指導案:国語総合,古文

第1学年4組
国語科学習指導案 (男19名 女21名)
場所
1年4組教室
授業者
○
○
○
○
1.(単元の) 題
材
『徒然草』
(「亀山殿の御池に」
「丹波に、出雲といふ所あり」
「五月五日、賀茂の競べ馬を」
「静かに思へば」
「つれづれなるままに(序段)」
)
2. 目
標
(1) 古文を読んで、叙述に即して内容を読み取り、筆者のものの見方、感じ方、考え方を理解し、自分な
りに考えたり、感じたりしようとする。(関心・意欲・態度)
(2) 叙述に即して、主語を判断しながら、およその内容を読み取ることができる。(読む能力)
(3) 筆者のものの見方、感じ方、考え方を理解し、自分のものの見方、感じ方、考え方を広げたり深めた
りすることができる。
(読む能力)
(4) 古文を読むうえで必要な語句の意味を理解する。
(知識・理解)
(5) 助動詞「き」
「けり」、
「つ」「ぬ」
「たり」「り」、
「る」「らる」、
「む(ん)」
、
「ず」の意味・活用・接続
をはじめ、古文を読むうえで必要な文法事項を理解する。
(知識・理解)
3. 指 導 に あ た っ て
(1)
教
材
観
「亀山殿」
「丹波に」「五月五日」は、筆者が聞いたり、体験したりしたことをもとに、教訓となる考
え方が導かれる話であり、その考え方は、それぞれ、現代にも通用するものである。主語を判断してお
よその内容をとらえる力を養うのに適しており、また、生徒が自分のものの見方、感じ方、考え方を広
げたり深めたりすることができる教材である。
「静かに」は、しみじみとした筆者の思いを、ともに感じ
取り、読み味わいたい教材である。筆者のものの見方、感じ方に対する共感を引き出すことによって、
生徒のものものの見方、感じ方を深めたい。
(2)
生
徒
観
古文を読む単元として、
「古文入門」
(題材は『宇治拾遺物語』と『竹取物語』
)の単元に続く二つめの
単元である。「古文入門」の単元では、古文の「読み方」を学習し、文法は、用言の活用まで学習した。
「読み方」の理解についても、文法事項の理解についても良好である。ただし、古文への親しみを感じ
ている生徒は、まだ半分程度であり、本単元で、古文を読んでおもしろいと感じる生徒を増やしたい。
(3)
指
導
法
「亀山殿」
「丹波に」「五月五日」の三つの教材については、4人ずつのグループを作って読む。グル
ープでの口語訳作りを中心に、授業を展開する。
「静かに」は、グループを作らず、通常の講義形式で行
う。物を見たときなどに、過去のことを思い出してなつかしい思いをもつという体験はだれにもあると
思われるので、そうした体験を振り返らせて、共感を導きたい。
(4)
評
価
「目標」の(1)~(5)について、(1)は「授業中の観察」
、(2) は「授業中の観察」と「定期考査」
、(3)
は「感想文」と「定期考査」、(4)(5)は「小テスト」と「定期考査」によって、それぞれ、評価を行う。
4. 指
導
計
1・2時間目
3・4時間目
5・6時間目
7・8時間目
9時間目
画(9時間計画)
『 徒 然 草 』 に つ い て 、「 亀 山 殿 の 御 池 に 」 の 読 解 と 鑑 賞
「丹波に、出雲といふ所あり」の読解と鑑賞
「五月五日、賀茂の競べ馬を」の読解と鑑賞
「静かに思へば」の読解と鑑賞、序段「つれづれなるままに」を読
む
単元で学習した文法事項のまとめ
5. 本 時 の 指 導 - 題 材 :「 丹 波 に 、 出 雲 と い ふ 所 あ り 」( 9 時 間 計 画 の 3 時 間 目 )
(1)
目
標
① 叙述に即して、主語を判断しながら、話の展開を読み取り、内容を理解する。
② 接続助詞「て」と「ば」のはたらきを理解し、それに注意して読むことができる。
(2)
指
導
過
程
時間
区分
(
学
習
活
動
主 な 発 問 と 指 示
指 導 上 の 留 意 点
)
導
入
5分
○授業の「めあて(目標)
」を、
理解する。
・接続助詞の「て」と「ば」に
ついて文法書と教科書の参照
箇所を確認する。
○指導者の範読を聞いて、読み
方を確認し、全体を音読する。
音読は、指導者に続いての斉
読のあと、班内で相手を決め
てペアを組み、お互いに読む。
・ペアで読むときに、ペアを組
んだ相手にあいさつをするよ
うに指示する。
○初めの段落を読みます。これ ・注意する語を指示し、ノート
から一通り読みますが、その
に書写した本文に、品詞を表
あと、予習したことを出し合
す印を記入させ、マークさせ
い、これからの説明を受けて、
る。
班ごとに口語訳を作ってくだ ・予習を確認しながら、ヒント
さい。あとで、指名して確認
となる説明を加え、訳のポイ
します。
ントを指示、説明する。
・
「なれば」の訳、
「誘ひて」
「具 ・班で口語訳を作っている間、
しもて行きたる」の主語を、よ
机間巡視をして、必要な支援
く考えてください。
を行う。
・支援しながら、観察によって、
必要な評価を行う。
○あとの段落(「御前なる」~最 ○あとの段落を読みます。初め
の段落のときと同じように、
後)について、班ごとに口語
一通り読みますが、そのあと、
訳する。
班ごとに口語訳を作ってくだ
さい。
・
「立ちたりければ」
「言へば」
「言
はれければ」「往にければ」の
訳と主語を、しっかり考えてく
ださい。
展
開
40
分
○初めの段落(最初~「起こし
たり。」)について、班ごとに
口語訳し、そのあと、確認す
る。
整
理
・
評
価
5分
・学習した文法事項のまとめ、
次時に向けた指示、次時の授
業の予告。
○次の時間は、あとの段落の口
語訳を確認し、内容について
考えます。
○プリントを配付するので、
「五 ・予習用のプリントを配付し、指
示する。
月五日」の予習を進めておい
てください。
(3)
評
価(観点と評価の方法)
① 叙述に即して、内容を読み取ろうとしているか。(関心・意欲・態度、授業中の観察)
② 叙述に即して、主語を判断しながら、話の展開を読み取り、内容を理解することができるか。(読む
能力、授業中の観察・定期考査)
③ 接続助詞「ば」のはたらき等の文法事項や語句の意味を理解しているか。(知識・理解、授業中の観
察・小テスト・定期考査)