J日本株 - 髙木証券

July, 2016
7 月号
J
日本株 投資戦略
apan equity market strategy
企業調査部作成
商号等:髙木証券株式会社
金融商品取引業者:近畿財務局長(金商)第20号
加入協会:日本証券業協会
髙木証券インターネットホームページ:http//www.takagi-sec.co.jp/
※
(この資料は特記がない限り2016年6月24日現在のデータに基づき作成しています)
※
(最終ページの「ご注意頂きたいこと」を必ずお読み下さい)
《広告審査済》
(1) 6月の株価動向…英国のEU離脱などで円高・株安が加速
(円)
(円)
日経平均株価と為替(円/ドル)レートの推移
122
19,000
120
18,500
為替(1ドル)
118
18,000
116
17,500
114
17,000
112
16,500
110
16,000
16,017.26
(1/21)
108
15,500
106
15,000
14,952.61
(2/12)
104
14,500
14,952.02
(6/24)
102
100
16/1/4
14,000
13,500
16/1/19
16/2/2
16/2/17
16/3/2
16/3/16 16/3/31 16/4/14 16/4/28 16/5/18
※為替は三菱東京UFJ銀行の為替レート(TTM)。
16/6/1
16/6/15
(出所)髙木証券作成
・政策期待と失望、さらに英国のEU離脱~リスクオフの円高とともに株価も下落
◇5月下旬~23日・前週の政策期待の反動で日経平均81円安(一時318円安)→24日・円高進
行で日経平均155円安→25日・米国株高と円安で日経平均258円高→伊勢志摩サミット閉幕後
に政策期待強まり、消費増税先送り観測などで日経平均は27日62円高、30日233円高、31日
166円高と5営業日続伸、但し東証一部の売買代金は18~30日まで8営業日連続で2兆円割れ
◇6月上旬~1日・円高進行で日経平均279円安→2日・前日夕方に安倍首相が消費増税の再
延期(19年10月まで2年半先送り)を表明も、1ドル=108円台の円高で日経平均393円安→6日・
米雇用統計低調で利上げ観測が後退し1ドル=106円台に、日経平均は一時319円安も終値は
62円安→7~8日は円高一服で反発も、9~10日は再度円高傾向となり日経平均は続落
◇6月中旬~13日・英国のEU離脱懸念からリスクオフ傾向、一時1ドル=105円台となり日経平
均は582円安→14日・海外株安を受けて日経平均160円安(一時257円安)→15日・FOMCや
日銀金融政策会合控え様子見、日経平均60円高→16日・FRB・日銀とも現状維持だが、後場
から円高・株安となり日経平均485円安→EU離脱懸念が後退し、日経平均は17日165円高、20
日365円高、21日203円高と反発し、16,000円台回復→英国民投票控え揉み合い、日経平均
は22日103円安、23日172円高→24日・開票情報の進捗とともに円高・株安が進行、為替は一
時1ドル=99円台、日経平均も安値で14,864円(1,374円安)となり、終値は14,952.02円(1,286
円安)と、2月12日の年初来安値(14,952.61円)を更新
* (最終ページの「ご注意頂きたい事」を必ずお読み下さい)
(P1)
・上海総合指数は揉み合い、原油価格も高値圏での推移に
上海総合指数(日足)
3,600
WTI先物(終値)の推移
55
51.23(6/8)
50
3,400
ドル/バレル
45
3,200
40
3,000
35
2,800
30
2,600
25
2638.30
2638.96
(16/1/27) (16/2/29)
2,400
16/1/4
16/2/22
16/4/5
16/5/18
26.21
26.55
(16/1/20) (16/2/11)
20
16/1/4
16/2/17
16/3/31
16/5/12
16/6/24
・6月24日終値では全業種がマイナス、特に金融系の下げが大きい傾向に
業種別TOPIXの騰落率
2016年5月の騰落率
騰
落
率
上
位
騰
落
率
下
位
その他製品
建設業
食料品
輸送用機器
銀行業
