スライド(スマホ用) - 中央大学都市環境学科測量学

ユニバーサル横メルカトール図法(1)
• 特徴
– 投影誤差は5/10,000程度
– 西経180°を基準とし,東
に向かって全世界を経度
6°きざみで60のゾーンに
分割,各ゾーンは北緯
84°~南緯80°を緯度8°き
ざみで22区間に分割
– 日本は第51帯~56帯
170km 180km 180km 170km
拡大
縮小
投影面
縮小
拡大
東
0.9996
1.0006
地表面
1.0000
m: 縮尺係数
– 赤道上に原点を持つ平面直交座標系
– 投影法は,Gauß-Krüger投影法
– 1つの系で赤道上で最大東西700kmをカバー
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ユニバーサル横メルカトール図法(2)
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ユニバーサル横メルカトール図法(3)
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ユニバーサル横メルカトール図法(4)
T
S
R
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北
• 測量で扱う「北」には3種類ある
– 真北(True North): 自転軸の北
• その地点を通る子午線の北極方向.北極星の方向
– 座北(Grid North): 地図上の北
• 地図上でY=const.の方向.座標原点を含む子午線上でのみ
真北と一致する.真北とのずれを子午線収差といい,Yが大
きいほど大きくなる.
– 磁北(Magnetic North): 磁石の示す方向
• 真北との西向きのずれを偏角という.場所により異なり,ま
た時間により変化する.
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偏角の近似式
• 磁気偏角を近似的に求める公式(2010年版)
– ϕ を緯度,λ を経度とする.
– ∆ϕ = ϕ -37°N,∆λ = λ -138°Eとおくと,偏角Dは,
– (例)東京は,北緯35度41分,東経139度42分
– ∆ϕ = 35.°68-37°=-1.°32,∆λ = 139.°70-138°=1.°70
D=7°03.'2 ≈7°
北海道では,8~9°,九州は,5~6°
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磁気偏角の観測値(1)
9°
9° 10°
10°
10°
黒字・黒線: 観測値
9°
赤字・赤線: 近似式
10°
8°
7°
9°
9°
9°
9°
8°
7°
8°
9°
9°
8° 8°
8°
http://p.tl/nwFE
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60
磁気偏角の観測値(2)
9°
5°
8°
9°
8°
4°
5°
8°
8°
4°
沖縄
黒字・黒線: 観測値
8°
8°
8°
8° 8°
8°
8°
8°
7°
赤字・赤線:近似式
7°
7°
http://bit.ly/L1JZ3V
7°
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磁気偏角の観測値(3)
8°
黒字・黒線: 観測値
赤字・赤線: 近似式
7°
7°
7°
7°
6°
7°
7°
7° 7°
6°
6°
6°
6° 6°
6°
http://bit.ly/L1JZ3V
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62
方位角と方向角
• 点 P における種々の角
N 真北 X 座北
– ①点 Q の方位角: 点 P に
おける真北の方向から右回
りに測った点 Q に対する角
– ②点 Q の方向角: 点 P に
①
おける座北の方向から右回 M 磁北
②
りに測った点 Q に対する角
– ③点 R から点 Q への方向
角: 点 R の方向から右回り
点P
に測った点 Q に対する角
点R
③
点Q
子午線収差
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水平位置の基準
• 測量法施行令第2条
– 日本経緯度原点の地点及び原点数値
• 地点 東京都港区麻布台2丁目18番1地内日本経緯度原
点金属標の十字の交点
Ν
筑波基準点
• 原点数値 次に掲げる値
– 経度 東経139度44分28秒8759
– 緯度 北緯35度39分29秒1572
– 原点方位角 32度20分44秒756
(上記地点において真北を基準と
して右回りに測定した茨城県つく
ば市北郷一番地内つくば超長基
線電波干渉計観測点金属標の十
字の交点の方位角.図のΘ)
Θ
日本経緯度原点
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64
高さの基準
地表面
• 標高: ジオイド面上のある点(G)から地表面(A)まで,ジ
オイド面に垂直にのばした線分の長さ
• ジオイド高: ジオイド面上のある点(G)から回転楕円体
面(B)まで垂直に伸ばした線分の長さ
– AGとBGはほぼ平行で,両者の長さの和を楕円体高という
変動する東京湾の海面の平均高さ(中等海面)を標高ゼロとし,こ
れより三宅坂記念公園の水準原点の標高を21.4140mとしている.
