新宿御苑で樹木ウォッチング! - 千葉県森林インストラクター会

活動紹介
千葉県森林インストラクター会
活動分野
森に親しむ講座
タイトル
新宿御苑で樹木ウォッチング!
実施日時
実施日時
平成 27 年 10 月 22 日(木)10~14 時
実施場所
実施場所
東京都 新宿御苑
受講者
56 名
FIC会員他スタッフ
10名
活動の内容
さわやかな秋晴れの一日、新宿御苑の歴史を感じながら、樹木ウォッチングをしました。
新宿御苑のルーツは、天正 18 年(1590)に、徳川家康
が、譜代の家臣であった内藤清成に授けた江戸屋敷(下屋敷)
。
江戸から西にのびる甲州街道や青梅街道の交通の要所でもあ
り、また江戸の重要な上水道の「玉川上水」
「玉川上水」(承応 2~3 年
1653~1654 に完成)の終点も、ここ「四谷大木戸」にあ
りました。明治時代初期には、近代農業振興を目的とした「内
「内
藤新宿試験場」が設置され、後に皇室の庭園となった御苑に
藤新宿試験場」
は、ヒマラヤシーダー、プラタナス(モミジバスズカケノキ)
、
ユリノキ、タイサンボクなど、多くの外国産樹木も植えられ
ており、今や、樹齢 100 年を超す巨木に育っています。
当日は御苑の新宿門に集合、そこからスタートしました。まず関東では珍しいシリブカガシ。
秋に開花する木には、ドングリと花が同居しています。芝生に自然樹形の樹木がならぶ「イギリ
「イギリ
ス風景式庭園」を眺めた後、イチョウ・モミジバスズカケ・タイサンボク等が並ぶ巨樹の道を体
ス風景式庭園」
感してもらいました。ヒマラヤシーダーは果実とともに雄花をつけています。十月桜がピンクの
花をつけ、その反対側にはハナノキの巨木など、次から次に興味深い樹木が現れます。紅葉には
まだ少し早い時期でしたが、ツワブキの黄色い花が美しく咲いていました。
花や果実が目の前で見られるので、受講者のみなさまは各々、じっくり観察できます。かわいら
しいヤマガラが、ハクウンボクやカヤの実をついばむ姿には、みなさま大喜びです。
大木戸門のそばでは、玉川上水の話もしました。玉藻池は
内藤氏の庭園の一部で、かつては上水の水を取り入れていま
した。「イギリス風景式庭園」と「フランス式整形庭園」
「イギリス風景式庭園」 「フランス式整形庭園」に
「フランス式整形庭園」
戻り、二つの庭園を通るビスタライン(見通し線)を実感し
た後、秋のバラを鑑賞、プラタナスの並木道を散策しました
が、庭園のプラタナスと、自然樹形のプラタナスの巨木が同
い年とは、みなさんもビックリな様子でした。お天気も良く、
昼は芝生でお弁当を広げました。
午後は「日本庭園」
「日本庭園」を巡りました。不思議な形の多行松や台杉、ハクモクレンの巨木、ツガ・
「日本庭園」
アベマキなど珍しい樹木が植栽されています。折しも「菊花壇展」
「菊花壇展」の準備の真最中、囲いの隙間
「菊花壇展」
から覗きこむと、菊の大作りはまだつぼみでしたが一見の価値
がありました。作業工程を写真で説明すると、みなさま興味
津々でした。
武蔵野の雑木林をイメージした「母と子の森」
「母と子の森」、気根が面白
いラクウショウやレバノンシーダーを見て、最後はハンカチノ
キの下で解散しました。
新宿御苑には、まだまだ沢山の樹木があります。盛りだくさ
んの一日でしたが、また訪れてみたいと思って頂ければ幸いで
す。
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(作成:和波牧子)