保険業
機械
化学
非鉄金属
電気機器
海運業
証券商品先物
不動産業
空運業
金属製品
電気・ガス業
鉄鋼
その他金融業
石油石炭製品
ゴム製品
TOPIX
2016年6月の騰落率(6/24現在)
8.3%
5.7%
5.0%
5.0%
4.9%
4.9%
4.7%
3.7%
3.5%
3.4%
0.5%
0.2%
0.2%
0.0%
-0.1%
-1.1%
-1.6%
-2.4%
-4.7%
-6.5%
2.9%
小売業
石油石炭製品
食料品
医薬品
水産・農林業
情報・通信業
サービス業
電気機器
陸運業
繊維製品
不動産業
鉄鋼
銀行業
非鉄金属
空運業
ガラス・土石製品
その他金融業
ゴム製品
証券商品先物
保険業
TOPIX
は前月と同様の傾向
-8.1%
-9.2%
-9.7%
-10.5%
-10.7%
-11.3%
-11.9%
-12.0%
-12.1%
-12.1%
-14.6%
-14.7%
-15.0%
-15.0%
-15.0%
-15.9%
-16.9%
-17.3%
-17.8%
-18.7%
-12.7%
は前月と逆の傾向
(出所)髙木証券作成
* (最終ページの「ご注意頂きたい事」を必ずお読み下さい)
(P2)
(2)需給動向~6月第3週は海外投資家主導で急落
◇日経平均
先物・主体者
別売買状況
◇主な投資主体者別売買動向<二市場一・二部等> (売り買い差額、単位:億円)
個人現金
2013年
2014年
2015年
2016年1月
2016年2月
2016年3月
2016年4月
2016年5月
3月第1週 (2/29-3/4)
3月第2週 (3/7-3/11)
3月第3週 (3/14-3/18)
3月第4週 (3/22-3/25)
3月第5週 (3/28-4/1)
4月第1週 (4/4-4/8)
4月第2週 (4/11-4/15)
4月第3週 (4/18-4/22)
4月第4週 (4/25-4/28)
5月第1週 (5/2-5/6)
5月第2週 (5/9-5/13)
5月第3週 (5/16-5/20)
5月第4週 (5/23-5/27)
6月第1週 (5/30-6/3)
6月第2週 (6/6-6/10)
6月第3週 (6/13-6/17)
-117,282
-49,512
-66,744
7,148
3,645
407
-5,917
-950
-1,601
826
672
5
505
282
-2,595
-3,681
78
1,534
-541
-978
-965
-547
-148
1,562
個人信用
29,774
13,189
16,748
826
-209
2,419
-1,031
1,024
-388
1,213
1,203
-211
602
-171
-870
-925
935
1,083
403
-323
-139
896
443
372
個人合計
信託銀行
-87,508
-36,323
-49,995
7,974
3,436
2,826
-6,948
74
-1,989
2,038
1,875
-205
1,107
111
-3,466
-4,606
1,013
2,617
-137
-1,301
-1,104
349
295
1,934
海外投資家
海外投資家
(売り買い差
額・億円)
151,196
8,527
-2,510
-10,556
-19,983
-19,588
8,604
-3,258
-954
-11,932
-4,580
-2,043
-79
327
3,849
5,321
-892
-3,143
568
22
-705
-1,462
2,236
-2,208
-7,557
-6,973
-24,668
-4,558
1,989
2,167
5,406
-3,069
-465
-943
1,645
897
1,033
-901
2,005
1,442
2,860
-1,621
-2,478
-208
1,238
-433
-1,751
-1,530
-39,664
27,848
20,075
6,076
9,501
4,982
1,421
1,152
2,813
737
182
1,831
-581
1,542
891
-698
-313
578
237
179
158
512
1,489
213
日経平均
