Advancing the Art of Simulation in the Social Sciences (社会科学におけるシミュレーション 技術の発達) 著者 Robert Axelrod(University of Michigan) 出典 Simullating Social Phenomena (Berlin:Springer-Verlag,1997),pp.21-40 6班 7403088 利根川 宣隆 発表の流れ 第1章 第2章 第3章 第4章 第5章 目的 意義 シュミレーションとは 今後の発展のために 結論 第1章 目的 <本論文の目的> シミュレーション技術の発展のために 何が必要であり、また何をすべきなのかを 提示していくこと 第2章 意義 シミュレーション発展に何が必要で、 何をしていくべきかをあきらかにすることで <本論文の意義> シミュレーションの今後の発展に 大きな貢献をもたらす 第3章 シミュレーションとは 1 出来て間もないシミュレーション 2 シミュレーションの価値 3 シュミレーションの研究 出来て間もないシミュレーション シュミレーションとは ・まだ出来て間もない分野であるが 急速に発展してきている ・さまざまな雑誌・記事で取り上げられている →幅広い分野なので専門的な分野として 確立していない シミュレーションの定義 定義:適当な入力によってシステムを動かし、 対応する出力を観測すること 補足:この定義で示せない、シミュレーション のさまざまな目的がある シミュレーションの目的 目的 用いられる具体例 1 予測 3ヵ月後の金利 2 実行 医学の診断・音声認識など 3 訓練 4 娯楽 5 教育 シムシティー(コンピューターゲーム) 6 証明 Conway‘s Game of Life 7 発見 シェリングの居住に関する傾向 フライトシミュレーター シミュレーションの価値 シミュレーションの価値を考えるにあたり →シミュレーションを帰納法・演繹法と対照的 な科学を行う第3の方法として考える 帰納法 演繹法 シミュレーション 第3の方法としてのシミュレーション 説明 帰納法 演繹法 使用例 経験的に得られたデータ データのもつ傾 の傾向を検証 向の検証 推測から証明 推測結果の検証 シミュ 推測から新しいデータを レーショ 生成 ン 直感の補助 (注)特別な一連の規則に基づいて作られる エージェント・ベースモデリング エージェントベースモデリングとは? 社会科学における重要なシュミレーション モデルの一つ (扱う上での注意) ・他の研究者にも理解できるものであること ・実現可能なモデルであること ・KISS原理(keep it simple,stupid.)を守ること →なるべく単純にすること。 ABM、ミクロからの ボトムアップモデル 主体 マクロな秩序 マクロ変数間のモデル ミクロ・マクロ・リンク 主体 主体 主体 主体 シミュレーションの研究 1 シミュレーションモデルのプログラミング 2 シミュレーションの分析 3 シミュレーションの結果の共有 シミュレーションのプログラミング どのプログラミング言語を使うべきか? →JAVA言語・Visual Basic(初心者向け) プログラミングにおいて達成すべき目標 ・妥当性 →誤りのないプログラミング ・有用性 →理解・利用できるプログラミング ・拡張可能性 →新しい用途にも適合可能 シミュレーションの結果の分析 シミュレーションの結果 →膨大な量のデータを生み出される →そのデータがどこから来たのか、 過去にどのような経路を辿ってきたのか 理解することが重要 繰り返しシミュレーションし、結果から得られた パターンが特異的か典型的かを知ることが必要 シミュレーションの結果の共有 たいていの研究における分野において結果の共有 →出版物(雑誌の記事・レポート) シミュレーションの情報の共有における限界 (4つの理由) 1 シミュレーションの結果が感覚的なもの 2 結果の分析には1つ又はそれ以上の過程を含むことがある 3 研究の動機・前提の解説が必要 4 シミュレーションの実行能力・制限を 発表の都度、説明しなければならない シミュレーションの場合 →モデルを動かすプログラムをあらかじめ用意しておく 第4章 今後の発展のために シミュレーションの再現 社会科学者の共同体の育成 シミュレーションの再現 シミュレーションの研究として “プログラミング” → “結果の分析” “結果の共有” が行われている しかし、実際には行われていないが 考えなければならないがある段階がある →シミュレーションの再現 再現の重要性 1 累積的な科学を保証する手法の一つ 2 しっかりした推論かどうかを 確かめるのに有効 3 あるモデルが他のモデルを包括しうるかを 決定するのに必要 シミュレーションの再現の特徴 1 想像しているほど必ずしも大変ではない 2 区別しなければいけない3つの水準がある ・数的の同一性 ・平等な分配 ・平等な関係 3 十分なサンプル数を用いる 4 わずかな違いでさえ結果に差を生む 再現における問題点 1 結果の共有に用いる出版物の記述が あいまいであること 2 出版物の記述にズレがあること 3 はっきり書かれてあるのにもかかわらず、 間違いがあったこと 4 (プログラムの)ソースコードにおける難しさ 社会科学者の共同体の育成 社会科学シミュレーションにおける発展のために 方法論→シミュレーションの研究に再現を取り入れる 標準化→国際的な分野の構築と境界線を計っていく 組織の構築→共同体を育成する <シミュレーション分野の発達に必要な共同体について> ・シミュレーションを行う社会科学者で作られた 学際的な共同体 ・多くのエージェントを用いたシステムの さまざまなシュミレーションに関わる分野の研究者で作られ た幅広い共同体 第5章 結論 シミュレーションの研究に “シミュレーションの再現” を取り入れること 今後、専門的な分野の確立のために “標準化を行い” “社会科学者の共同体を育成すること” 今後のシミュレーション技術の発展
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