力学・同演習 中間試験問題 (全5問) 裏面に続く。

力学・同演習 中間試験問題 (全 5 問)
担当教員:若狭 智嗣
試験日:6 月 4 日
注意:解答に際しては,途中計算を適宜記載すること。
問1 位置座標 (x, y, z) にいる質点の持つ位置エネルギー V (x, y, z) が、
√
V (x, y, z) = k y 2 + z 2
(k は正の定数)
で与えられる場合を考える。
以下の問いに答えよ。
1.1 質点に働く力の x 成分 Fx 、y 成分 Fy 、z 成分 Fz を各々求めよ。
1.2 質点の原点のまわりの力のモーメントの x 成分 Nx 、y 成分 Ny 、z 成分 Nz を各々求めよ。
1.3 質点の原点のまわりの角運動量の x 成分 lx 、y 成分 ly 、z 成分 lz のうち、保存するもの
を全てあげよ。
問2 質量 m、長さ ` の完全に柔軟かつ一様なヒモがある。最初 (時刻 t = 0)、このヒモの長さ
`0 (< `) の部分が机の端から下がった状態で、机上のヒモを手で押さることによって静止し
ている。手を放すと、机の端から下がった部分が落下することにより、ヒモが机上から落ち
ていくとする。重力加速度の大きさを g として、以下の問いに答えよ。但し、机とヒモの間
の摩擦や、ヒモにはたらく空気抵抗は無視できるものとする。
2.1 ヒモの線密度を答えよ。
2.2 ヒモの運動を xy 平面に限り、x 軸を水平方向、y 軸を垂直方向 (鉛直下向きが正) とす
る。水平方向のヒモの長さ (=机上のヒモの長さ) を x、垂直方向のヒモの長さ (=机の
端から下がっているヒモの長さ) を y とする。ヒモにはたらく張力の大きさを T とお
いて、ヒモの水平方向、垂直方向それぞれに対する運動方程式を表せ。
(ヒント:水平方向には張力 T は x を減らす (ヒモを落下させる) ようにはたらき、垂直
方向には y を減らす (ヒモの落下を妨げる) ようにはたらく)。
2.3 ヒモの長さ ` を x と y を用いて表せ。
2.4 2.3 の結果を用いて、d2 x/dt2 と d2 y/dt2 の間の関係を求めよ。
2.5 2.2 で求めた 2 つの方程式から張力 T を消去し、さらに 2.4 で求めた関係を用いて x
を消去し、y に関する微分方程式を求めよ。
2.6 2.5 で求めた微分方程式を初期条件を考慮して解いて、時刻 t で机の端から下がってい
るヒモの長さ y(t) を求めよ。
裏面に続く。
問3 図 1 のように、ばね定数 k 、自然の長さ l で重さの無視できるばねに質量 m の質点をつるす。
時刻 t < 0 では、ばねの上端は静止しており、質点も静止していたものとする。時刻 t ≥ 0
で、ばねの上端を振幅 A、時間的変化 sin(ωt) で振動させた場合について考える。以下の問
いに答えよ。
ただし、座標軸は鉛直下向きに x 軸をとり、時刻 t < 0 でのばねの上端の位置を原点とする。
また、重力加速度の大きさを g とし、空気の抵抗などの影響は無視してよい。
3.1 時刻 t < 0 でのばねののびを答えよ。
3.2 時刻 t(≥ 0) での質点の位置を x とする。このときに質点に働く力 F (x, t) を答えよ。
√
d2 x
g
k
3.3 質点の運動方程式は m 2 = F (x, t) であるが、ω0 = m
、y = x − l − 2 とすると、
dt
ω0
運動方程式は以下のような y に関する微分方程式に書き改めることができる。
d2 y
+
dt2
1
と
1
2
y=
2
に当てはまる数式を ω 、ω0 、A、t を用いて表せ。
3.4 3.3 で求めた微分方程式は、y = B sin(ωt) の解を持つ。定数 B を求めよ。ただし、
ω 6= ω0 とする。
2
= 0 の場合 (つまり左辺=0 とした微分方程式) の一般解
3.5 3.3 の微分方程式で、 (任意定数を 2 つ含む解) を求めよ。
3.6 ω 6= ω0 のとき、3.4 の結果と 3.5 の結果を加えたものが、3.3 の微分方程式の一般解と
なっている。問題の初期条件を考慮して、3.5 の任意定数を求め、y を時刻 t の関数と
して表せ。
3.7 ω = ω0 の時の解は、3.6 の解で ω → ω0 の極限をとることにより得られ、結果、
[
]
3
4
y= cos(ω0 t) + sin(ω0 t)
3
4
となる。 と に当てはまる数式を ω0 、A、t を用いて表せ。(ヒント:極
限をとることで、式の一部が微分の定義そのもの (つまり微係数) になる。)
図1
~ = (Fx , Fy , Fz ) に対して ∇
~ × F~ を計算し、保
問4 位置 (x, y, z) の関数として表される以下の力 F
存力か否か判定せよ。ただし、a と k は正の定数とする。
4.1 (Fx , Fy , Fz ) = (ayz, azx, axy) のとき。
4.2 (Fx , Fy , Fz ) = (ky, −kx, 0) のとき。
問5 地球を半径 R、質量 M の一様密度の球とする。その直径に貫く穴をつくった。地表から時
刻 t = 0 に、質量 m の質点を穴の中にそっと入れた。図 2 のように x 軸をとる。以下の問い
に答えよ。ただし、空気抵抗などは全て無視出来るものとし、地球表面での重力加速度の大
きさを g とする。
5.1 質点が x の位置にあるときにはたらく力を求めよ。
5.2 時刻 t における質点の位置 x を求めよ。
5.3 この質点の運動の周期を求めよ。
5.4 g や R の値として適当な値を入れ、5.3 で求めた周期の具体的な値を求めよ。有効数字
は 1 桁でよい。
図2