2-4-1 司会 赤井 靖宏 (奈良県立医科大学附属病院) 八田 告 (医療法人

2-4-1
司会
赤井 靖宏 (奈良県立医科大学附属病院)
八田 告 (医療法人八田内科医院)
講演
八田 告 (医療法人八田内科医院)
雨森 正記(医療法人社団弓削メディカルクリニック 滋賀家庭医療学センター)
使用言語
日本語
赤井 靖宏
対象者
医師
タイトル
専門医からプライマリ・ケア医になろう
内容
専門医からプライマリ医になろう ――転換したての医師として――(八田 告)
・
いわゆる従来の大学病院ナンバー内科は多岐に亘る部門(循環器・呼吸器、消
化器、血液内科など)を抱え、大学病院で研修医を過ごした世代医師は、比較的
多くの疾患に対応してきた。もちろんカバーしている範囲には個人差があるが、積極
的に多岐に亘る疾患を診療してきたものにとって、プライマリケア医への転換に対して
抵抗感は少ないと予想される。しかし、より病院が専門化、細分化されるにつれて、
プライマリケア医としての知識は狭小化し、熟練医師ほどプライマリケア医への転換は
容易ではないこともある。そういった医師が、プライマリケア医として何を学び、どういった
視点が必要なのかについて学び、問題点を共有する。
・
また新臨床研修医制度導入や総合診療科の創設により、今後、病院勤務専門医のプライマリケア医への移行に
懸念を示すことが予想される。前述の世代医師よりもよりプライマリケア医への転換に必要な医学知識が必要である
可能性がある。また医療制度、社会的補助制度などの生活を支援するためのルールを正しく学ぶ機会も必要であ
る。
実際に専門医からプライマリケア医に転換したての医師としての経験談を通じて問題点などについてフロアの先生方
と議論したい。
プライマリ・ケア医になるための診療所教育(雨森 正記)
滋賀県の南東部にある人口 12000 人の農村、竜王町の診療所に赴任して 1/4 世紀
を過ぎました。医師 1 名の診療所からはじまりましたが、現在は家庭医 3 名、家庭医療
後期研修医 1 名の 4 名の常勤医師のグループ診療を行っています。乳幼児から高齢者
までの外来診療、在宅医療とともに教育を当院の柱に考えています。医学生、前期研修
医、後期研修医対象に、外来、在宅などの診療所での教育を行っているだけでなく、他
職種、施設職員の教育や行政と連携した一般住民への啓発も行っている当院の教育の
特徴のひとつです。また専門医からプライマリ・ケア医への転身の希望を持っておられる方の
支援も行ってきました。いろいろな方に出入りしていただくことが何よりも自分の生涯教育になっていると考えています