終値(円)
16,291.31
17,450.77
19,033.71
17,518.30
16,026.76
16,758.67
16,666.05
17234.98
17,014.78
16,938.87
16,724.81
17,002.75
16,164.16
15,821.52
16,848.03
17,572.49
16,666.05
16,106.72
16,412.21
16,736.35
16,834.84
16,642.23
16,601.36
15,599.66
期間騰落幅 期間騰落
(円)
率(%)
5,896.13
1,159.46
1,582.94
-1,515.41
-1,491.54
731.91
-92.62
568.93
826.37
-75.91
-214.06
277.94
-838.59
-342.64
1,026.51
724.46
-906.44
-559.33
305.49
324.14
98.49
-192.61
-40.87
-1,001.70
56.71
7.11
9.07
-7.96
-8.51
4.56
-0.55
3.41
5.10
-0.44
-1.26
1.66
-4.93
-2.11
6.48
4.29
-5.15
-3.35
1.89
1.97
0.58
-1.14
-0.24
-6.03
(出所:東京証券取引所・大阪証券取引所のデータより髙木証券作成)
・6月24日の下落で全指数が月間で大幅安~マザーズ指数の下げが大きい
株価指数の期間騰落率
・英国EU離脱懸念を背景に、6月
は海外投資家が現物・先物とも売
り越しの傾向となり、日経平均の
下げを主導~信託銀行は買い越
し基調を持続
・日経平均など大型株の指数と対
照的に堅調だった小型株も、需給
悪化で急落~マザーズ指数は昨
年末比ではプラスも、6月月間で
は20%超の下落に
2015
2016
16年5月
16年6月
日経平均株価
9.1%
-21.4%
3.4%
-13.2%
TOPIX
9.9%
-22.2%
2.9%
-12.7%
JPX日経400
9.3%
-22.1%
2.7%
-12.7%
東証規模別指数(大型株)
7.7%
-23.2%
2.7%
-12.7%
東証規模別指数(中型株)
14.1%
-21.0%
3.0%
-12.7%
東証規模別指数(小型株)
11.3%
-19.4%
3.8%
-12.6%
東証2部指数
7.7%
-15.1%
2.3%
-8.6%
日経ジャスダック平均
12.0%
-11.7%
3.7%
-8.2%
東証マザーズ指数
-2.5%
0.4%
1.2%
-22.2%
※2016年、及び16年6月の騰落率は6/24現在
(出所)髙木証券作成
* (最終ページの「ご注意頂きたい事」を必ずお読み下さい)
(P3)
(3) 経済統計~比較的堅調だった小売業の売上高に陰り
・16年5月の小売業販売額は、気候の影響もあって総じて前年同月を下回る
・ 16年5月の百貨店売上高は前年同月比5.1%減(店舗数調整後)と、3ヵ月連続
のマイナスとなった。株価低迷などで消費マインドが低下し、富裕層などの取り込
み苦しみ、都市部、地方とも落ち込んだ。商品別では雑貨が同0.2%増と14ヶ月
連続のプラスとなったものの、金額シェアの大きい衣料品が同7.8%減、食料品
が同2.5%減となった。訪日外国人の動向も、購買客数は同12.7%増(約23万人)
と40ヶ月連続でプラスも、購買品目の変化による購買単価の下落から、売上高
は同16.6%減(約134億円)となり、2ヵ月連続で前年同月を下回った。
・ 16年5月のスーパー売上高は前年同月比(店舗調整後)1.3%減となり、3カ月
連続のマイナス。食料品では、相場安の影響で農産品が苦戦したほか、前年ほ
ど気温が上がらず涼味関連の動きが鈍かった。衣料品や住関品についても、気
温の影響もあって季節商品が低調で、総販売額はマイナスとなった。
・ 16年5月のコンビニ売上高は、既存店ベースで前年同月比0.3%減と、2カ月ぶ
りのマイナス。平均客単価は同1.0%増で14カ月連続のプラスだったが、来店客
数が同1.3%減で3ヶ月連続のマイナスとなった。昨年の記録的な高温に比べ気
温が低く、客数に影響した。ただ、淹れたてコーヒーを含むカウンター商材や、弁
