練習問題 - C-faculty

確率論 - 練習問題
http://c-faculty.chuo-u.ac.jp/˜nishioka/
2016/07/21, 西岡
1 練習問題
1 ポアソン分布
問題 1. (i) サッカー・ワールドカップ決勝戦のチケットがキャンセルされる割合は 0.01 % である. 1 万枚のチ
ケットを販売したとき, キャンセルされるチケットの数 X はいかなる確率分布に従うか意見を述べ よ. ただし,
チケット購入者がキャンセルする場合, 各々の行動は独立とする.
(ii) 上記の決勝戦で, キャンセルが 2 つ以上ある確率を求めよ.
問題 2 (やや難問かな). 2 つの独立な確率変数 X, Y はそれぞれパラメータ µ1 , µ2 のポアソン分布に従う. 固
定した正の整数 k に対し, X + Y = k であるとき, X = j である確率を求めよ. ただし, 0 ≤ j ≤ k である.
2 連続確率分布 - 一様分布, 指数分布
問題 3. 相談窓口を訪れる人の時間間隔を X 分とする. X の確率密度関数は
{
f (x) =
3e− 3x
0
x0,
x<0
であるとき, X の平均 E[X] および 確率 P[X < 3] を求めよ.
問題 4. (i) A 駅を 15 分毎に発車するモノレールがある. ランダムに A 駅に着くとき, 乗車するまでの待ち時
間を X 分とすると X の確率密度関数 f は
{
f (x) =
1/15 0 ≤ x ≤ 15,
0
それ以外
X の平均 E[X] および 確率 P[X < 3] を求めよ.
(ii) B 駅でモノレールを下車し, 電車に乗り継ぐ. 電車は B 駅を 10 分ごとに発車するが, 電車に乗るまで の待
ち時間を Y とすると Y の確率密度関数 g は
{
g(x) =
1/10 0 ≤ x ≤ 10,
0
それ以外
である. X と Y を独立とするとき, E[X + Y ] および 確率 P[X + Y < 6] を求めよ.
3 正規分布 N (µ, c2 )
問題 5. 正規分布表/コンピューターを用いて次の値を求めよ.
(i) 正規分布 N (5, 22) に従う確率変数 X が 3 と 9 の間にある確率.
(ii) 正規分布 N (6, 42) から取り出した大きさ 4 のサンプル X1 , · · · , X4 の標本平均 X =
よりも大きくなる確率.
X1 + · · · + X4
が8
4
問題 6. 現在の真の内閣支持率が 60% とする. ランダムサンプリングで 500 人の意見を聞くとき, X 人 が内閣
を支持した. P[280 < X < 320] となる確率を求めよ. ただし正規分布近似を用いよ.
1
2 解答
1
= 1 だから, λ = 1 のポアソン分布で近似できる.
104
(ii) ポアソン近似で計算する. P[X ≥ 2] = 1 − P[X = 0] + P[X = 1] = 1 − 2e − 1 ≃ 0.264 · · · . 2
1 解答. (i) E[X] = 104 ·
2 解答. 計算する確率は
P[X = j, X + Y = k]
P[X = j, Y = k − j]
=
P[X + Y = k]
P[X + Y = k]
1
µ1 j −µ1 µ2 k−j −µ2
P[X = j] P[Y = k − j]
=
e
e
.
=
P[X + Y = k]
P[X + Y = k] j!
(k − j)!
P[X = j | X + Y = k] =
ここで
P[X + Y = k] =
k
∑
P[X + Y = k, X = j] =
j=0
=
k
∑
P[Y = k − j, X = j]
j=0
k
k
∑
µ2 k−j −µ2 µ1 j −µ1
e−µ1 −µ2 ∑
k!
e−µ1 −µ2
e
e
=
µ2 k−j µ1 j =
(µ1 + µ2 )k ,
(k
−
j)!
j!
k!
(k
−
j)!
j!
k!
j=0
j=0
⇒
P[X = j | X + Y = k] =
µ1 j µ2 k−j
k!
. 2
j! (k − j)! (μ1 + μ2 )k
∫ ∞
∫ ∞
∫ ∞
[ e−3x ]∞
1
3 解答. E[X] =
dx 3 e− 3x x =
dx (− e− 3x )′ x =
dx e−3x = −
= .
x=0
3
3
0
0
∫ 3 0
∫ 3
[
]
3
P[X < 3] =
dx 3 e− 3x x =
dx (− e− 3x )′ x = − e−3x x=0 = 1 − e−9 ≃ 0.999 · · · . 2
0
∫
4 解答. (i) E[X] =
0
0
15
[ x2 ]15
1
dx
x=
= 15/2. P[X < 3] =
15
15 x=0
[ x ]3
1
=
= 1/5.
15
15 x=0
0
∫ 10
15
1
(ii) E[X + Y ] = E[X] + E[Y ] =
+
y=
dy
2
10
0
15 [ y 2 ]10
25
=
+
=
.
y=0
2
10
2
∫ 6
∫ 6
∫ 6−x
1
1
1
P[X +Y < 6] =
dx
P[Y < 6−x] =
dx
dy
15
15
10
0
0
0
∫ 6
1 6−x
1 [
x2 ]6
18
=
dx
=
6x −
=
.
15 10
150
2 x=0
150
0
Y
10
x+y=6
6
6
∫
18/150 = 3/25.
∫
dx
これは 色つき部分の面積を 1 としたときの 青部分の面積. よって
X
15
3
2
(x − 5)2
≃ 0.818595.
222
2π · 22
3
X1 + · · · + X4
42 · 4
(ii) X ≡
= 4.
とおく. X は正規分布で E[X] = 6, σ 2 [X] =
4∫ ∞
42
2
1
(x − 6)
⇒ P[X ≥ 8] =
dx √
exp −
} ≃ 0.158655. (最後の計算はコンピュータ)
2·4
2π · 4
8
5 解答. (i) コンピュータによる:
9
dx √
1
exp{ −
2
6 解答. k 番目の人が “ 内閣を支持する ⇒ Yk = 1 ” , “ 支持しない ⇒ Yk = 0 ” とする, i.e. {Yk } は独立
⇒ X ≡ Y1 + · · · + Y500 は E[X] = 0.6 × 500 =
b = X√− 300 が N (0, 1) で近似できる.
300, σ 2 [X] = 0.24 × 500 = 120 の 2 項分布だから, その正規化 X
120
√
∫ 10/3
√
√
2
1
b
P[280 < X < 320] = P[− 10/3 < X < 10/3] = √
e−x /2 ≃ 0.93211 . . . .
dx √
2π
− 10/3
同分布の確率変数で P[Yk = 1] = 0.6, P[Yk = 0] = 0.4.
(最後の計算はコンピュータ)
2
2