週間天気予報解説資料

週間天気予報解説資料
2016 年 4 月 13 日 10 時 00 分 発表
気象庁予報部
予報期間
4 月 14 日から 4 月 20 日まで
1.アンサンブル資料
●アンサンブル(ENS):5520m付近の流れに伴い、北日本を短い周期で低気圧が通過する。明日(14日)から明後日(15日)にか
けてと17日頃は、低気圧が発達しながら通過する。東日本と西日本は、5640m~5700m付近のトラフが周期的に通過するが、後
半は深まりが弱く影響は小さくなる。5760m~5820m付近の流れは西谷傾向で、沖縄・奄美付近は期間を通して前線がかかりやす
い場が続く。
●500hPa基本場(週間予報支援図):実況の日本付近はほぼゾーナル。北日本付近の高度の南北傾度が大きい。北日本は負偏差、そ
の他は正偏差で、九州の西から黄海にかけて昨日より正偏差が大きい。予報期間はゾーナルから西谷傾向。南北傾度の大きい領域
は日本の東へ進み、全国的に高度が上昇し北海道を除き正偏差。
●16日:日本付近をリッジが東進、夜にはトラフが華中に進む。全国的に晴れる所が多いが、西日本では次第に雨の降る所がある。
●17日:16日に華中にあったトラフが日本付近を通過、中国東北区に5400m付近のトラフが進む。低気圧が発達しながら北日本
へ進み、全国的に雨が降りやすい。
●18~19日:5520m付近のトラフは、18日朝鮮半島付近、19日北日本と比較的ゆっくり東進する。これに伴い19日北海道
付近に低気圧が予想されているが、今の所発達する予想ではない。
●20日:リッジ場となり高気圧が日本付近へ進む。北~西日本はおおむね晴れるが、西から雲が広がる。
●沖縄・奄美:前線や湿った空気の影響で、曇りの日が多く、雨の降る日がある。
・ アンサンブル(ENS)/27メンバー:17日の低気圧は、日本海低気圧を予想しているメンバーが8割と昨日より増加。19日に通
過する低気圧を発達させているメンバーは2割程度。
・ スプレッド:昨日よりやや大きくなった日が多いが、期間後半でも特に大きな値ではない。特定高度線は、5400mの17~20日
の北日本のトラフにバラつきがあり、後のリッジのタイミングの見積もりが難しくなっている。その他のバラつきは小さい。
・ 降水頻度分布:高降水頻度域は、17日昨日より拡大した。18日は北日本太平洋沿岸に残る傾向。また先島諸島付近はやや拡
大。
・ 予想T850時系列:北日本と東日本は平年より高い日が多いが、15日頃と期間終わりに平年並か平年よりやや低くなる。西日本
と沖縄・奄美は平年より高く推移するが、西日本は後半平年並となる。
2.防災事項等
・ 14日~15日は、北日本を低気圧が発達しながら通過し、北海道を中心に荒れた天気となり、大荒れの天気となるおそれがあ
る。
・ 17日も北日本を低気圧が発達しながら通過し、北日本を中心に荒れた天気となるおそれがある。
3.明後日予報(3時40分発表の短期予報解説資料も参照)
・ 北日本で低気圧が発達して西から850hPa -3℃以下の寒気が北海道に入る一方、高気圧が大陸から次第に本州に張り出す。
・ 天気は、北日本では、発達する低気圧の影響を受けて雨や雪が降りやすく荒れた天気となる所もある見込み。東日本では、前半日
本海側を中心に雲が広がるが、後半は晴れ間の広がる所が多い。西日本では、高気圧の張り出しで晴れ間が広がる。沖縄では、前
線位相が残って雲が広がりやすい。
・ 北日本の低気圧の発達の予想については不確実性があることに留意。
4.全般週間天気予報(案)
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北日本は、短い周期で低気圧が通過し、晴れる日もあるが曇りや雨の降る日が多い。
東、西日本の天気は周期的に変わり、明日(14日)と期間の中頃に雨が降る。
沖縄・奄美は、前線や湿った空気の影響で曇りの日が多く雨の降る日がある。
最高気温・最低気温とも、全国的に平年並か平年より高く、かなり高い日もある。
この資料は、気象事業者等が、気象庁の提供する週間天気予報の根拠を理解するための補助資料であり、そのままの
形で一般に提供することを想定して作成したものではありません。