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65
日本近傍のジオイド高
20m
30m
10m
30m
20m
20m
30m
40m
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66
国家基準点
• 国家基準点: 19の座標系の原点と北の方向のみを与え
られただけでは地形図を作製することが不自由であるので,
地表面をカバーするように,国土地理院の基本測量により定
められている.
– 三角点: 一等三角点 二等三角点 三等三角点 四等三角点
976
5,063
32,110
70,769
– 水準点: 基準水準点一等水準点二等水準点
85
14,422
3,340
– 電子基準点: 1,240基 (2012年6月1日現在)
このほかに,公共測量の成果なども多数存在する
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67
国家基準点の外観
• 三角点
●
• 電子基準点
水準点
高さ5mのステンレス製のタワーにGNSS衛星からの
電波を受信するアンテナと受信機が内蔵された構造
http://bit.ly/L1S60b
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68
一等三角点の例(鴛泊)
http://bit.ly/L1Ue8i
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69
一等三角点の記 (鴛泊上半分)
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70
一等三角点の記 (鴛泊下半分)
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71
平面三角形の辺と角の関係
• 正弦則
• 余弦則
• 無名則(よく使う)
• 無名則※次ページ
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72
面積についての公式の証明(1)
h
x
a-x
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73
面積についての公式の証明(2)
h
x
a-x
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74
測定値の処理
• 測量で計測するもの:
– 長さ
– 角度
– 高低差
巻き尺,光波測距儀と反射鏡
トランシット
レベルとスタッフ
• いずれも誤差が含まれ,計算結果にも伝播する
• 誤差の処理
– 誤差理論(theory of errors) 誤差の性質の理解
– 誤差伝播理論(error propagation theory)
– 最小自乗法(method of least square) 誤差の調整法
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75
誤差理論
• 測定の分類
– 性格による分類
• 独立(な)測定: 測定値がある条件を満たさなければならな
いなどの拘束や制約を持たないで独立して行う測定
• 条件(付き)測定: 三角形の3つの内角の和のように,個々
の測定値間に満たすべき条件式が存在する場合の測定
– 方法による分類
• 直接測定: 距離や角度などを機器を用いて直接行う測定
• 間接測定: 求めるべき量を直接測定するのではなく,他の
測定値を計算式に代入することによって間接的に行う測定
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76
測定の例
性格
方法
独立測定
①巻き尺で2点間の
直接測定
距離を直接測る
条件測定
③三角形の3つの内角を
測定する.
が条件式
②塔までの水平距離
d と先端の高度角(仰 ④ ②と同じ測定を別の地
角) θ を直接測定して, 点からも行うと,
間接測定
間接的にその高さ
という条件がつく.
を求める.
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77
精度による測定の分類
• 等精度:
– 測定された値に含まれる誤差の生ずる確率が
等しいと考えられる測定
• 異精度:
– 測定に用いた機器の性能が異なっていたり,測
定回数が異なる測定値の平均値を用いたりし
て,測定値に含まれる誤差の確率が異なると考
えられる測定
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78
誤差の分類(1)
• 定誤差(系統誤差)(systematic error)
– 原因が明らかで,ある条件の下では常に一定の質
と量で生ずる誤差
• 測定者のくせによるもの,機器に固有なもの,温度上昇
による膨張などの物理的なものなどがある.
• 原因と特性を究明すれば理論的に除去が可能
• 過誤誤差(mistake)
– 測定者の不注意によって生ずる誤り
• 目盛りの読み違い,記帳や計算の誤りなどがある.
