皮膚科 芦澤 かがり

呉共済病院広報誌
地域医療支援病院
広島県指定がん診療連携拠点病院
災害拠点病院
広島DMAT指定病院
日本医療機能評価機構認定
消化器内科 吉岡 京子
皮膚科 芦澤 かがり
青魚を食べて蕁麻疹(俗にホロセ)が出るなど、皮膚病とアレルギーは関連が強いです。湿疹と診断し原
因は何です?と聞かれアレルギーと答えると納得されます。でも何のアレルギー?と更に聞かれると簡単に
は返事出来ません。アレルギーの原因は血液検査ですぐ判る訳では有りません。
アレルギーにはⅠ~Ⅳ型が有り、皮膚病は蕁麻疹・アナフィラキシー等を起こすI型と接触性皮膚炎(いわ
ゆるカブレ、湿疹など)のⅣ型が有り検査方法も異なります。アトピー性皮膚炎はⅠとⅣ型の両方です。血液
検査の特異的 IgE は、吸入抗原(ホコリダニ、スギ花粉など)と食物抗原(乳児に多い卵や牛乳や魚介類な
ど)を調べ、アトピー性皮膚炎では参考にします。でも最終的には皮膚テスト(生体検査)です。つまりⅠ型ア
レルギーなら疑う食物(薬剤など)の針穿刺テスト、Ⅳ型アレルギーでは2日間貼るパッチテストです。
薬疹の場合、重症型で無ければ疑う薬を皮膚テスト後に実際に再度内服する事も有ります。但し常用量
の十分の一量などと程度によって少量から始める必要が有ります。薬疹を起こさない薬は皆無に近いので
(健康食品、サプリも含め)蕁麻疹、湿疹に限らずアレルギー性の皮膚病を診た時は、必ず内服中の薬につ
いて、まず調べます。でも湿疹、蕁麻疹はなかなか原因を突き止められない事も多いです。ただ抗アレルギ
ー剤内服やステロイド外用の対症療法で軽快し、皮疹が消失すればアレルゲン(アレルギーの原因)は無く
なったと考えます。
アナフィラキシー(ショック)は重症型で血圧低下、呼吸困難など命に関わる
状態で救急診察が必要ですが、蜂刺され・食物アレルギーなど原因が判る事も
多く、救急車で入院しても大事に至らなければ数日で退院されます。その後の
原因回避は重要で、蜂刺されなどに備え緊急時のショック対策の注射剤を常に
携行する必要が有ります。
―病院の理念―
高度良質の医療
最善の奉仕
研鑽と協調
地域医療の支援
―病院の基本方針―
一 良質で、適切な医療の提供に努めます
二 患者様の権利を尊重し、満足・安心・信頼を追求します
三 新しい知識と技術を積極的に習得し、常に質の高い先進的医療を行います
四 地域の中核病院として、地域社会の要請に応えうる医療を提供します
五 職員が意欲を持って働ける病院をめざします
六 次代を担う有能な医療従事者の育成をめざします
七 専門的ながん医療の提供に努めます
八 国内での医療救護活動に積極的に参加します
集中ケア認定看護師 大上 晋太郎
救急診療室とは、休日や夜間などに急な症状やけがで診療を必要とする方や、
救急車で搬送された方、他の医療機関から救急紹介される方を24時間体制で
受け入れ検査・治療を開始する場所です。
またHCUとは、(High care Unit:ハイケアユニット)と言われる治療室で、集中治療室と一般病棟の中間的
役割を担う準高度治療室です。当院では主に、救急診療室で重症度が高い病気と判断され、主治医により
HCU での治療環境が必要と指示があった患者さまに HCU に入院していただいています。
当院では、救急診療室と HCU の連携がスムーズに行える体制が整備されており、緊急の入院で不安が大
きい患者さまや、そのご家族にとって安心していただける療養環境を目指しています。
そのため、救急診療室と HCU それぞれに、専門性の高いスキルを
持った認定看護師と言われる看護のスペシャリストが1名ずつ配置されて
おり、質の高い看護実践が患者さまに提供できるよう看護スタッフへの教
育・指導を日々継続的に行っています。
私 た ち は 呉 地 域 の患 者 さ ま 、 そ の ご 家 族 の 支 え と な れ る よう 、
今後もスタッフ一丸となり、努力していきます。(救急診療室への受診に
際し、お困りになられたらいつでもご連絡下さい。)
―患者さまの権利―
一
二
三
四
個人の尊厳は尊重されます
平等な医療を受ける権利を有します
最善の医療を受ける権利を有します
知る権利を有します
五 自己決定権を有します
(検査・治療の内容)
(セカンドオピニオン)
(治験・臨床研究への参加)
六 プライバシーの権利を有します
等々