Vol. 25

進化はここから生まれる。
コマツ コミュニケーション レポート
KOMATSU COMMUNICATION REPORT
激動する時代、メーカーはどのようにこの変化に挑み、取り組ん
でいるのか。コマツの製品をお使いのユーザーの方々をレポート
してご紹介いたします。今回は様々なコマツのプレス機を活用さ
れて、顧客の高いニーズへ的確に対応されている静岡県磐田郡の
みたか工業株式会社様にお話をお伺いしました。
Vol. 25
金属プレス加工、組立メーカー
みたか工業 株式会社
トップに聞く。
〒437-1119 静岡県磐田郡浅羽町初越188-1 TEL.0538-23-3312
創 業 大正14年 代表取締役 資本金 1,200万円 社員総数 32名 『品質を満足し、納期を満足し、
各自の責任を満足に果たし、
顧客に満足をあたえ、
自分を満足させる』
現在様々なメーカーから高い信頼を得られ
ているとお聞きしますが、創立から今日に
至るまでの経緯についてお聞かせ下さい。
大正14年に先代が板金業として創業しまし
た。その後昭和37年に浜松でプレス工場を経
営していた叔父に勧められて、プレス機を1
台購入して始めたのが最初です。ちょうどプ
レスというものが出始めた時代でした。
当初はオートバイのブレーキの部品を主に
製造していました。ほぼ同時期にベアリング
を扱う大手企業が近くに来まして、そこから
の受注が多くなり、その後は自動車のエンジ
ンのベアリング製品が中心となりました。
昭和59年には社名を、水谷プレスから現在
の「みたか工業」に変更しイメージを一新。
さらに近年では自動車の足回り関係のメー
カーの製品なども手掛けるようになり、現在
に至っております。
品質に関してお客様から、非常に高い信頼
を得ているとお聞きしますが。
お客様からの品質への要求は年々厳しくな
っています。その要求に100%応えるため
に自社での検査を徹底的に行うようにして
います。
まずは搬入した材料に傷などがないかを
チェックします。このことはなかなか皆さ
ん見逃しがちなことだと思います。元々の
材料に傷があるのではしょうがありません。
次に仕掛かり時と中間の途中検査を重点
的に行い、人が目で確認する最終検査まで
気を抜くことなく徹底した検査を推進して
います。
実は検査をしている場所はごく普通の部
屋なのですが、計器類は最高水準のものを
揃えています。これ程のものを持っている
工場はまず少ないのではないでしょうか。
それだけ品質管理にはとことんこだわっ
ています。これが我が社の強みのひとつで
す。お客様の要求はどんどん厳しくなって
いますが、現在クレーム等はほとんどあり
ません。
KOMATSU COMMUNICATION REPORT
KTS-Net
KOMATSU COMMUNICATION REPORT
KTS-Net
進化はここから生まれる。
現場を捉える。
納期の厳守と高い品質をつねに維持したモノづくり。
年々厳しくなる顧客の要求に的確に応えていくために、
一人ひとりが高い意識を持ち仕事に取り組んでいる。
さらに機械による自動化・合理化なども積極的に推進
している。
取締役工場長
乗松 輝夫 氏
整理整頓や清掃のゆきとどいた工場内
自動車関連ですとバブルの時代を経て
現在に至ったと思いますが、御社が生
き残ってきた秘訣をお教えください。
やはりプレス工程の自動化を早くから
行い、合理化に取り組んでいたというこ
とでしょうか。
昔の作業はすべて単発ですよね。それ
をロボットと順送加工を組み合わせるな
ど、様々な工夫をして自動化を図ってき
ました。
我が社が取り組み始めたのが昭和52年
くらいですから、バブルの前になります。
人件費が安く、プレスも単発で人と機械
でやってしまうケースが多かった時代か
ら取り組んでいたという意味では、先見
の明があったのかもしれません。
自動化といっても導入から軌道に乗る
までには結構時間が掛かります。最初の
ロボット導入からは5.6年掛かっています。
自動化にするには金型も直さなければな
ブランキングのロボット化と
順送加工を組合せ、高い品質
の維持と自動化省力化を実現。
りません。もっとも金型は自社でも製造して
いますから、そのノウハウを直に活かすこと
ができました。
このような自動化のノウハウを積み重ねて
きたことが、現在も不況や他社に負けない我
が社ならでは強みとなっていると思います。
金型製造工場
ワイヤーカッター
現場には熟練の方が多いとお聞きしていま
すが。 我が社は割と定着率がいい方で、熟練の社
員も何人かいます。当社でもここ数年人員削
減を実施したのですが、その結果今いる社員
が非常にがんばってくれるようになりました。
教育というのも特に行っていないのですが、
熟練者が多くいるので、やはり昔ながらの見
て学ぶということが大切と考えています。
基本的には熟練者も若い社員も、自分で考
えて行動することが一番重要なのではないで
しょうか。そういう考えを持った社員が多い
のも我が社の特長といえます。
