国民投票次第 - 第一生命保険株式会社

Market Flash
国民投票次第
2016年6月24日(金)
第一生命経済研究所 経済調査部
主任エコノミスト 藤代 宏一
TEL 03-5221-4523
【海外経済指標他】
・5月米新築住宅販売件数は前月比▲6.0%、55.1万件となった。比較的大き目の減少だが、これは4月に+
12.3%と急増した反動で、均してみれば景気後退後の最高付近にあり、堅調な結果といえる。在庫不足が
和らいでおり、販売増加に寄与している。
・米新規失業保険申請件数は25.9万件へと前週から万件減少して43年ぶり低水準に接近。4週移動平均も
26.7万件へと前週から0.2万件減少しており基調的な強さが認められる。なお、今回発表分は雇用統計調査
週に合致する。雇用統計NFPは5月の弱さから反発する可能性が高い。
新築住宅販売件数
(千件)
新規失業保険申請件数
(千件)
1000
400
850
370
700
340
550
310
400
280
250
250
07
08
09
10
11
12
13
14
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16
12
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(備考)Thomson Reutersにより作成。太線:4週移動平均
(備考)Thomson Reutersにより作成 太線:3MA
・6月ユーロ圏総合PMIは52.8となり、5月から0.3pt軟化。製造業PMIが52.6へと1.1pt改善した一方、
サービス業PMIが52.4へと0.9pt軟化。国別・セクター別ではドイツの製造業が54.4へと2.3ptもの改善
を記録した一方、フランスの製造業が47.9と失望的な水準に落ち込んだ。
60
ユーロ圏PMI
65
ユーロ圏製造業PMI
サービス
55
60
ドイツ
50
ユーロ圏
55
製造業
45
50
40
35
45
30
40
フランス
07
08
09
10
11
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(備考)Thomson Reutersにより作成
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15
16
10
11
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13
(備考)Thomson Reutersにより作成
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【海外株式市場・外国為替相場・債券市場】
・前日の米国株は大幅反発。英国の国民投票の結果で「残留」を先取りする格好でリスクオン。WTI原油
は50.11㌦(+0.98㌦)で引け。
・前日のG10 通貨はJPYが最弱でそれにUSDが続き、反対にNOK、AUD、SEKが大きく上昇。GBPも1.2%上昇し、
EURも0.8%の上昇となった。USD/JPYは104半ばから106へと水準を切り上げた。
本資料は情報提供を目的として作成されたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。作成時点で、第一生命経済研究所経済調査部が信ずるに足る
と判断した情報に基づき作成していますが、その正確性、完全性に対する責任は負いません。見通しは予告なく変更されることがあります。また、記載された内
容は、第一生命ないしはその関連会社の投資方針と常に整合的であるとは限りません。
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・前日の米10年金利は1.746%(+6.1bp)で引け。英国のEU離脱観測が後退する下、欧米株高・原油高で
リスク回避姿勢が後退。欧州債はコア軟調、周縁国堅調。ドイツ10年金利が0.093%(+3.2bp)で引けた
一方、イタリア(1.400%、▲3.5bp)、スペイン(1.466%、▲3.1bp)、ポルトガル(3.090%、▲5.7bp)
は金利低下。3ヶ国加重平均の対独スプレッドは大幅にタイトニング。
【国内株式市場・アジアオセアニア経済指標・注目点】
・日本株は、米株高に追随して高寄り後、英国民投票の開票結果を横目に乱高下。
・現在、英国のEU離脱を問う国民投票の開票作業が進行中。事前予想および今朝方発表された民間調査会
社YOUGAVの調査では「残留」の優勢が伝えられているが、両者が拮抗していることに変わりはない。
・今後の市場動向については、結果判明次第、別途レポートを配信予定。
本資料は情報提供を目的として作成されたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。作成時点で、第一生命経済研究所経済調査部が信ずるに足る
と判断した情報に基づき作成していますが、その正確性、完全性に対する責任は負いません。見通しは予告なく変更されることがあります。また、記載された内
容は、第一生命ないしはその関連会社の投資方針と常に整合的であるとは限りません。
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