• 十分に注意するかデータチェックにより除去が可能
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79
誤差の分類(2)
• 偶然誤差(random error)
– 原因が明らかでなく,定誤差や過誤誤差を取
り除いてもなお残る小さな誤差で,符号や大
きさがランダムなもの.
• 理論的に真値に接近させることが可能
• 誤差理論の対象となる誤差
• 測量でいう誤差とは,この偶然誤差のこと
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80
誤差の法則
• 偶然誤差についての3法則
– ① 絶対値の小さな誤差の生ずる確率は,絶対値
の大きな誤差の生ずる確率より大きい.
– ② 絶対値の等しい正負の誤差は同じ回数だけ
生ずる.
– ③ 絶対値の非常に大きな誤差はほとんど生じな
い.
以上の3法則から正規分布(Gauß分布,誤
差分布ともいう)の数式を導くことができる.
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81
誤差と残差
• 1つの値を n 回測定したとする.
– 測定値(観測値): x1 , x2 , x3 ,L, xi ,L, xn
– 真値(true value): X
神のみぞ知る値
– 真値の推定値: X 0
• 毎回の測定値に対し
– 誤差: ε i = xi − X
– 残差: vi = xi − X 0
• 最小自乗法: S = ∑ v i → min となるように,観測
値を調整する技術. X の推定値 X 0 を求める.
2
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82
最確値
• 誤差の法則②より,無限回観測した誤差の和:
– ∑ ε i = ∑ ( xi − X ) = ∑ xi − nX = 0
∑ xi
n = ∞ のときのみ正しい.
– よって, X =
n
2
n
– 実際は, は有限なので,S = ∑ vi → min とする.
n
n
– ここで, S = ∑ v = ∑ ( xi − X 0 ) ゆえ, S = S ( X 0 )
i =1
2
i
2
i =1
dS
= ∑ ( xi − X 0 ) = ∑ xi − nX 0 =0 となり,
– 結果は,−
2dX 0
X0 =
∑ xi
n
真値の推定値を平均値とする根拠
最確値(most probable value)
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83
最確値と残差平方和の関係の例
S 20
10
0
25
25.91
26
27
X0
n = 10の測定値
x1 = 26.48
x2 = 25.13
x3 = 26.71
x4 = 26.75
x5 = 25.89
x6 = 25.64
x7 = 26.03
x8 = 25.37
x9 = 26.00
x10 = 25.11
∑ xi =-------25.91
n
平均値
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84
度数(ヒストグラム)
j
1
2
3
4
5
6
7
8
階級 xi. 度数
22.0 ~ 22.5
2
22.5 ~ 23.0
6
23.0 ~ 23.5 17
23.5 ~ 24.0 19
24.0 ~ 24.5 27
24.5 ~ 25.0 18
25.0 ~ 25.5
8
25.5 ~ 26.0
3
100
合計(n)
度数
ある量を n 回測定し,測定値 xi
の m 個の階級ごとに度数を調
べてグラフを描いた.
fj
n = 100
m=8
m
∑ fj = n
j =1
f2
fm
f1
1
2
j
m
階級
平成27年度都市環境学科測量学
85
相対度数
j
1
2
3
4
5
6
7
8
相対
階級 xi.
度数
22.0 ~ 22.5 0.02
22.5 ~ 23.0 0.06
23.0 ~ 23.5 0.17
23.5 ~ 24.0 0.19
24.0 ~ 24.5 0.27
24.5 ~ 25.0 0.18
25.0 ~ 25.5 0.08
25.5 ~ 26.0 0.03
1.00
合計
相対度数
ヒストグラムのすべての度数
をn=100で割って, f j / n のよ
うに相対化する.
fj
n
fj
∑ =1
j =1 n
m
グラフのすべて
の棒の高さを
合計すると1に
なる.
f j / n は,測
定値 xi が階
級 j に入る確
率を与える.
f1
n
1
f2
n
2
fm
n
j
m
階級
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86
測定値の連続分布
• 測定値の連続分布
– 測定回数を無限回,各階級の幅を無限小測定値の範
囲を無限大にした場合の相対度数を作成してみる.
n→∞
m→∞
− ∞ < xi < ∞
X 0 (平均値)
=(最確値)
xi (測定値)
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87
誤差の連続分布(誤差曲線)
• 誤差の連続分布
– 測定値 xi から最確値 X 0 を引くと残差 vi になるが,n
無限大なので,誤差 ε i と一致する.