金属プレス加工、組立メーカー
みたか工業 株式会社
コマツOBS150
出荷前最終検品
三次元検測機
●現在主力のひとつとしてお使い頂いて
いる、E2Wについての感想をお聞かせ
ください。
投影機
●徹底した検査で高い品質を常に追求している。
●コマツのプレス機を数多くご使用頂いてお
りますが、その経緯をお聞かせください。
コマツのプレス機を導入するきっかけにな
ったのは、見学にいった際に見たL1Bです。
リンクモーションで打ち抜く際に速度が遅く
なり、音がとても静かなのに注目しました。
当時騒音への苦情がきており、大変悩んで
いましたので、これなら騒音がかなり抑えら
れるということですぐに導入しました。
その頃、他社ではこんなに音の静かなプレ
ス機はなかったんじゃないでしょうか。
そもそもこのE2Wの導入した理由は
300トンクラスが欲しいが、従来の門型
だと高価すぎる、それがE2Wだとそこそ
この価格で購入できるためです。
コマツ以外も検討してみたのですが、
周辺機器メーカーの方から「剛性に関し
てはコマツのE2Wが一番」と進められた
のでE2Wにしました。
前後対称構造のため、口開きの心配が
いらないので左右2個取りが多い自動車
部品の加工に最適ですし、新型のコント
ロールユニットの表示もわかりやすく、
このプレスを普段使用していない者でも
簡単に扱えるという点が気に入ってます。
●コマツ導入のきっかけとなった L1B200H
●省ロットへの対応や
さらなる自動化を実現したコマツE2W300
KOMATSU COMMUNICATION REPORT
Vol. 25
KOMATSU COMMUNICATION REPORT
KTS-Net
Vol. 25
進化はここから生まれる。
プ金属プレス加工、組立メーカー
みたか工業 株式会社
海外へ生産が移行している状況を、御社
はどうお考えでしょうか。
海外に生産が移行してしまうのではといっ
た懸念がよく聞かれますが、我が社で今行っ
ている仕事を、海外でやっている例は現在の
ところないようです。またこれだけ少ロット
・短納期になると、なおさら無理なのではな
いでしょうか。
以前一度、海外から当社に勉強に見えた方
がいましたが、結局は海外では出来なく、仕
事がまたうちに戻ってきたという経緯があり
ます。それだけ、ものによっては海外での生
産は未だ技術的に難しい状況のようです。
今後の展望などについてお聞かせください。
自動化をより一層発展させていき、合理化
とともに生産効率を上げていくのが目標です。
また単発で行っているものも、全て自動化で
きないかとチャレンジしています。
今、ロボットや人が行っている前工程のブ
ランキングも含め、全てプレス機で出来れば
より一層の合理化・省力化が図れるのではな
いでしょうか。
我が社では、基本的には体を使って仕事を
するより、頭を使って仕事をしてもらいたい
と思っています。体はラクをして、考えるこ
とを主体とするように推進しています。
社員一人ひとりが自ら考え、満足のいく仕
事をすること。その結果が、現在お客様に真
に満足していただける高い品質を、つねに自
信を持ってお届けできている根底にあるので
はないかと思っております。
製品紹介
●高い品質を誇る製造品
KTS-Net
KTS-Netとは、サーボプレスを活用し
て革新的なプレス加工を追求されてい
るユーザーの方々の集まりです。
皆様の情報受発信の場として、是非ご
利用ください。
また、今後もこの誌面でKTS-Netのお
客様をご紹介させて頂きます。
ご入会をご希望の方は、是非弊社のサ
イトをお訪問下さい。
E2W160
E2W200
E2W250
E2W300
E2W110
SVS
SVS
SVS
SVS
SVS
HVS
HVS
HVS
HVS
HVS
1600(160)
2000(200)
2500(250)
3000(300)
1100(110)
110
180
130
200
150
250
170
300
170
350
50∼100 35∼70 45∼85 30∼60 35∼70 30∼50 25∼55 20∼40 20∼40 15∼30
460
500
550
600
400
100
120
120
200
100
1600×580
1850×650
2100×700
2100×900
1400×520
1850×760
2150×850
2400×950
2400×1200
1660×700
1500
2000
2000
2000
1200
15×4
22×4
30×4
37×4
11×4
0.49(5)
0.49(5)
0.49(5)
0.49(5)
0.49(5)
お問い合わせは
コマツ産機株式会社 鍛圧KBU 企画グループ
〒 140-0013 東京都品川区南大井 6-3-7 アーバンネット南大井ビル
TEL. 03-5561-2692 FAX.03-5561-2877
インターネットアドレス http://www.komatsusanki.co.jp/kts/