第 1 学年 2 組 公民(政治・経済)科学習指導案

第 1 学年 2 組
公民(政治・経済)科学習指導案 (男 22 名 女 18 名)
場所
102 教室
授業者
○○
○○
1. 題
材(テーマ)
日本国憲法の基本的性格 「基本的人権の保障」
2. 目
標
(1)日本国憲法における基本的人権保障の基本原則は、
「個人の尊重」
、つまり「人間の尊厳」と「生命・自
由及び幸福追求に対する国民の権利」を保障にあることを理解する。
(2)「法の下の平等」については、その意義を種々の差別問題を関連させて理解させ、具体的解決策を探ら
せる。
(3)自由権的基本権については、
「国家からの自由」
、つまり「国家からの干渉、あるいは不作為による侵害
を受けないこと」を内容とする自由権であることを理解する。
(4)社会権的基本権については、人間の自由や尊厳を確保するために国家・政府に要求することのできる権
利であり、国家・政府が積極的に立法等によって保障しなくてはならない権利であることを理解する。
(5)人権を具体的に維持・実現するために、参政権・請願権・裁判を受ける権利・損害賠償権等や法定手続
きの保障があること、また国民としての義務があることを理解する。
(6)現代社会の展開に伴って、憲法 13 条を根拠に新しい人権が提唱され、判例で認められるものも現れて
いることを認識する。
3. 指 導 に あ た っ て
(1)
教
材
観
この単元は、日本国憲法の三大基本原理の一つである基本的人権の尊重を主題とする。この基本的
人権は、憲法自体に規定されているように、
「人類の多年にわたる自由獲得の努力の成果であって」(97
条)、
「享有を妨げられない」、何人も「侵すことのできない永久の権利として現在及び将来の国民に与
えられる」(11 条)、そして「国民の不断の努力によって保持しなければならない」(12 条)、まさに崇
高な権利である。この立場を強調しつつ、政治と経済の世界歴史的経緯を理念化し、個々の基本的人
権保障の根拠を明確化しながら、今後の人権保障のあり方を考察させたい。
(2)
生
徒
観
このクラスは、男女とも落ち着いた雰囲気をもっている。ほとんどが大学進学を希望しているが、
この科目に対する学習意欲はそんなに高くはない。入学して間もないということもあり、中学校「公
民」の知識はかなりの程度で保持している。授業内容についての反応は、その考察において男子生徒
に鋭いものがあるが、考査の結果は女子生徒が高い定着度を示すという特徴を持っている。
(3)
指
導
法
講義形式の授業を基本とするが、この単元は、ともすると知識の羅列・憲法条文の逐条解説と平盤
な授業となりがちである。生徒の保持している知識を活用しながら、歴史的背景をふまえて、その人
権規定の根拠を明確化し、かつ判例等を随時参考にして、授業内容を深めつつ考察させたい。
(4)
評
価
①人権の内容を理解し、その背景や根拠を認識して、知識として定着したか。
②ア.関心・意欲・態度:基本的人権に対する関心を高め、その本質を意欲的に追求し、望ましいあり
方を考えようとしているか。ィ.思考・判断:人権について課題を見いだし、多面的・多角的に考察
し、公正に判断しているか。ゥ.資料活用の技能・表現:人権にかかわる諸資料を主体的に読み取り、
考察した経過と結果を適切に表現しているか。ェ.知識・理解:人権について、基本的な事柄とその
本質をとらえる概念・理論を理解し、その知識を身に付けているか。
4. 指
導
計
画(単元の指導計画)
(1)日 本 国 憲 法 に お け る 基 本 的 人 権 保 障 規 定 の 背 景 と 原 則
(2)「 法 の 下 の 平 等 」
(3)「 自 由 権 的 基 本 権 」 (身 体 的 自 由 ・ 精 神 的 自 由 ・ 経 済 的 自 由 )
(4)「 社 会 権 的 基 本 権 」
( 5 ) 人 権 保 障 を 確 か に す る た め の 「 参 政 権 」・「 請 願 権 」 と 国 民 の 義 務
(6)人 権 相 互 の 調 整 原 理 と し て の 「 公 共 の 福 祉 」 と 新 し い 人 権
1h
1h
2h
1 h (本 時 )
1h
1h
5. 本 時 の 指 導 - 題 材 : 社 会 権 的 基 本 権
(1)
目
標
①20 世紀の人権である社会権的基本権が保障されざるを得ない必然性が現代の社会的・歴史的社会シス
テムにあることを理解する。
②日本国憲法においては、社会的基本権が生存権・教育を受ける権利・労働基本権として具体的に規定
されているとともに、さらに個別的諸立法によって保障されていることを知る。
(2)
指
導
過
程
時間
区分
(
学
習
活
動
主 な 発 問 と 指 示
指 導 上 の 留 意 点
)
導
入
展
開
整
理
・
評
価
(3)
前時の復習
本時の学習の目標-社会権である
こと。
①社会権的基本権の保障の背景
近代的自由権と資本主義の貫徹
→結果として「貧困饑餓の自由」
→社会権の登場(20 世紀の人権)
・ワイマール憲法
②生存権の保障(憲法 25 条)
・内容と趣旨
・具体的立法(生活保護法・国民
健康保険法・各種社会保障
法・地域保険法、食品衛生法)
・判例と解釈説
(発)
(指)教科書・副教材の頁数
③教育を受ける権利、義務教育
(26 条)
・性格-生存権保障・主権者育
成・学習権保障
・教育基本法・学校教育法
(指)条文を音読しよう。
(発)どのような教育施設が準備さ
れているか、具体的に枚挙して
みよう。
③勤労の権利・義務(27 条)
・意義と内容-生存権の具体化、
国に対して労働機会の提供を
要求しうる権利=国家の義
務、労働条件の法定
・雇用安定法・職業安定法・雇
用保険法・労働基準法
④労働三権の保障
・意義-雇用契約における労働
者と使用者の不対等→労働者
の団結による労働条件の交渉
とその成果の拒否・団体行動
をする権利
・労働組合法・労働関係調整法
(指)条文を音読しよう。
学習内容の確認・生徒の評価
次時の予告
(指)次時は「人権を確かにする権
利」であること。
評
価
本時の目標をどの程度達成したか。
・人間としての「尊厳」とは
何か。
(発)「社会権とは何か、なぜ保障
されなければならないのか」
・憲法が想定している「ある
考察してみよう。
べき人間像」を考えさせる。
(指)条文を音読しよう。
(発)「生存権は、具体的にどのよ
うに保障されているのか」
(指)「グループで話し合ってみよ
う」→その代表に発表させる。
・「社会的弱者」については
差別意識を持たせないよう
に丁寧に説明する。
・
「権利」であり、
「義務」教
育であるとは、どういう意味
か、を考えさせる。
・キャリア教育・学習の重要
(発)「ニート」・「フリーター」に
性を指摘しておく。
ついて、議論してみよう。
(指)失業率・短時間雇用者数の資
料を見て、どんなことがわかる ・雇用形態の多様化について
か、客観的に読み取ってみよう。 は、現状を知る程度にとどめ
る。
(発)労働組合の現状とその問題点
を考察してみよう。
・生徒自身にとって、
「働く
ことの意義を考えさせてみ
たい。