中泊町農業再生協議会水田フル活用ビジョン 1 地域の作物作付の現状、地域が抱える課題 当町の水田の約 8 割において水稲が作付されており、次いで小麦・大豆の作付が多く、 土地利用型作物の担い手への集積が進んでいる。 主食用米の需要が減少する中で、主食用米から他の作物への転換が必要であり、農業 者が蓄積してきた稲作の多収技術や既存農業機械をそのまま活用できる飼料用米等の非 主食用米ついては、特に有効な手段となる為、今後はいかに水稲に占める主食用米の割 合を非主食用米に向けられるかが重要になってくる。 また、麦、大豆については、自己保全管理等の遊休農地化した水田への作付により、 更なる拡大が期待できるが、そういった水田は排水不良等、条件不利地となっており、 是正が必要となっている。 2 作物ごとの取組方針 (1)主食用米 売れる米作りの徹底によって米の主産地としての地位を確保する。前年の需要動 向や集荷業者等の意向を勘案しつつ、米の生産を行う。また、中食・外食のニーズに 対応した業務用米の生産と安定取引の推進を図る。 (2)非主食用米 ア 飼料用米 主食用米の需要減が見込まれる中、稲転作である飼料用米の生産拡大を図る。 また、飼料用米の生産拡大にあたっては、国からの産地交付金(の追加配分) を活用した多収性専用品種の導入推進を図り、5 年後には、現在の約 6 倍の契約 を目指す。(面積 114.0ha(H25)→ 660ha(H30)) イ 米粉用米 実需者との結びつきを強化し生産の拡大を図っていく。 ウ WCS 用稲 実需者との結びつきを強化し生産の拡大を図っていく。 エ 加工用米 産地交付金(の追加配分)を活用しつつ、複数年契約による実需者との結びつ きを強化し、備蓄米の取組も考慮しながら現行の作付面積を維持する。 オ 備蓄米 産地交付金(の追加配分)を活用しつつ加工用米同様、非主食用米の重要な作 物であることから備蓄米出荷先の落札状況を注視し加工用米の取組も考慮しなが ら現行の作付面積を維持する。 (3)麦、大豆、飼料作物 産地戦略枠を活用した土地利用集積等の低コスト化の取組みや、弾丸暗渠等の排 水対策の取組みによる増収・品質向上に努め、5 年後においても、現行以上に麦・大 豆・飼料作物の作付面積を拡大する。 (4)そば、なたね 実需者との契約に基づき、国からの産地交付金(の追加配分)を活用し作付を行 う。 (5)野菜・花き 産地交付金を活用し、野菜・花き等による食料自給率向上に努めるため作付拡大 を行う。 (6)地力増進作物・景観形成作物 産地交付金を活用し、地力増進作物については小麦・大豆等の前作として作付し、 景観形成作物においては不作付地の解消、環境美化を図る。 (7)不作付地の解消 現行の不作付地(約 60ha)について、今後 5 年間で約 3 割(20ha)を麦・大豆・ 飼料用米等の作付により解消を図る。 3 作物ごとの作付予定面積 作物 平成 25 年度の作付面積 平成 27 年度の作付予定面積 平成 28 年度の目標作付面積 (ha) (ha) (ha) 主食用米 2,101.2 1,656.0 1,600.0 飼料用米 114.0 600.0 610.0 米粉用米 2.0 2.0 3.0 WCS 用稲 0 2.0 3.0 加工用米 95.4 100.0 100.0 332.9 332.9 332.9 28.1 29.0 35.0 290.0 257.3 320.0 9.7 9.7 10.0 0 0 2.0 2.5 0 2.0 45.4 37.4 47.0 野菜・花き 34.4 32.5 34.6 地力増進作物・景観形成作物 11.0 3.5 11.0 1.2 1.4 1.4 備蓄米 麦 大豆 飼料作物 そば なたね その他地域振興作物 その他作物 4 平成 28 年度に向けた取組及び目標 取組 番号 対象作物 1 麦 1 大豆 1 飼料作物 ※ 取組 分類 ※ 土地利用集積等低 コスト生産の取組 平成 27 年度 平成 28 年度 (現状値) (予定) (目標値) 取組面積 28.1 29.0 50.0 イ 取組面積 290.0 257.3 310.0 イ 取組面積 9.7 9.7 10.0 土地利用集積等低 コスト生産の取組 平成 25 年度 イ 土地利用集積等低 コスト生産の取組 指標 平成 27 年度の大豆の予定面積は、連作障害対策のための水稲(飼料用米等)との輪作により、一時的 に減少するものである。
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