【一般口頭発表②】 15:20~15:30 (第 1 会場・大ホール) 地域医療の連携・推進 -看護部門- 退院支援拡大カンファレンスの取り組み ~地域医療と連携した退院調整の推進に向けて~ 《演者》 戸塚共立リハビリテーション病院 小田 綾乃 【目的(はじめに)】 ケアミックス病院である A 病院は、救急医療から在宅復帰に向けた地域完結型の病院であり、急性期、亜急 性期、回復期病床を有している。その中で B 病棟は急性期、亜急性期の治療、退院に向けた支援を行ってい る。今回、患者、家族、介護支援専門員、医療ソーシャルワーカー(以下 MSW と記載する)、看護師を交えて退 院支援拡大カンファレンス(以下拡大カンファレンスと記載する)を提案し、実施推進することで退院調整や地域 医療・介護との連携ができ退院支援に有効な関わりが出来たため、ここに報告する。 【方法(内容)】 B 病棟看護師 25 名に対して、拡大カンファレンスの実施や取り組みについて聞き取り調査を行い、結果を集 計した。 【結果(結論)】 聞き取り調査から「退院調整における拡大カンファレンスが有意義であった」「他職種と協働することができた」 との回答が得られた。また、「実際に拡大カンファレンスを行う事で退院後のイメージが付きやすく退院調整がし やすい」「自宅に退院する事に患者、家族、ケアマネジャーがより実感し、どのような介護サービスが必要である かわかり、不安も軽減した」との回答が聞かれた。ケアマネジャーからも「退院前にケアプランの検討ができる」と の返答が得られた。研究開始し意識的に開催することで、拡大カンファレンスの導入回数は増加した。 【考察】 患者家族を軸にし、ケアマネジャー、MSW、看護師等が参加する拡大カンファレンスを協働することは、退院 後の生活のイメージができ、退院後の日常生活の不安の軽減に繋がると考える。意識を持って拡大カンファレン スに取り組むことで介入件数を増やすことができた。しかし、通常業務と退院支援活動が重なることで業務への 負担があり、対象患者選定の基準が必要と考える。超高齢化社会に向け、医療・介護の連携には、拡大カンファ レンスは有効な手段であり、今後より効果的に介入するための取り組みが必要と考える。 第 52 回TMG学会
© Copyright 2024 ExpyDoc