2016年8月12日ニュージーランド準備銀行は0.25％の利下げを決定  ニュージーランド準備銀行（RBNZ）は0.25％の利下げを決定し、政策金利を史上最低の2.00％へ引き下げ。  ウィーラー総裁は追加緩和の必要性に言及。RBNZの金利見通しは2017年にかけての追加利下げの可能性を示唆。  総裁はNZドル高をけん制。NZドル相場は対米ドルや対ユーロで緩やかな上昇傾向にあり、利下げの影響は限定的。  RBNZはニュージーランドの経済見通しを引き上げ。2016年度と2017年度の実質GDPはいずれも3.4％成長と予想。 NZ準備銀行は0.25％の利下げを決定図1：ニュージーランド準備銀行の政策金利と90日物銀行間金利（％）ニュージーランド準備銀行（RBNZ）は8月11日の政策決定理事会において0.25％の利下げを決定しました（政策金利は史上最低の2.00％へ引き下げ、図1）。ウィーラーRBNZ総裁は声明において、緩和的な金融政策の継続を表明し、今後も追加緩和が必要になるとの見方を示しました。RBNZの四半期金融政策報告によれば、 4.0 RBNZ予想 3.5 2.5 先行きの金融政策の目安となる90日物銀行間金利の見通し（メイン・シナリオ）は、2017年にかけて政策金利が 2.0 1.5％程度まで引き下げられる可能性を示唆しています。 1.5 NZ準備銀行はNZドル高をけん制ウィーラーRBNZ総裁は、世界的な低成長や低金利が NZドル高圧力を生み、RBNZのインフレ目標の達成を困難にしていると述べ、足元のNZドル高をけん制しました。四半期金融政策報告によれば、今後、貿易加重ベースでNZドルがRBNZの想定通りに下落せず、現状水準で推 90日物銀行間金利（メイン・シナリオ） 3.0 ニュージーランド準備銀行政策金利 90日物銀行間金利（為替横ばいシナリオ） 1.0 0.5 10 11 示されています（図1、為替横ばいシナリオ）。足元のNZドル相場は対米ドルや対ユーロで緩やかな上昇傾向にあり、RBNZによる2015年後半以降の利下げの 13 12 14 15 16 17 18 19 （年）（出所）ニュージーランド準備銀行（RBNZ）、ニュージーランド統計局（期間）政策金利：2010年3月末～2016年8月11日 90日物銀行間金利：2010年1-3月～2016年4-6月（実績）図2：NZドル相場の推移移した場合には、NZドル高によるインフレ低下圧力に対応するため、より積極的な金融緩和が必要になるとの見方も 2.00％（米ドル、ユーロ） 1.0 （円） 100 NZドル高対円（左軸） 90 0.9 NZドル安影響も限定的に留まっています（図2）。一方、NZドルの対円相場は足元で1NZドル＝73円前後で推移しています。 NZ準備銀行は国内経済見通しを上方修正今回、RBNZは四半期金融政策報告で示したニュージーランドの経済見通しを上方修正しました。2016年度（2016年4月～2017年3月）の実質GDP成長率の予想は 80 0.8 対米ドル（右軸） 70 60 0.6 対ユーロ（右軸）前年比+3.2％から+3.4％へ、2017年度は+3.0％から +3.4％へそれぞれ引き上げられました。声明文では、堅調な移民流入、建設活動、観光業、緩和的な金融政策が国内景気を下支えしているとの見方が示されました。 0.7 50 11 12 13 14 15 16 0.5 （年）（出所）ブルームバーグ（期間）2011年1月1日～2016年8月11日 ●当資料は、説明資料としてレッグ・メイソン・アセット・マネジメント株式会社（以下「当社」）が作成した資料です。●当資料は、当社が各種データに基づいて作成したものですが、その情報の確実性、完結性を保証するものではありません。●当資料に記載された過去の成績は、将来の成績を予測あるいは保証するものではありません。また記載されている見解、目標等は、将来の成果を保証するものではなく、また予告なく変更されることがあります。●この書面及びここに記載された情報・商品に関する権利は当社に帰属します。したがって、当社の書面による同意なくして、その全部もしくは一部を複製し又その他の方法で配布することはご遠慮ください。●当資料は情報提供を目的としてのみ作成されたもので、証券の売買の勧誘を目的としたものではありません。 1