第5章 法面保護計画

第5章
法面保護計画
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第5章
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法面保護計画
法面保護計画
宅地造成に伴って生じる崖面を擁壁で覆わない場合は、雨水・湧水による浸食又は風
化によって法面が不安定にならないように考慮し、植生工又は構造物で保護すること。
(政令第12条)
また、水平面に対して30度以下の法面であっても、高さが1.0mを超える法面に
ついては、植生工又は構造物で保護すること。
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法面保護の選定
法面保護工は、法面の勾配、土質、気象条件(日照条件等)、保護工の特性及び将来
の維持管理等について総合的に検討し、経済性、施工性にすぐれた工法を選定すること。
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法面保護工の工種
法面保護の工種は、「宅地防災マニュアルの解説(第二次改訂版)」(宅地防災研究
会編集)により選定すること。
表5−1 法面保護工の工種の参考
工種
適用箇所
種子吹付工
切土法面、盛土法面の土壌硬度23mm以下の粘性土、27m
m以下の砂質土に適している。また、切土では追肥の必要があ
る。
客土吹付工
切土法面で土壌成分が少ない地質に適している。
植生マット工
浸食に強く、保温、乾燥防止効果があり施工性がよいため、土
壌成分が少なく、岩片・礫などの割合が多い土砂、乾燥地、凍
上土質に適している。
張芝工
早期に緑化を望む場所や、造園的効果を期待する比較的緩勾配
の法面に的する。
植生筋工
土質、法面勾配、気象条件等にあまり左右されず、適用範囲が
広い。
筋芝工
盛土法面の施工の際に用いる。
モルタル吹付工
硬岩や風化の著しくない軟岩の風化防止に有効である。
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