医学生・研修医のための教育セミナー びまん性肺疾患の画像診断のコツ

医学生・研修医のための教育セミナー
びまん性肺疾患の画像診断のコツ
上甲 剛
公立学校共済組合近畿中央病院放射線診断科
びまん性肺疾患の画像診断は他の呼吸器系各疾患に比べて、とっつきにくいものとなっ
ている。多彩で多数の疾患群、所見の取り方の困難さに起因するものと考える。本講演で
は、前半にびまん性肺疾患の画像診断に必要な解剖学を含めた基礎的事項を解説し、後半
では症例検討形式で、原因不明の間質性肺炎、肉芽腫性肺疾患、慢性感染症より好例を選
び概説する。必要な解剖学としては二次小葉の基本的な構造を知ることが重要である。ま
た実質と間質の区別も診断学上重要である。ともすれば、CT に偏重しがちな画像診断であ
るが、胸部画像診断学の要は胸部 X 線写真である。肺胞性、間質性陰影さらには、結節影、
腫瘤影、班状影、浸潤影、網状影といった表記の仕方も概説する。何よりも胸部 X 線で捉
えられる重要点は頭尾方向、内層外層といった分布が一目で捉えられることで、各種疾患
の分布の特徴も概説する。CT 読影にあたっては二次小葉と病変との関係をとらえることが
重要である。加えて、初期の線維化より末期の蜂巣肺までの線維化の自然史も画像所見と
照らし合わせ記憶しておくことは重要で、その点にも力点を置く。本講演が呼吸器臨床を
志す、医学生・研修医諸氏の研鑽の一助となれば幸甚である。