ゼロアワーコントラクトの終焉、訴訟費用保険:弁護士を選ぶ権利

23 May 2014
6th February 2015
3HR Legal Weekly
Employment
ゼロアワーコントラクトの終焉?
通常の勤務時間が特定されている雇用契約とは異なり、ゼロアワーコントラクトとは、従業員に仕事を与える義務が無い形式の雇
用契約です。ゼロアワーコントラクトを交している従業員は、有給休暇取得や英国最低賃金を受け取る権利があり、「継続勤務」
から発生する余剰人員解雇手当などを受け取る雇用における権利があります。従業員はまた差別問題からも保護されています。
仕事を与える義務が無いため、ゼロアワーコントラクト契約を交している従業員は、週ごとに仕事があるかを知ることが出来ず、
批評家が雇用保障に関する懸念を取り上げています。これらの従業員は保証収入がなく、クレジットや住宅ローンなどを組む承認
が得にくくなってしまいます。また仕事が無い期間に生活保護手当を申請することが多く、その結果福祉費用費が増加していま
す。しかしながら、雇用保障を真に享受している労働者は殆ど存在せず、雇用者がより高額な永続的な給与のため固定費用に直面
している場合、余剰人員解雇を行うリスクが高くなるでしょう。。
ゼロアワーコントラクトの批判の中心となっている一つとして、従業員が他の雇用者のもとで働くことを阻む「exclusivity clause」
が含まれている事があります。従業員が任務を完了する為に出勤出来る状態である事、又は利益相反を引き起こすような他社の仕
事に就かない事を確実にしたい雇用者に取ってとても重要となりえます。。
The Small Business, Enterprise and Employment法案が現在、議会を通過中です。法案はゼロアワーコントラクトのexclusivity clausesの
法的強制力をなくすことと、雇用者がexclusivityの禁止を潜り抜けようとする如何なる試みにも対応するため、Secretary of General
に今後の規制策定の権限を委ねる案が含まれています。ゼロアワーコントラクト下の従業員も、exclusivity禁止の規定違反に対し雇
用法廷で賠償金を請求することが出来るようになります。
ゼロアワーコントラクトは長年に渡り存在するもので、この契約方法自体はなくならないとしても、提案された法案では批判が治
まりそうにないため、今のところは世間からの注目を集め続けるでしょう。従業員のより大きな満足度につながるた
め、この雇用形態を考えている雇用者は、従業員への追加の仕事を許可するなどのフレキ
Emma Mursell
シビリティを持った対応をされることを強くお薦めします。
Solicitor
E: [email protected]
Commercial
訴訟費用保険:弁護士を選ぶ権利
もし貴社で訴訟費用保険を掛けていて、最近適用するケースが発生した場合、アドバイスやサポートを提供するために保険会社が
選択した「パネル弁護士」を指名してくるでしょう。保険会社は通常商業上の理由によりレギュラーに任命する弁護士が決まって
い傾向にあります。
ご存知でないかも知れませんが、保険会社は、訴訟手続が開始する前まで(訴訟の申請がされた時点)弁護士を選択する事が出来
ます。
訴訟手続きが始まれば、Insurance Companies (Legal Expenses Insurance) Regulations 1990の第6条にあるように、保険加入者が自らの
弁護士を選択することが出来ます。手続きが始まると、保険会社は保険加入者自身の弁護士を使う事に異論する事が出来なくな
り、場合によっては、保険加入者は独自の弁護士を始めから選択することが出来ます。
また訴訟費用保険約款をよく読むことが重要です。請求が通知される前、もしくは保険会社が承認する前に発生した全ての法的費
用は、通常除外される事が明示されています。また請求の可能性がある場合は、保険会社に出来るだけ速やかに通達することも重
要です。
訴訟費用保険に関する如何なる論争も、レギュレーション範囲内であれば、保険約款と論争の原因を査定する金融オンブズマン
サービスに問題解決を委託する事ができます。
もし貴社で現行の訴訟問題を抱えており、保険会社のパネル弁護士を任命されてい
て、その業務を3HRに移行されたい場合は、速やかにご連絡下さい。3HRでは金融オン
ブズマンサービスの紹介サポートも致しております。
Shamina Chowdhury
Solicitor
E: [email protected]
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