情報提供⽤資料 マ - ケ ッ ト 情 報 2016年8⽉16⽇ アジア株式市場の⾒通し -緩やかに下値を切り上げる展開を予想。⽶⾦利の急上昇はリスク要因に今後3ヵ⽉程度のアジアの株式市場は、緩やかに下値を切り上げる動きになると考えます。域内のマ クロ経済環境が徐々に回復に向かっていると考えられることや、企業の収益⼒に改善の兆しが出てき たこと、株価のバリュエーションに割⾼感が⾒られないことなどが理由として挙げられます。ただ、 ⽶国の⾦利の急上昇などが、アジアの株式市場にとってリスク要因になると思われます。 MSCIアジア (除く⽇本)指数(以下MSCI Asia)は、 (図表1)MSCI Asiaの推移 昨年の4⽉下旬から今年の年初にかけて下落した後、 700 戻り歩調となっています(図表1)。⽶国の利上げ観測 650 が後退するとともに、アジア通貨が安定し、域内株式 市場への買い安⼼感が⾼まったことが背景にあると考 えられます。 (期間:2015年1⽉2⽇〜2016年8⽉15⽇) (ポイント) 600 550 500 マクロ経済や政治動向は改善傾向 アジア諸国は、中間所得層の台頭を背景に、先進国 への輸出主導から内需主導の経済構造に徐々にシフト させてきました。また、アジア各国の通貨の安定が、 物価上昇率の安定を通して、各国の中央銀⾏に⾦融緩 和の余地を与えてきたと考えられます。 中国では、構造的な成⻑率の減速がマイナス要因と なる⼀⽅、実質⾦利、実質実効為替レート、貸出の伸 びを合わせて指数化した「中国 ⾦融状況インデック ス」は、中期的に経済活動が上向くことを⽰しつつあ ります(図表2)。また、インドでは、「物品サービ ス税(GST)」関連の法案が上院で可決されたことが 注⽬されます。これによって複雑な間接税制が統⼀さ れ、企業活動の⾜かせが⼀つ取り除かれると考えられ ます。その他の地域でも、フィリピンの新⼤統領の経 450 400 350 15/01 (年/⽉) 15/04 15/07 15/10 16/01 16/04 16/07 (図表2) 中国 ⾦融状況インデックス 160 (期間:2005年1⽉〜2016年6⽉) (ポイント) 140 ⾦融は緩和的 120 100 80 ⾦融は引締め気味 60 (年/⽉) 40 05/01 06/01 07/01 08/01 09/01 10/01 11/01 12/01 13/01 14/01 15/01 16/01 済政策や、タイの国⺠投票後に政治が安定すると期待 (図表3)MSCI AsiaベースのEPS成⻑率(対前年同期⽐) されることなどが、企業活動を後押しすると思われま 50% す。 40% 企業業績に底打ちの兆し (期間:2014年1-3⽉期〜2017年4-6⽉期) 30% MSCI Asiaベースの⼀株当たり利益(EPS)は、 2016年4-6⽉期を底に、来年に向けて改善することが ⾒込まれています(図表3)。 20% 10% 0% ま た 、 MSCI Asia の ⾃ ⼰ 資 本 利 益 率 (ROE) は 、 ‐10% 2005年以降、概ね商品市況に連動してきました(次 ‐20% ⾴図表4)。商品市況に反転の兆しが⾒られることか ‐30% ら、ROEも今後、上向いていくものと考えます。 (予想値) 14/03 14/09 15/03 15/09 16/03 16/09 17/03 (年/⽉) (図表1-3の出所)Bloombergのデータより岡三アセットマネジメント作成 <本資料に関してご留意いただきたい事項> ■本資料は、投資環境に関する情報提供を⽬的として岡三アセットマネジメント株式会社が作成したものであり、特定のファンドの投資勧誘を⽬的として作成し たものではありません。■本資料に掲載されている市況⾒通し等は、本資料作成時点での当社の⾒解であり、将来予告なしに変更される場合があります。また、 将来の運⽤成果を保証するものでもありません。■本資料は、当社が信頼できると判断した情報を基に作成しておりますが、その正確性・完全性を保証するもの ではありません。■投資信託の取得の申込みに当たっては、投資信託説明書(交付⽬論⾒書)をお渡ししますので必ず内容をご確認のうえ、投資判断はお客 様ご⾃⾝で⾏っていただきますようお願いします。 