本年度の研究主題，研究の進め方と内容１研究主題（副題）確かな学力の定着を図る指導の工夫・改善～２一人一人の学びの充実を目指した指導の工夫・改善を通して～主題設定の理由 ⑴ 今日的教育課題から今年度から完全実施となった新学習指導要領は，旧学習指導要領の「生きる力」を育むという理念を引き継ぐ形で改訂が行われ，４０年ぶりに改定された教育基本法を基に，「『生きる力』という理念の共有。基礎的・基本的な知識・技能の習得。思考力・判断力・表現力等の育成。確かな学力を確立するために必要な授業数の確保。学習意欲の向上や学習習慣の確立。豊かな心や健やかな体の育成のための指導の充実。」などが基本的な方針としてあげられている。都城市でも，都城市教育ビジョンとして，「ふるさと都城を愛し，たくましいからだ，豊かな心，優れた知性をもち，ふるさと都城の将来を担う児童生徒の育成」を掲げ，時代を切り拓く気概と心身ともに調和のとれた人間の育成をめざしている。これは，本校の研究のめざすところの学力定着の部分で合致するものであり，研究テーマとして「確かな学力の定着を図る指導の工夫・改善」を掲げ，学力向上を具現化したいと考える。 ⑵ 生徒の実態から本校は，自然環境に恵まれ，全校生徒２５名と少人数での教育の充実が図れる環境である。生徒は，明るく素直であり，学校行事や部活動，地域の行事等にも一生懸命に取組んでおり，家の仕事を手伝う生徒も多い。しかし，学習に関しては，苦手意識をもっている生徒が多く，進んで学習しようという雰囲気はないが，また，家庭学習の取組には差があり，家庭学習にまったく取組まない生徒が複数いる。そのため，個々の学力に大きな差が出来ている。授業の工夫・改善で「分かる」「できる」という自信をもたせることを，本校生徒への「確かな学力」育成の第一歩としたい。 ⑶ 学校教育目標から本校では，「確かな学力と豊かな人間性を備え，力強く生き抜く生徒の育成」を教育目標として掲げ，教育目標を具現化するために，各教科や総合的な学習の時間，道徳，学級活動，行事等の充実を図っている。特に「学力の定着」を図ることを第一に考え，「各教科の授業の工夫・改善」や「総合的な学習の時間の内容の充実」等の工夫・改善に焦点を絞り込み，確かな学力の定着につなげたいと考える。 ⑷ これまでの研究経過から昨年度は，朝自習の工夫，家庭学習の取組み，テスト範囲表の工夫等を取り上げ，学力の定着のための学習習慣について実践を通して取組んできた。その結果，少しではあるが，学力の向上が見られ，学習習慣による学力の向上が図れた。しかしながら，都城市の学力状況から見ると「力強く生き抜く」ための「確かな学力」には至っていない。そこで本年度は，各教科の授業の工夫・改善を図ると共に，各教科で身につけた知識や技能等を相互に発揮させることのできる総合的な学習の時間の内容の工夫・改善を図れば，生徒一人一人が学びの充実を感じることができ，確かな学力の定着につながると考え，本主題を設定した。３研究の仮説各教科の授業の工夫・改善を図ると共に，各教科で身につけた知識や技能等を相互に発揮させることのできる総合的な学習の時間の内容の工夫・改善を図れば，生徒一人一人が学びの充実を感じることができ，確かな学力の定着につながるであろう。４研究の組織校長教頭研究推進委員会全体研究会研究班は設けず，全体研究会の中で必要に応じて研究分担を行い，共通理解を図っていく。５研究の内容及び方法 ⑴ 研究推進委員会について ① 校長，教頭，教務主任，研究主任により構成する。 ② 研究の全体的な計画案を立案し，研究の推進，運営にあたる。 ③ 各研究内容の連絡，調整を図る。 ⑵ 全体研究会について ① 全職員で構成する。 ② 研究の全体計画を作成し，研究の推進にあたる。 ③ 各研究内容の報告・全体協議を通して，全職員の共通理解を図る。 ⑶ 研究内容について ① 各教科の「分かる・できる授業」の工夫・改善 ○ 授業の工夫・改善及び，小中連携 ○ 単元におけるまとめの工夫・改善 ○ テスト対策の工夫・改善 ○ 協調する学びの工夫総合的な学習の時間の内容の工夫・改善 ② ○ 授業内容・年間計画の見直し ○ 各教科で身に付けた知識や技能を相互に発揮できる授業内容の工夫 ○ 学力の定着を図るふるさと教育の工夫 ③ 長期休業時の学習支援への取組み ○ 特別に支援の必要な生徒のための手立て ○ 自学自習ができる生徒への学力向上のための手立て ○ 個に応じた課題の工夫・改善６研究の全体構想図県・市の教育方針関連法規西岳中学校経営方針学校の教育目標確かな学力と豊かな人間性を備え力強く生き抜く生徒の育成生徒の実態・地域の実態教師の願い家庭の願い地域の願いめざす生徒像基礎・基本を身につけ向上する生徒たくましい心身を持ち，自ら活動する生徒目標を立て，達成に向かって努力する生徒お互いを思いやり助け合おうとする生徒研究主題確かな学力の定着を図る指導の工夫・改善～一人一人の学びの充実を目指した指導の工夫・改善を通して～研究の仮説各教科の授業の工夫・改善を図ると共に，各教科で身につけた知識や技能等を相互に発揮させることのできる総合的な学習の時間の内容の工夫・改善を図れば，生徒一人一人が学びの充実を感じることができ，確かな学力の定着につながるであろう。研究実践 ○ 各教科の「できる・分かる授業」の工夫・改善 ○ 総合的な学習の時間の内容の充実 ○ 長期休業時の学習支援への取組み各教科・諸活動の場学習に関する生徒の実態