当・調理麺等の中食、デザート等が好調で、客単価は前年を上回った。
→ただ、16年3月以降は百貨店・スーパー・コンビニのいずれの業態も低調な傾
向にあり、今後の関連企業の業績動向には留意が必要だろう。
小売業販売額(前年同月比)
Jun-14 Jul-14 Aug-14 Sep-14 Oct-14 Nov-14 Dec-14 Jan-15 Feb-15 Mar-15 Apr-15 May-15
百貨店売上高
-4.6
-2.5
-0.3
-0.7
-2.2
-1.0
-1.7
-2.7
1.1
-19.7
13.7
6.3
スーパー売上高
-2.8
-2.1
-0.1
-1.0
-1.9
-0.7
-1.8
-1.7
-0.8
-8.6
6.4
5.7
コンビニ売上高
-1.9
-0.7
-2.4
-1.3
-1.1
-1.7
-1.2
-0.7
-1.4
-2.8
4.0
1.6
Jun-15 Jul-15 Aug-15 Sep-15 Oct-15 Nov-15 Dec-15 Jan-16 Feb-16 Mar-16 Apr-16 May-16
百貨店売上高
0.4
3.4
2.7
1.8
4.2
-2.7
0.1
-1.9
0.2
-2.9
-3.8
-5.1
スーパー売上高
0.3
1.9
2.0
2.9
2.8
-1.0
0.0
2.3
3.4
-0.3
-0.7
-1.3
コンビニ売上高
0.6
1.2
1.7
1.3
2.5
0.9
1.4
1.0
1.6
-0.06
0.9
-0.3
※日本百貨店協会、日本チェーンストア協会、日本FC協会の発表データより髙木証券作成
* (最終ページの「ご注意頂きたい事」を必ずお読み下さい)
(P4)
(4) 7月の見通し~第1四半期決算の動向に注目
・英EU離脱による波乱は徐々に収束を想定
・英国EU離脱により、6月24日の東京市場
では為替が一時1ドル=99円台、日経平均
も安値14,864円まで下落~但し、離脱交渉
は最短でも2年を要し、中期的な影響は考
慮すべきだが、短期ではリーマン・ショック
のように調整局面が長引くとは考えづらい
・一方、一連の動きにより、為替は1ドル=
100~105円のレンジまで円高が進み、輸出
関連企業には一段の逆風に~7月下旬から
の第1四半期決算でネガティブな反応が示
される可能性には注意が必要
・6月24日時点で日経平均の予想EPSは
1,184円でPER12.6倍と割安圏に~ただ、為
替を考慮すると今後EPSが低下する可能性
があり、自律反発の動きも限定的になりそう
~商業統計も低調であり、当面は好業績銘
柄の個別物色で対応したい
注目されるタイムテーブル
日付
経済統計等
6月30日
7月1日
鉱工業生産指数(5月)
消費者物価指数(5月)
7月1日
7月1日
7月1日
家計調査(5月)
有効求人倍率・完全失業率(5月)
日銀短観
7月7日
7月7日
7月8日
景気動向指数(5月)
オフィスビル市況(三鬼商事・6月)
経常収支(5月)
7月10日
7月11日
参議院選挙
機械受注(5月)
7月28~29日
6月28日
7月1日
日銀金融政策決定会合
米消費者信頼感指数(6月)
米ISM製造業景気指数(6月)
7月6日
7月8日
米ISM非製造業景気指数(6月)
米雇用統計(6月)
7月15日
7月15日
7月21日
米小売売上高(6月)
米消費者物価指数(6月)
ECB理事会
7月26~27日
米連邦公開市場委員会(FOMC)
(円)
日経平均株価の予想PERと予想EPSの推移
(倍)
18.0
1,350
予想PER(左目盛)
17.0
1,300
予想EPS(右目盛)
16.0
1,250
15.0
1,200
14.0
1,150
13.0
1,100
12.0
15/5/1
1,050
15/6/17
15/7/30
15/9/10
15/10/28
15/12/11
16/1/28
16/3/11
16/4/25
16/6/10
(出所)髙木証券作成
* (最終ページの「ご注意頂きたい事」を必ずお読み下さい)
(P5)
「ご注意頂きたいこと」
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(P6)