No.02

No.02
物質と
化学結合
3 イオンの大きさ
イオンの大きさを決定する要素は次の2つが考えられる。
●外側の殻まで使用したイオンの方が大きい。
<
-
L 殻まで使用
F-
(フッ化物イオン)
-
M 殻まで使用
Cl-
( 塩化物イオン)
●電子を挿入してできたイオンの殻は膨らみ、取り除いた結果の最外殻は縮む。
-
<イメージ>
無理やり割り込ませたので、
殻が広がってしまう
-
×
<イメージ>
殻
残った少ない電子で原子核の+
殻
からの引力を分け合うので、強
く引かれて縮んでしまう。
この結果、同じ電子配置を取るイオンでも、大きさが微妙に違ってくる。
例えば、イオンになった結果、Ar と同じ電子配置を取るものは下の4種類ある。これらは上記の理由
により微妙に大きさが異なる。
-
-
×
-
-
S
2-
Cl-
K
Ar
-
×
-
×
+
Ca2+
結果、_______が小さいほどイオンは_____と言える。
この2つの要素が絡み合って実際の大きさが決定されていく。
なので、次の表のように微妙な大小関係となる。
半径
半径
半径
半径
半径
半径
半径
半径
半径
半径
p106~107
[3] イオン化エネルギーとイオン半径
(2) ( ア )~( ウ ) において,その半径が大きい方のイオンをイオン式で記せ。
( ア ) F -と Na+ ( イ ) Mg2+ と Ca2+ ( ウ ) Cl -と Br -
4 イオン結合と組成式
+と-は_________で引き合うので、陽イオンと陰イオンは結合する。これを_________という。
(別名:クーロン力)
Na+
Cl-
Na+ Cl単に_______表す。これを_______と呼ぶ。
イオン結合は+と-のバランスがつりあう様に結合する。
Ca2+
Cl-
Cl-
Ca2+
ClCl-
組成式_______
これらのことを考慮して、次の陽イオンと陰イオンの結合を考えてみよう。
問 3
次のイオンからできる物質の組成式と名称をそれぞれ記せ。
2+
(1) Na+と CO2-
と OH - (3) Al3+ +と O23 (2) Cu
(4) Na+と HCO3- (5) Fe3+ と SO2-
4
p106~107
[4] イオン結合
●次の文中の ( ) に適切な語句や化学式を記入せよ。
酸化カルシウムの結晶において,カルシウムイオンと酸化物イオンは ( ア ) 力によって結合している。こ
のような結合を,( イ ) 結合という。( イ ) 結合は,( ウ ) の強い金属元素のイオンと,( エ ) の強い非
金属元素のイオンの間に生じやすい。酸化カルシウムはイオン結晶であり,組成式 ( オ ) で表される。
5 イオン結晶
構成粒子が規則正しく配列した固体を結晶という。このうち,陽イオンと陰イオンが,イオン結合によって交互に
多数結合してできたものをイオン結晶という。一般に,イオン結晶は,次のような性質を示す。
●_______が,割れやすい。
●融点の____ものが多い。
●固体は電気を_______が,融解して生じた液体 ( 融解液 ) や
水溶液は電気を__________。
●水に溶け_______ものが多いが,炭酸カルシウム CaCO3 や
硫酸バリウム BaSO4,塩化銀 AgCl などのように
溶けにくいものもある。
塩の結晶からイメージできる
ものも多いはず。
6 イオン結晶の利用
代表的なイオン結晶の塩化ナトリウム(いわゆる塩)は次のように大変有用に利用されている。
アンモニア・ソーダ法
他にも・・・
●塩化カルシウム(CaCl2)
・無色の固体で,水蒸気を吸収して水溶液になる性質 ( _____ ) が強く,
______に用いられる。
・冬期には,路面の_________としても利用される。
●炭酸カルシウム(CaCO3)
・石灰石や貝殻,卵の殻などの主成分は,炭酸カルシウムである。
・石灰石は天然に産出し,石材やチョークなどに用いられるほか,
_________の原料になる。
・石灰石を加熱して得られる酸化カルシウム ( 生石灰 )CaO は,
乾燥剤などに利用される。このとき,同時に得られる二酸化炭素 CO2
は,固体 ( ドライアイス ) にしたり,
炭酸水素ナトリウム NaHCO3 の製造原料として用いられる