法則①より,右
半分は右下がり
法則①より,左
半分は左下がり
法則③より,
0に漸近
法則③より,
0に漸近
ε i (誤差)
0
法則②より,左右対称
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88
誤差曲線の性質
• 誤差曲線を
y = f (x) とする(横軸を x とする)
– 関数の値(山の高さ)が確率を表すわけではない.
– y ⋅ dx が相対度数,すなわち,誤差 x の値が区間
[ x, x + dx] に入る確率を表している.
相対度数ゆえ,
y = f (x)
f (x) は確率の
密度を表す.
y
dx
0 x
x + dx
x
確率密度関数
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89
離散型確率分布
• 確率変数
– 試行の結果によって,ある離散的な実現値をとる確率が定ま
るような変数.サイコロを1度振ったときの目の数 X は,
x1 = 1, x2 = 2,L, x6 = 6 のいずれかの実現値をとる確率変数.
.
• 確率関数
– 確率変数 X がある実現値 xi をとる確率 pi = P ( X = xi ) を表
す関数.サイコロの目が x1 = 1, L , x6 = 6 のいずれかの実現
値をとる確率 pi はすべて1/6.
• 確率分布
– 確率変数 X とその値をとる確率 pi との対応を示したもので,
すべての実現値 xi に対して確率関数 P が定まっている必要
がある.
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90
期待値・分散・モーメント(離散型)
• 離散型確率変数 X が確率関数 pi (i = 1,2, L , n) の確
率分布にしたがうとき,
n
– 期待値(平均): x = E[ X ] = ∑ pi xi = p1 x1 + p2 x2 + L + pn xn
i =1
– 分散:
n
σ 2 = V [ X ] = E[( X − x ) 2 ] = ∑ pi ( xi − x ) 2
i =1
– 標準偏差:
σ = V [ X ] = E[( X − x ) 2 ] =
– µ のまわりの k 次のモーメント:
n
n
2
p
(
x
−
x
)
∑ i i
i =1
E[( X − µ ) k ] = ∑ pi ( xi − µ )kk
i =1
・ 期待値: 原点のまわりの 1 次のモーメント
・ 分散: x のまわりの 2 次のモーメント
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91
離散型確率分布の例
• 1つのサイコロを振ったときの目
• 2つのサイコロを振ったときの目の合計
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92
連続型確率分布
• 確率変数
– 試行の結果によって,ある連続的な実現値の範囲をとる確率
が定まるような変数.針を投げて平らな地面に落ちたときに,
針先が向いている方位角 X が0°~90°になる確率は1/4.
• 確率密度←連続型確率変数には確率関数はない
– 確率変数 X のとる値が, a ≤ X ≤ b となる確率 P ( a ≤ X ≤ b)
b
を P ( a ≤ X ≤ b) = ∫ f ( x )dx で表したときの f (x) をいう.
a
• (累積)分布関数
– 確率密度 f (x) を,積分区間 (−∞, x] で積分したもの.確率
変数 X のとる値が x 以下になる確率を表し,下記のF (x) .