1 情報提供⽤資料 マ - ケ ッ ト 情 報 (図表4) MSCI Asiaベース のROEとCRB指数の推移 また、2015年までのアジア通貨安によって、輸出 企業の国際競争⼒は改善していると思われます。⾮効 19 率 と 考 え ら れ る 国 有 企 業 (SOE: State Owned 17 Enterprises)のウェイトが、MSCI Asiaベースで低下 していることや、売上よりも利益を優先する新世代の 15 経営者が不必要な設備投資を⼿控えていることも、今 13 後ROEを引上げると考えています。 ROEの上昇が、株価純資産倍率(PBR)の上昇を通し て、中期的に株価を押上げる要因になると考えます。 (期間:2005年1⽉〜2016年7⽉) 500 400 11 9 300 ⾃⼰資本利益率(ROE) (左軸:%) 商品先物指数(CRB) (右軸:ポイント) 7 バリュエーションに地域間格差 5 2005年以降の平均値に近く、株価に割⾼感はないと ションが上昇してきたフィリピンやインドネシアと、 出遅れ感のある中国、韓国などに⼆極化が⾒られます (図表5)。今後、⽶国が景気拡⼤を背景に利上げを 再開するとの観測が⾼まれば、バリュエーションが⾼ 200 05/01 06/01 07/01 08/01 09/01 10/01 11/01 12/01 13/01 14/01 15/01 16/01 (出所)Bloombergのデータより岡三アセットマネジメント作成 現 在 の MSCI Asia ベ ー ス の 株 価 収 益 率 (PER) は 考えます。ただ、主要国のPERを⾒ると、バリュエー 600 (年/⽉) (図表5)各国の株価収益率(PER)の変化 (期間:2015年5⽉1⽇〜2016年8⽉12⽇) (ポイント:2015年5⽉1⽇=100) 120 インドネシア フィリピン 15/07 15/11 中国 韓国 110 100 く、通貨が脆弱な地域から、先進国の景気拡⼤の恩恵 90 を受けやすく、出遅れ感のある地域に、投資資⾦が移 動すると想定されます。 80 70 緩やかに下値を切り上げる展開へ 60 15/05 今後3ヵ⽉程度のアジア株式市場は、MSCI Asia 15/09 16/01 16/03 16/05 16/07 (年/⽉) が概ね520〜600ポイントのレンジ内で、緩やかに下 (出所)MSCI, Bloombergのデータより岡三アセットマネジメント作成 値を切り上げる展開になると予想されます。マクロ環 (図表6)各国の対外経常収⽀ 対GDP⽐ 境の改善や政府の構造改⾰が、中期的に企業の収益⼒ を押し上げると考えています。 ⼀⽅、アジア市場を巡るリスク要因として、⽶国の 景気拡⼤を背景に、⽶連邦準備制度理事会(FRB)に よる利上げ観測が急速に⾼まることなどが挙げられま す。ドル⾼・アジア通貨安を⾒越した資⾦流出や、輸 ⼊インフレによる⾦融引き締め懸念などが、株価の下 0 -5 ベトナム タイ 台湾 -10 シンガポール 式市場の⼤幅な下落リスクは限定的と考えます。 5 フィリピン 経済政策・経済運営の質は向上していると思われ、株 10 マレーシア 対外収⽀は⼤幅に改善しています(図表6)。各国の 2016年 15 韓国 ただ、アジア危機前の1996年と⽐較して、各国の 1996年 20 インドネシア 落要因になると考えられるためです。 (%) 25 2016年はIMF予想 (出所)IMF, World Economic Outlook 2016年4⽉より 岡三アセットマネジメント作成 以上 (作成:投資情報部) <本資料に関してご留意いただきたい事項> ■本資料は、投資環境に関する情報提供を⽬的として岡三アセットマネジメント株式会社が作成したものであり、特定のファンドの投資勧誘を⽬的として作成し たものではありません。■本資料に掲載されている市況⾒通し等は、本資料作成時点での当社の⾒解であり、将来予告なしに変更される場合があります。また、 将来の運⽤成果を保証するものでもありません。■本資料は、当社が信頼できると判断した情報を基に作成しておりますが、その正確性・完全性を保証するもの ではありません。