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平成27年第20回公安委員会定例会議概要
開 催 日
平成27年7月23日(木)
開催場所
熊本県警察本部公安委員会室
第1
意見の聴取及び決裁
運転免許課長から、聴聞10件、意見の聴取23件について説明があり、決
裁が行われた。
第2 定例会議
1 全国公安委員会代表者会議結果報告
委員長から、7月13日(月)開催された全国公安委員会代表者会議結果に
ついて、「今回の討議議題は、速度違反に係る交通指導取締りの取組状況につ
いてであり、岡山県など3県から発表があった。本県では、県内72区間の路
線において速度規制の見直しを行い、昨年末までに速度の引き上げ完了が4区
間、引き上げ決定が28区間となっており、他県に比べ、対策が非常に進んで
いると感じた。今後、一層、本部・署との連携を強化し、交通事故抑止に向け
て取り組んでもらいたい。」旨の報告・提言があり、警察から、「交通事故抑
止に資する交通取締りについては、速度取締り指針の見直しを行っているとこ
ろであり、その結果については、県警ホームページ等への登載を行うなどして、
県民に周知したい。今後も本部と署の連携を密にして各種施策を推進していく。」
旨の説明がなされた。
2 各部からの報告
(1) 平成27年度熊本県警察拳銃射撃競技大会の実施について
【報告の要旨】
平成27年7月31日(金)午前9時30分から午後4時までの間、熊本県
警察学校「拳銃射撃場」において、警察官の拳銃技能を錬磨し、緊張の場面
における胆力を強化し、現場執行力のある力強い警察官の育成、平素の訓練
成果の検証を目的として、平成27年度熊本県警察拳銃射撃競技大会が行わ
れる。
本大会は2部制で全28チーム98人が出場する。
表彰については、
○ 団体戦は、各部とも上位3位までを表彰
○ 1部優勝チームの4人中上位3人の合計点と、2部優勝チーム3人の
合計点を比較し、総合点の高いチームを総合優勝
○ 個人戦は上位6位(男女を問わない)女性警察官の部は上位3位まで
を表彰
○ 各種目毎に50点満点を獲得した者に満点賞
とする。
競技種目については
○ 腰撃ち
5発×2回 100点満点
○ 左右隠れ撃ち 5発×1回
50点満点
○ 依託隠れ撃ち 5発×1回
50点満点
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の合計200点満点で競う。
平成27年度大会の特徴は
○ 団体戦を1部(14チーム)と2部(14チーム)に分け、各部の上
位3チームを表彰することとした。
○ 1部は1人以上の女性警察官を出場させ、2部は同警察官の出場を自
由とした。
である。
(2) 熊本県公安委員会事務専決件数報告について
【報告の要旨】
警務部から、平成27年5月中の熊本県公安委員会事務専決件数について
の報告が行われた。
(3) 平成27年4~6月期における監察関係業務報告について
【報告の要旨】
監察課から、平成27年4~6月期における監察関係業務の報告が行われた。
【委員からの質問及び警察からの説明等】
委員から、「苦情に関しては、真摯に対応することが大事であり、警察へ
の信頼を損なうことがないよう、職員に対する指導・教養を行っていただき
たい。」旨の提言があり、警察から、「苦情に関しては、事実関係を把握す
るとともに、苦情に至った原因及び問題点を明らかにしたうえで、苦情申出
者への適切な対応はもちろん、関係職員を含めた他職員への指導・教養を徹
底していく。」旨の説明がなされた。
(4) 留置施設に対する実地監査結果について(平成27年度第1四半期)
【報告の要旨】
警務部から、平成27年度第1・四半期において実施した県下20留置施
設中、3留置施設に対しての実地監査結果報告が行われた。
【委員からの質問及び警察からの説明等】
委員から、「被疑者の留置を他署に委託する警察署では、被疑者取調べの
