マイナス金利をプラスの発想に変える(3) 相性のいい組み合わせ

2016年
3月24日号
Vol.295
マイナス金利をプラスの発想に変える(3)
相性のいい組み合わせ
 公益株式とリートの相違点
前号(Vol.294)、前々号(Vol.293)で公益株
式とリートの共通点①相対的に高い配当利
回り、②相対的に高い有形固定資産比率、
③相対的に高い負債比率についてご紹介し
ました。今回は3つの相違点についてご説明
します。
 健全・安定・市場規模
① バランスシートの健全性
両資産とも相対的に高い負債比率ですが、
公益株式の負債比率は低下傾向にあり、よ
り低い水準にあります。そのため、公益企業
のバランスシートのほうが相対的に健全とい
え、特に市場危機時に大きな影響を受けにく
いという強みがあります。
②収益の安定性
公益企業は提供するサービスの性格から、
売上高が景気変動に左右されにくく、かつ、
原燃料価格を公共料金などに相対的に転嫁
しやすい仕組みになっています。そのため、
他の業種に比べ、公益企業の業績、配当は
相対的に安定しているといえます。
③流動性
公益株式の市場規模や売買高は、リートよ
りも大きく、流動性が高いといえます。
そのため、市場の急変時にも変動率を相対
的に抑えることが期待できます。
これらの相違点から、過去の実績ではリート
のほうが価格変動が大きくなっています。
 7:3が相性のいい組み合わせ
このように特性の違いから価格変動も違って
くる公益株式とリートですが、共通点にある
ようにどちらも配当利回りが高く、マイナス金
利下では魅力が高まってきています。
では、この2つの資産を組み合わせて投資し
てみるとどうでしょうか。
過去の実績では、よりリスクを抑えてリター
ンが期待できる組み合わせは、世界高配当
公益株式70%と世界リート30%でした。
マイナス金利が始まったいま、このような相
性のいい投資も選択肢のひとつではないで
しょうか。
■世界高配当公益株式と世界リートの有効フロンティアと最小
分散(円換算、月次、年率、期間:1996年2月末~2016年2月末)
リターン
リスク
※世界高配当公益株式:MSCI 世界高配当公益株価指数、世界リート:S&P グローバ
ル・リート指数 ※すべてトータル・リターン 出所:トムソン・ロイター・データストリーム
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