x
F ( x) = P( X ≤ x) = ∫ f ( x)dx
−∞
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93
連続型確率分布の性質
∫
a
(1) P( X = a) = ∫ f ( x)dx = 0
b
f ( x)dx
a
a
∞
(2) ∫ f ( x)dx = 1
−∞
(3)
∫
b
a
a b
f ( x)dx = P(a ≤ X ≤ b) = P(a < X ≤ b)
= P ( a ≤ X < b) = P ( a < X < b)
(4) a ≤ b のとき F (a) ≤ F (b)
(5) F (−∞) = 0, F (∞) = 1

 F (a) =

∫
a
−∞

f ( x)dx 

b
(6) P(a ≤ X ≤ b) = ∫ f ( x)dx = F (b) − F (a)
a
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94
期待値・分散・モーメント(連続型)
• 離散型確率変数 X が確率密度 f (x) の確率分布に
したがうとき,
∞
– 期待値(平均): x = E[ X ] = ∫ xf ( x)dx
−∞
– 分散:
∞
σ = V [ X ] = E[( X − x ) ] = ∫ ( x − x ) 2 f ( x)dx
2
2
−∞
– µ のまわりの k 次のモーメント:
∞
E[( X − µ ) ] = ∫ ( xi − µ ) f ( x)dx
k
−∞
k
n
離散型
k
µ
p
(
x
−
)
∑ i i
i =1
・ 期待値: 原点のまわりの 1 次のモーメント
・ 分散: x のまわりの 2 次のモーメント
連続型の時の f (x)dx
離散型の時の pi
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95
正規曲線(1)
• 正規曲線
– 誤差の分布の確率密度を表す曲線は,正規曲線と
呼ばれる.
– Gaußにより式の形が判明された(誘導はやや難)
– h は精度指数と呼ばれ,精度が高いほど大きい.
– 測定回数が無限大のときの誤差の自乗の平均を母
分散 σ 2 といい,その平方根 σ を母標準偏差という.
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96
正規曲線(2)
• 正規曲線
– 結局,正規曲線は,
と表すことができる.
– 誤差 x は,測定値の単位をもっているので,x をσ で
割って無次元化(一般の変数にも適用→確率変数)
– この t は,σ を単位として測られた誤差→標準単位
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97
標準正規分布(1)
• 標準正規分布
– 誤差 x の生ずる確率(正確には,誤差の大きさが区
間 [x, x+dx] に入る確率)は,
– 測定回数 n のうち,この区間に入る回数は,n Φ(x)
– x =σ t,dx=σ dt ゆえ,誤差 x の生じる確率は,
– となり,確率変数 t に対する確率密度関数は,
平成27年度都市環境学科測量学
98
標準正規分布(2)
– 平均µ,分散 σ 2の 正規分布をN (µ, σ 2)と書く.
– p(t)は,平均0,分散12の正規分布にしたがうので,
N (0, 12)と書く→標準正規分布という.
かつ
– 誤差が -∞ から任意の点 x の間に落ちる確率を累
積正規分布関数という.→以下, F(x)と表す.
平成27年度都市環境学科測量学
99
確率積分
とおくと, I(t)は,図の斜線部
の面積となる.→ I(t)は,確率
積分と呼ばれ,数表になって
いる.
I(t)
t
0.5
1.0
1.5
2.0
2.5
3.0
3.5
4.0
I(t)
0.19146
0.34134
0.43319
0.47725
0.49379
0.49865
0.49977
0.49997
P(t)
0.69146
0.84134
0.93319
0.97725
0.99379
0.99865
0.99977
0.99997
t
平成27年度都市環境学科測量学
100
重要な数値
• 数表より,下記の数値が得られる.
– 標準正規分布の母標準偏差は 1 なので,
| t | < 1となる確率
– N (0, σ 2)では,
| x | < σ となる確率
-σ
0
σ
x
平成27年度都市環境学科測量学
101
母集団と標本・中等誤差
母集団
データを
n 個抽出
標本の n 個のデータを
x1, x2, x3, … , xi, … , xn ,また,
1n
X 0 = ∑ xi , vi = xi − X 0 とするとき,
n i =1
1n 2
1n 2
s = ∑ vi , s =
∑ vi
n i =1
n i =1
2
標本
• 母集団
– 情報を得たいと考え
ている対象の全体
• 標本
– 母集団から抽出さ
れた一部分
で,s2は標本分散,s を標本標準
偏差 とよび,測量学では特に s
を中等誤差と呼ぶ.
1 n 2
σˆ =
∑ vi
n − 1 i =1
2
は,母集団の分散の推定値とな
り,不偏分散という.
平成27年度都市環境学科測量学
102