28pmD059S 膜貫通型糖 タ ンパ ク質 GPNMB の記憶増 強作 用 と作 用機序 の検討 ○村 田 健太 1,大八木 篤 1,田中 彦孝 1,鶴間 -寛 1,嶋津 雅光 1,原 (l岐阜薬大 ) 英彰 1 【目的】Gl yc o pr o t e i nno nme l a nos o mapr ot e i nB( GPNMB) は 1回膜貫通型糖 タンパ ク 質であ り、脳や脊髄 を含む 中枢神経系の神経細胞 に発現 してい ることが報告 され ている。また、GPNMBは酵素 によ り切断 され細胞外 ドメイ ンを膜上 よ り放 出す る ことが知 られてい るが、その生理学的役割 については未 だ不明のままである。本 研究では GPNMBの記憶能力 に対す る作用お よび作用機序 を検討 した。 【 方法】GPNMB を過剰発現 させ たマ ウス ( Tgマ ウス) を用いて、モ リス水迷路 試験お よび新奇物質探索試験 を行 った。また、Tgマ ウスの海馬 にお ける AMPA受 容体サブユニ ッ トである Gl uRlの発現量について検討 を行 った。 さらに、I CR 雄 性 6週齢マ ウスを用いて、GPNMB細胞外 フラグメン ト ( 5,5 0ng,i . C . V . )を投与 し 受動回避学習試験 を行 った。最後 に、GPNMB細胞外 フラグメン ト ( 5 0ng, i . C . Ⅴ)投 与 24時間後の海馬 にお ける Gl uRlの発現量について検討 を行 った。 【 結果 】Tgマ ウスは野生型マ ウス と比較 して、モ リス水迷路試験お よび新奇物質 探索試験 において有意 な記憶能力の増強 を示 した。 また、Tgマ ウスの海馬 におい て リン酸化 Gl uRlお よび Gl uRlの発現量が増加 していた。 さらに、GPNMB細胞 外 フラグメン ト 5 0ngは受動回避学習試験 においてマ ウスの記憶能力 を有意 に増 強 させ、海馬 にお ける Gl uRlの発現量 を増加 させた。 【 考察】GPNMBは記憶能力の増強作用 を有 してお り、少 な くとも GPNMB細胞外 フラグメン トが関与 してい ることが明 らかになった。 また、その作用機 序 の一部 に、海馬 にお ける Gl uRlの発現増加 が関与 してい ることが示唆 された。以上 よ り、 GPNMB がアル ツハイマー病 な ど記憶障害 を伴 う疾患の新規治療 ターゲ ッ トとな り得 る可能性 が示唆 された。
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