年末まであと少し!今年上昇しているのは?

2016年
10月27日号
Vol.327
年末まであと少し!今年上昇しているのは?
 9月末までの振り返り
 新興国株式ってどう?
早いもので今年も残すところあと2か月ほどに
なりました。ここで一旦年初から9月末までのパ
フォーマンスを振り返ってみましょう。
ここ数年不調だった新興国株式は、年初来か
ら先進国株式を上回って推移しています。
その背景には何があるのでしょうか?
① 原油や商品価格の回復
2014年半ば以降下落基調にあった原油や商
品価格は、2016年1月後半を底に回復している
とみられます。供給側の生産調整期待、需要
側では中国経済の安定化や米ドル高基調の
一服感などがあると考えられます。
② 新興国企業の利益見通しの改善
世界経済に対する過度な懸念が後退している
とみられます。経済の安定化が貿易などを通じ
た新興国経済や企業業績の改善につながると
期待されています。
③ 魅力的なバリュエーション水準
新興国株式のバリュエーション(投資価値評
価)は、*過去平均や先進国株式に比べて割
安感があります。新興国株式の2016年9月末
時点の実績PBRは1.54倍で、*過去平均の1.78
倍を下回る水準です。*(期間:1996年8月末~2016年9月末)
■主要資産の騰落率(期間:2015年12月末~2016年9月末)
※新興国株式:MSCI 新興国株価指数、先進国株式:MSCI 世界株価指数、日本株
式:TOPIX、米国株式:S&P500 種指数、米国 REIT:FTSE/NAREIT オール・エクイ
ティ・リート指数、J-REIT:東証 REIT 指数、オーストラリア国債:シティ・オーストラリ
ア国債指数、すべてトータル・リターン
※MSCI 指数は、MSCI が開発した指数です。同指数に対する著作権、知的所有権
その他一切の権利は MSCI に帰属します。また MSCI は、同指数の内容を変更す
る権利および公表を停止する権利を有しています。
出所:ブルームバーグのデータを使用しピクテ投信投資顧問作成
 円高が足かせに
年初来日本株が13%下落するなか、ドルベー
スでは米国REITや新興国株式が堅調に推移
しました。ただし、年初から米ドル円は16%も
円高が進んでおり、円換算すると米国REITな
どのパフォーマンスもマイナスになりました。
米国の利上げや大統領選などを控え、短期的
には値動きの大きい展開が予想されますが、
中長期では新興国の高い経済成長の可能性
に期待できます。
中長期でのご投資なら、新興国株式に注目し
てもよいのではないでしょうか。
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