請。自治体は原則、先着順に予
約を受けつけている。早期に発着枠を確保できれば、運航会社は旅行商品をつくりやすくなる。港湾施
設の充実で消費拡大も見込める。
国交省は秋にも検討会を設ける。港湾法改正も視野に制度の詳細を詰め17年春の導入をめざす。
クルーズ世界最大手の米カーニバル社と米ロイヤル・カリビアン社が投資に応じる意向を国に伝えた
もよう。クルーズ船のツアー旅行は通常、約2年後に出発する商品を販売している。運航会社は人気の
ある港の発着枠を早期に確保できれば顧客に早い段階からアピールできる利点がある。
国交省は空路の拡大も進める。国管理の空港に国際旅客便を新規就航した場合、国と地方で航空会社
の着陸料分の負担をゼロにする制度を拡充する。17年度から優遇期間を1年から3年に延ばし、対象を
地方管理の空港にも広げる。海外から乗り入れる路線を増やし地方にも訪日客を呼び込む。
格安航空会社(LCC)が多用する仏エアバス社の中型機「A320」の場合、国管理空港の着陸料は
1回約8万円。航空会社にとっては年3000万円ほどの負担になる。16年度は鹿児島、熊本、高松、広島
など11空港で着陸料軽減の措置が適用された。ただ地方空港に乗り入れても、すぐに撤退する例もある。
国際線の定着には一定期間の優遇が必要と判断し制度を拡充する。観光庁の田村明比古長官は「LCC
とクルーズ船で競争が起きている。LCCも伸びしろはある」と話す。
国交省は訪日客4000万人の受け皿となる観光インフラの整備を急ぐ。入国時の海路や空路に加え、宿
泊施設の確保や現金を持たずにキャッシュレスで過ごせる環境整備なども課題だ。
☆『空港・港湾整備』の主な関連銘柄
コード
銘柄名
1716 第一カッター
1801 大成建
1802 大林組
コード
銘柄名
1803 清水建
1812 鹿 島
1813 不動テトラ
コード
銘柄名
1824 前田建
1865 青木あす
1885 東亜建
・・・弊社参考銘柄
コード
銘柄名
1888 若築建
1890 東洋建
1893 五洋建
エース経済研究所
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審査済 M
審査番号 M16- 1981
ACE Research Institute
金融商品取引法に基づく表示事項
■本資料をお客様にご提供する金融商品取引業者名等
商号等:
加入協会:
丸八証券株式会社
金融商品取引業者
東海財務局長(金商)第 20 号
日本証券業協会
指定紛争解決機関:
特定非営利活動法人 証券・金融商品あっせん相談センター
■手数料等及びリスクについて
●株式の売買には、約定代金に対して最大 1.188%の手数料(税抜き 1.100%)〔た
だし、最低手数料 2,160 円(税込み)〕が必要です。●株式は株価の変動により、損失
を生じるおそれがあります。●上場有価証券等書面の内容をよくお読みください。
●外国株式への投資には、所定の手数料等(取次手数料、外国金融市場における売
買手数料及び公租公課その他の賦課金)が必要です。外国株式は、為替相場の変動
等により、損失を生じるおそれがあります。●非上場債券(国債、地方債、政府保証
債、社債)を当社が相手方となりお買い付けいただく場合は、購入対価のみお支払い
いただきます。●債券は、金利水準の変動等により価格が上下し、損失を生じるお
それがあります。●外国債券は、為替相場の変動等により損失を生じるおそれがあり
ます。● 商品毎(投信・外債含む)に手数料等及びリスクは異なりますので、上場有価
証券等書面、当該商品等の契約締結前交付書面や目論見書またはお客様向け資料
をよくお読みください。
丸八証券及びエース経済研究所(以下、ARI) 免責事項等
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
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当資料により株式・債券・その他金融商品(投信・外債含む)等の勧誘を行うことがあ
ります。本資料で言及した銘柄や投資戦略は、投資に関するご経験や知識、財産の状況
及び投資目的が異なるすべてのお客様に、一律に適合するとは限りません。また、取
扱のない銘柄を参考掲示することがあります。株式・債券等の有価証券の投資に
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