際に、自署の留置施設を使用することはあるのか。また、被疑者の護送はど
のようにしているのか。」旨の質問があり、警察から、「委託する警察署で
は、昨年からこれまで、被疑者取調べの際に、自署の留置施設を使用した実
績はない。また、護送については、被疑者の留置を委託する警察署と委託さ
れている警察署で調整を図りながら体制を確保した上で対応している。」旨
の説明がなされた。
(5) 平成27年上半期の犯罪認知状況等について
【報告の要旨】
平成27年上半期における県下の刑法犯認知件数は4,979件(前年同
期比-330件、-6.2%)で、うち重点13罪種の認知件数は、2,361
件(同-299件、-11.2%)であった。
重点13罪種のうちの主な増加罪種は、車上ねらい336件(同+12件、
+3.7%)、自動販売機ねらい36件(同+3件、+9.1%)であった。
なお、下半期に向けた主な取組として
○ 増加基調にある罪種の綿密な分析及び抑止対策の徹底
○ 連続発生する罪種に対する先制的対策の推進
○ 自治体、企業、防犯ボランティア団体等と連携協働した防犯活動の推進
などを推進していく。
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県下の特殊詐欺発生状況は、認知件数が54件(前年同期比+20件)で
被害総額は約1億5,260万円(同-約6,000万円)であった。
検挙状況は、実行犯が検挙件数7件、検挙人員5人(同+2件、+2人)
であり、助長犯が検挙件数40件、検挙人員17人(同+6件、-4人)で
あった。
なお、未然防止件数・金額は47件、約1億4,166万円であった。
下半期に向けた主な取組として
○ あらゆる媒体を活用した効果的な広報啓発
・ 熊本放送(RKKラジオ)による「振り込め詐欺防止肥後にわかス
ポット」
・ 「かもめ~る」を活用した高齢者世帯への注意喚起
○ 自動通話録音機140台を各警察署へ配分
○ 関係機関・団体と連携した被害防止活動
などを推進していく。
【委員からの質問及び警察からの説明等】
委員から、「本県における本年上半期の特殊詐欺の発生は、前年比で増加
しているということだが、昨年と比べて手口はどうなっているのか。」旨の
質問があり、警察から、「本年は、特殊詐欺54件のうち、52件は振り込
め詐欺であり、子ども・孫・警察官などを騙るものや、架空請求などが多い。
ギャンブル詐欺などは減少している。」旨の説明があり、また、委員から、
「自動通話録音機の設置の効果はどうか。」旨の質問があり、警察から、「昨
年、県下で100台の自動録音機を設置しているが、設置場所では、架電者
が自ら切断することから被害発生はない。」旨の説明があった。
更に、委員から、「自動通話録音機の獲得にかかる予算はどのようになっ
ているのか。」旨の質問があり、警察から、「本年も140台を配分してお
り、今後も、機器の増加に向けた予算措置は継続していく。」旨の説明がな
された。
(6) 職務質問等による犯罪検挙活動強化月間の実施結果について
【報告の要旨】
平成27年6月1日(月)から同年6月30日(火)までの1か月間、職
務質問による犯罪検挙活動強化月間を実施した。
月間中の検挙人員は1,026人(前年比+136人、+15.3%)で、
うち刑法犯の検挙人数が831人(同+91人、+12.3%)、特別法犯
の検挙人員が195人(同+45人、+30.0%)であった。また、全検
挙人員のうち職務質問による検挙人員は419人(同+55人、+15.1
%)で、うち刑法犯の検挙人員が286人(同+22人、+8.3%)、特
別法犯の検挙人員が133人(同+33人、+33.0%)であった。
主な検挙事例は、
○ 声かけからの職務質問と所持品検査により大麻を発見し大麻取締法違
反事件を検挙【熊本北】
○ 駐車枠からはみ出して駐車している車両に対する職務質問と所持品検
査により盗品を発見し窃盗事件を検挙【菊池】
○ 男女のもめ事に問題意識を持って職務質問し盗難被害品を発見、連続