■投資信託の取得の申込みに当たっては、投資信託説明書(交付⽬論⾒書)をお渡ししますので必ず内容をご確認のうえ、投資判断はお客 様ご⾃⾝で⾏っていただきますようお願いします。 2 情報提供⽤資料 マ - ケ ッ ト 情 報 皆様の投資判断に関する留意事項 【投資信託のリスク】 投資信託は、株式や公社債など値動きのある証券等(外貨建資産に投資する場合は為替リスクがあります。)に投資します ので、基準価額は変動します。従って、投資元本が保証されているものではなく、基準価額の下落により、損失を被り、投資元 本を割り込むことがあります。 投資信託は預貯⾦と異なります。投資信託財産に⽣じた損益は、すべて投資者の皆様に帰属します。 【留意事項】 • 投資信託のお取引に関しては、⾦融商品取引法第37条の6の規定(いわゆるクーリングオフ)の適⽤はありません。 • 投資信託は預⾦商品や保険商品ではなく、預⾦保険、保険契約者保護機構の保護の対象ではありません。 また、登録⾦融機関が取扱う投資信託は、投資者保護基⾦の対象とはなりません。 • 投資信託の収益分配は、各ファンドの分配⽅針に基づいて⾏われますが、必ず分配を⾏うものではなく、また、分配⾦の⾦額 も確定したものではありません。分配⾦は、預貯⾦の利息とは異なり、ファンドの純資産から⽀払われますので、分配⾦が⽀払 われると、その⾦額相当分、基準価額は下がります。分配⾦は、計算期間中に発⽣した収益を超えて⽀払われる場合がある ため、分配⾦の⽔準は、必ずしも計算期間におけるファンドの収益率を⽰すものではありません。また、投資者の購⼊価額に よっては、分配⾦の⼀部または全部が、実質的には元本の⼀部払戻しに相当する場合があります。ファンド購⼊後の運⽤状 況により、分配⾦額より基準価額の値上がりが⼩さかった場合も同様です。 【お客様にご負担いただく費⽤】 お客様が購⼊時に直接的に負担する費⽤ 購 ⼊ 時 ⼿ 数 料 :購⼊価額×購⼊⼝数×上限3.78%(税抜3.5%) お客様が換⾦時に直接的に負担する費⽤ 信託財産留保額:換⾦時に適⽤される基準価額×0.3%以内 お客様が信託財産で間接的に負担する費⽤ 運⽤管理費⽤(信託報酬)の実質的な負担 :純資産総額×実質上限年率2.052%(税抜1.90%) ※実質的な負担とは、ファンドの投資対象が投資信託証券の場合、その投資信託証券の信託報酬を含めた報酬のこ とをいいます。なお、実質的な運⽤管理費⽤(信託報酬)は⽬安であり、投資信託証券の実際の組⼊⽐率により 変動します。 その他費⽤・⼿数料 監 査 費 ⽤:純資産総額×上限年率0.01296%(税抜0.012%) ※上記監査費⽤の他に、有価証券等の売買に係る売買委託⼿数料、投資信託財産に関する租税、信託事務の処 理に要する諸費⽤、海外における資産の保管等に要する費⽤、受託会社の⽴替えた⽴替⾦の利息、借⼊⾦の利 息等を投資信託財産から間接的にご負担いただく場合があります。 ※監査費⽤を除くその他費⽤・⼿数料は、運⽤状況等により変動するため、事前に料率・上限額等を⽰すことはでき ません。 ●お客様にご負担いただく費⽤につきましては、運⽤状況等により変動する費⽤があることから、事前に合計⾦額若しくはその上限 額⼜はこれらの計算⽅法を⽰すことはできません。 【岡三アセットマネジメント】 商 号:岡三アセットマネジメント株式会社 事 業 内 容:投資運⽤業、投資助⾔・代理業及び第⼆種⾦融商品取引業 登 録:⾦融商品取引業者 関東財務局⻑(⾦商)第370号 加 ⼊ 協 会:⼀般社団法⼈ 投資信託協会/⼀般社団法⼈ ⽇本投資顧問業協会 上記のリスクや費⽤につきましては、⼀般的な投資信託を想定しております。各費⽤項⽬の料率は、委託会社である岡三アセットマネ ジメント株式会社が運⽤する公募投資信託のうち、最⾼の料率を記載しております。投資信託のリスクや費⽤は、個別の投資信託に より異なりますので、ご投資をされる際には、事前に、個別の投資信託の「投資信託説明書(交付⽬論⾒書)」の【投資リスク、⼿ 続 ・⼿数料等】をご確認ください。 <本資料に関するお問合わせ先> カスタマーサービス部 フリーダイヤル 0120-048-214 (9:00〜17:00 ⼟・⽇・祝祭⽇・当社休業⽇を除く) 3
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