ご参考資料 マーケットレポート 2016年4月28日 4月28日の東京市場で大幅な株安・円高が進行 ~ 日銀の追加金融緩和見送りに株式・為替市場は失望 ~ 日銀は4月27日~28日に開催された金融政策決定会合で政策の現状維持を決定しました。先週後半以 降、株式市場や為替市場ではETF(上場投資信託)など資産買入れの大幅な増額や金融機関に対するマ イナス金利での貸出など日銀による積極的な追加策への期待が高まり、株高・円安傾向が強まっていま した。日経平均株価は本日の前引けでは前日の米国株式や原油先物の上昇を受けて17,500円台を回復 していたものの、日銀の発表直後から株式先物主導で急落する展開となり、前日比▲624.44円の 16,666.05円と大幅安で引けました。また米ドル/円も発表前の111円台後半の水準から一時3円弱程度、 円高・米ドル安が進行しました。一方、10年国債利回りは前日比で横ばい、J-REITは小幅下落に留まる など、日銀の政策維持による影響は限定的となった模様です。 ◆今後の注目ポイント 日銀は本日公表した「経済・物価情勢の展望(展望レポート)」で2016-17年の実質GDP(国内総生産)成 長率や物価の見通しを下方修正し、2%の物価目標の達成時期を「2017年度前半ごろ」から「2017年度 中」に先送りしました。金融市場では年初来の円高傾向や足もとの消費低迷などを背景に、日銀が今後 追加緩和に動かざるを得ないとの見方が依然として根強いと見られます。本日の会見でも黒田総裁は、 「必要になれば躊躇なく3次元(量・質・金利の3つ)で緩和を実施」、「マイナス金利は必要があればいくら でも深掘りできる」など、追加緩和を視野に入れた発言を行なっています。 FOMC(米連邦公開市場委員会)や日銀会合など日米の金融イベントが終了し、今後は米国の景気動 向に注目が集まりそうです。FOMCでは米国の景気認識が下方修正されたことなどから、追加利上げ観 測は高まりませんでした。2016年1-3月期の米国景気は減速した模様ですが、来週以降発表される雇用 統計など4月分の景気指標が持ち直しに向かうのか注目されます。 米国株式や原油先物の底堅い動きなどと合わせて、米国の利上げ観測が高まれば、円高・米ドル安の 動きにも一服感が出るものと期待されます。国内では企業業績の下方修正が警戒されていますが、米国 株式との比較で国内株式の出遅れ感が強まっています。為替市場が落ち着きを取り戻すにつれて、売ら れ過ぎた銘柄や今後の財政出動などの政策の恩恵が期待される銘柄への物色が強まりそうです。 以上 各国市場および為替の推移 本日の東京市場 日経平均株価 (単位:円) TOPIX 債券 日本10年国債利回り 株式 為替 米ドル/円(単位:円) (東京仲値) ユーロ/円(単位:円) (〃) REIT 東証REIT指数 ※ご参考 前日の海外市場 株式 NYダウ(米) (単位:米ドル) 債券 米国10年国債利回り 為替 米ドル/円(単位:円) 商品 WTI原油先物(単位:米ドル) REIT S&P先進国REIT指数(除く日本) 4月28日 終値 国内株式と為替の推移 前日比 変化幅 騰落率(%) 16,666.05 ▲ 624.44 1,340.55 ▲ 43.75 -0.06% 0.00 109.75 ▲ 1.53 124.12 ▲ 1.69 1,924.44 ▲ 10.70 4月27日 終値 18,041.55 1.85% 111.46 45.33 258.78 ▲ 3.61 ▲ 3.16 ▲ 1.37 ▲ 1.34 ▲ 0.55 (円) 20,000 (2016年1月1日~2016年4月28日、日次) (円) 122 日経平均株価(左軸) 19,000 米ドル/円* (右軸) 119 18,000 116 17,000 113 16,000 110 15,000 107 前日比 変化幅 51.23 ▲ 0.08 0.15 1.29 ▲ 0.87 騰落率(%) 0.28 0.13 2.93 ▲ 0.34 14,000 16/1 16/2 *東京仲値ベース 16/3 16/4 104 (年/月) (出所)Bloombergのデータを基に三井住友トラスト・アセットマネジメント作成 当資料は三井住友トラスト・アセットマネジメントが作成したものであり、金融商品取引法に基づく開示書類ではなく、 証券取引の勧誘を目的としたものでもありません。本資料のお取扱いについては最終ページをご覧ください。 1/2 ご参考資料 【 ご留意事項 】 ●当資料は三井住友トラスト・アセットマネジメントが投資判断の参考となる情報提供を目的として作成したもので あり、金融商品取引法に基づく開示書類ではありません。 ●ご購入のお申込みの際は最新の投資信託説明書(交付目論見書)の内容を必ずご確認のうえ、ご自身でご判断 ください。 ●投資信託は値動きのある有価証券等(外貨建資産には為替変動リスクを伴います。)に投資しますので基準価 額は変動します。したがって、投資元本や利回りが保証されるものではありません。ファンドの運用による損益は 全て投資者の皆様に帰属します。 ●投資信託は預貯金や保険契約とは異なり預金保険機構および保険契約者保護機構等の保護の対象ではあり ません。また、証券会社以外でご購入いただいた場合は、投資者保護基金の保護の対象ではありません。 ●当資料は信頼できると判断した各種情報等に基づき作成していますが、その正確性、完全性を保証するもので はありません。また、今後予告なく変更される場合があります。 ●当資料中の図表、数値、その他データについては、過去のデータに基づき作成したものであり、将来の成果を示 唆あるいは保証するものではありません。 ●当資料で使用している各指数に関する著作権等の知的財産権、その他の一切の権利はそれぞれの指数の開発 元もしくは公表元に帰属します。 当資料は三井住友トラスト・アセットマネジメントが作成したものであり、金融商品取引法に基づく開示書類ではなく、 証券取引の勧誘を目的としたものでもありません。 2/2
© Copyright 2024 ExpyDoc