(英国経済動向、EU離脱問題アップデート)

2016年5月23日
下方修正されたものの、経済見通しは依然として先進国で高水準
2016年1-3月期の実質GDP成長率は前年同
期比+2.1%と低水準にとどまりました。個人消
費など内需主導の成長は変わりません。
英国の実質GDP成長率
(%)
5
前年比
外需が寄与した部分
内需が寄与した部分
前年同期比
4
3
世界の経済成長率見通しは下方修正方向に
あり、英国も例外ではありません。アムンディは
2016年を+1.8%と予想しています。昨年末時
アムンディ予想
2
1
点では+2%台前半でした。しかし、先進国では
0
最高の米国(+2.0%)に次いで高水準の見通し
-1
であることには変わりなく、年後半には加速に転
-2
四半期
14/3 6
じると見込んでいます。
9
12 15/3 6
9
年次
12 16/3 15
出所:Bloombergのデータよりアムンディ・ジャパン作成
16
17
(年/月期・年)
物価環境改善に加え、財政も健全さ増す
基礎的な経済データも着実に改善を示してい
英国のインフレ率と財政状況
(%)
2.5
(%)
CPI(消費者物価指数)(総合、左軸)
同上(コア、左軸)
財政収支対名目GDP比(右軸)
※コア:食料、エネルギー、酒、タバコ除く
ます。インフレ率は上下しながらもプラス幅を拡
6.5
大しています。CPIは、原油価格下落の影響を除
2.0
くコア指数では前年同月比+1.2%(4月)となっ
1.5
5.5
1.0
5.0
0.5
4.5
0.0
4.0
ており、景気が減速気味な中で改善は緩やかで
6.0
すが、今後+1%台半ば以上もありそうです。
また、先進国の中では高い経済成長を続けて
きたため、財政の改善も順調です。財政収支(12
カ月累積)の対名目GDPは3.98%(3月)でした。
08年10月以来約7年半ぶりの低水準です。これ
-0.5
3.5
14/1
4
7
10
15/1
4
7
10
出所:Bloombergのデータよりアムンディ・ジャパン作成
は政府債務の高い信用力を支え、通貨ポンドに
もプラスに働く一因と考えられます。
英国経済は、依然として先進国の「優等生」です!
最終ページの「当資料のご利用にあたっての注意事項等」をご覧ください。
16/1
4
(年/月)
2016年5月23日
依然としてEU残留が若干リードも、予断を許さない状況続く
6月23日のEU残留、離脱を問う国民投票が近
EU残留・離脱を問う世論調査の推移
づき、世論調査も熱を帯びてきています。残留
60%
が多数派の傾向が1年半ほど続いていますが、
50%
15年の秋頃から両者は接近しています。5月に
40%
入ってからの調査では残留45%、離脱43%、保
30%
16/4
16/1
15/10
15/7
15/4
15/1
14/4
14/1
14/10
オとしています。最初から姿勢が明確な離脱支
13/10
の、最終的には残留が上回ることをメインシナリ
14/7
※月平均(サンプル数加重)、5月は17日まで
0%
13/7
アムンディでは、確率は五分五分に近いもの
10%
13/4
度合いが強まっています。
20%
13/1
留12%です。投票が近くなってより旗幟鮮明の
残留
離脱
どちらともいえない
(年/月)
出所:各種世論調査等よりアムンディ・ジャパン作成
持層に対し、残留支持層には、ぼんやりと現状維持を望む保留層も相当あると考えられるためです。
持
原油価格反発の影響も大きく英ポンドは底打ちしている
英ポンドは特に対円で下落し、年初の177円台
から、一時151円台となり、現在は160円近辺に
英ポンド相場
(円)
(ドル)
200
対円(左軸)
対ドル(右軸)
1.65
持ち直しています。下落要因の9割方はドル安・
190
1.60
円高の進行によるものです。
180
1.55
170
1.50
160
1.45
150
1.40
英ポンドは産油国通貨の性質も併せ持ってお
り、対ドルでは原油価格回復で反発しています。
ドル・円相場も底堅い米国経済を背景にドルが
下げ止まっており、今後、対円相場での反発も期
待される局面になっています。
万が一EU離脱が決まれば、さらに急落するリ
140
15/1
1.35
4
7
10
16/1
4
(年/月)
出所:Bloombergのデータよりアムンディ・ジャパン作成
スクは否定できませんが、これまでに半ば相場に織り込まれていると見られます。むしろ、残留決定後、
ス
経済の良好さも手伝って、英ポンドは反発するというのがアムンディのメインシナリオです。
アムンディでは引き続き、英国のEU残留をメインシナリオとしています。
英ポンドは半ば離脱を織り込んでおり、割安という見方は変わりません。
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