苦情を含む患者相談対応体制 ~患者の笑顔^^を求めて~ -9班山形大学 星川 恵 千葉大学 鈴木美沙 福井大学 島崎偉大 岐阜大学 黒木伸彦 浜松医科大学 増田哲也 文部科学省 林 豊記 滋賀医科大学 内田美紗希 ある日代表番号に電話が入る・・・ 「・外来スタッフの言葉遣いが悪い! ・診察待ちの時間が長い! etc. 代表の担当は・・・ 担当部署におつなぎいたします 電話を振られた部署は・・・ うちじゃない! 外来受付 MSW 医療サービス課 【問題点】 ・患者も職員も相談先がわからない。 →解決策として、相談窓口を一 本化した新たな患者相談体制 の構築を提案します。 メディエーター MSW 医療サービス課 診療科 患者 専任初期相談員 管理課 <相談員の業務イメージ> 交通整理役。フローチャートに基づき実施。 看護部 <各部署の体制> 各部門でマニュアルをもとに対応。 薬剤部 ・・・ 専任初期相談員の業務内容 <職種と人員> 事務職常勤1名、専門職、再雇用職員 *複数の任命を想定し、事務は異動対象 とする *事務職は医療サービス課での業務経験 3年以上。資格要件はなし。再雇用職員は 看護師等の医療職も可 <業務内容> ・来院者の相談対応(電話対応含む) ・毎日の業務日誌の作成 ・苦情原因解決に向けての介入 ・定期的なカンファレンスの実施 ・外来、病棟の巡回 <相談員の1日> 8:30~12:00 来院者の対応 12:00~13:00 昼休憩 13:00~15:00 各科外来・病棟巡回 15:00~15:30 当日の対応内容の記録作成 15:30~17:15 各部署との原因解決に向けての 打ち合わせ (カンファレンス) 現場介入およびカンファレンスの具体例1 ~苦情の申し出とその対応~ ○病院駐車場優先スペースの使用について <苦情内容> 病院駐車場(以下、駐車場)の優先スペースに車いすマークの掲示のない自動車 が駐車していることが多い <調査内容> 駐車場は連日、午前中を中心に混みあい、優先スペースに空きがないことも多く、 苦情のとおり、車いすマークの掲示がない自動車も散見された。 <対応内容> 駐車場担当部署と打ち合わせを行った結果、病院として改善に取り組むべき問題 であるとの認識で一致した。対応策は以下の通り。 ・午前8時~11時に病院の守衛(外部委託)が優先スペース付近での巡回・誘導、 および掲示のない自動車には注意文のワイパーへのはさみこみを実施することと した。 ・院内の掲示板に優先スペースの適正利用を呼び掛けるポスターを掲示することと した。 現場介入およびカンファレンスの具体例2 ~カンファレンスでの討論~ ○外来への外線電話への対応について <報告内容> ・各科外来において、外来クラークが、患者対応に追われ、外線電話に出られない ことが多い。その間、電話は鳴り続けたままとなっている。 ・外来に複数回電話してもつながらないため、患者が困って、代表番号にかけるこ とがある ・外来に電話がつながらないといった内容の苦情の申し出が定期的に見られる。 <討論内容> 各科によって事情が異なる点に配慮しつつ、現状から少しずつ改善していくこととし、 以下のa,b案が検討された。 --a.5コール以内に電話に出られない場合は、自動音声に切り替え、時間おいて再度 電話してもらうよう案内する。 b.5コール以内に電話に出られない場合は、医療サービス課に電話を転送する設 定とし、課内で必要最小限の電話対応を行い、クラークに引き継ぐ。 --案aを採用し、案bについては人員の問題や運用を詰める必要があるため、即時導 入はしないものの、引き続き検討することとした。 見込まれる効果 ・患者が迷わず相談でき、たらい回しの防止。 ・1件当たりの対応時間の短縮による職員の精神的負 担軽減。 →患者満足度および内部満足度向上。 ~波及効果~ ・対外的評価の向上 ・職種間の円滑な連携および仕事内容の相互理解 まとめ ○テーマ選択理由 各大学で、患者対応に苦慮している現状があった。 班員全員が苦情対応の経験があった。 ○行き詰まった点 専任か専従か。 担当者の人員数。 精神的負担への対応。 業務の切り出し。 ○考察 相談サポート体制の重要性。 業務体制の事前整備の重要性。 医療職を含めた、仕事内容の相互理解の重要性。 ご清聴ありがとうございました。
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