発生の窃盗事件を検挙【水俣】
○ 内張捜査の結果連続発生の色情ねらい事件を検挙【多良木】
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であった。
今後の取組として、
○ 適正かつ早期の事件捜査処理
○ 職務質問技能の確実な伝承
を推進することとしている。
(7) 平成27年上半期の犯罪検挙状況について
【報告の要旨】
上半期における刑法犯検挙総数は、検挙件数が2,150件(前年同期比
-382件)、検挙人員は1,533人(同-135人)、検挙率は43.2
%(同-4.5ポイント)であった。
犯罪の分類別の検挙件数を見ると、凶悪犯、知能犯の検挙が増加し、粗暴
犯、窃盗犯、風俗犯が減少した。
重点13罪種の検挙状況は、検挙件数が990件(同-408件、-29,2
%)、検挙人員が720人(同-105件、-12.7%)、検挙率が41.9
%(同-10.7ポイント)であった。
上半期における特別法犯の検挙総数は、検挙件数が405件(前年同期比
+2件)であり、著作権法の増加(同+14件)、覚せい剤取締法の減少(同
-41件)、迷惑防止条例(同-20件)が目立っている。
また、検挙人員については、検挙人員は290人(同-34人)であり、
廃棄物処理法の増加(同+11人)、児童買春・児童ポルノ禁止法の増加(同
+8人)、覚せい剤取締法の減少(同-39人)、迷惑防止条例の減少(同
-17人)が目立っている。
(8) 盗犯捜査強化月間の実施結果について
【報告の要旨】
平成27年6月1日(月)から6月30日(火)までの1か月間盗犯捜査
強化月間を実施した。
検挙人員は522人(前年比+48人)で、うち逮捕者は166人(同
+7人)であった。
重要窃盗犯(侵入窃盗犯、自動車盗、ひったくり、すり)の検挙人員は
57人(前年比+1人)で、うち逮捕者は49人(同+3人)であった。
検挙件数は507件(前年比-58件)で、うち重要窃盗犯は191件(同
+103件)であった。
主な検挙事件は
○ 重要窃盗犯のうち、特に侵入窃盗事件の検挙
・ 連続忍込み・車上ねらい事件の検挙(6/27・菊池署)
○ 広域かつ連続的に敢行される窃盗事件の検挙
・ ドラッグストア等対象の広域万引き事件の検挙(6/27・熊本北署)
・ 広域慶弔盗事件の検挙(6/27・熊本東署)
○ 暴力団や来日外国人等による組織的な窃盗事件の検挙
・ 韓国人武装グループによる広域窃盗(すり等)事件の検挙
~大阪府警察、熊本県警察等11府県警察合共同捜査第1号事件~
(熊本北署・熊本南署・御船署・八代署共同捜査)
○ 公共空間における窃盗事件の検挙
・ 公園施設における連続金属盗事件の検挙(5/25・熊本東署等)
○ 各警察署において重点とする窃盗事件の検挙
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・ 連続発生する金属盗事件の検挙(5/27・八代署、5/27・菊池署)
・ 連続発生する色情盗事件の検挙(5/25・多良木署、6/30・大津署)
であった。
下半期に向けた取組として
○ 各署間及び本部との更なる連携と本部支援体制の強化
○ 犯罪発生抑止と被害の拡大防止に資する合共同捜査の推進
を推進する。
(9) 熊本市東区長嶺東5丁目におけるタクシー強盗傷人事件の発生・検挙につ
いて
【報告の要旨】
平成27年7月18日、熊本市東区で発生したタクシー強盗傷人事件につ
き、同日、被疑者A(会社員、男性、25歳)を強盗傷人罪で通常逮捕した。
被疑者は、平成27年7月18日午前5時30分頃、熊本市中心部の繁華
街において飲酒状態でタクシーに乗車し、熊本市東区長嶺東5丁目所在の駐
車場まで走行させ、同日午前5時54分頃、同所に駐車中の車内において、
「ここはどこや」などと怒号し、被害者から乗車料金の請求を受けるや、同
人の顔面を手拳で複数回殴打し、しゃがみ込んで両手で防御した同人の顔付
近を手拳で殴打、足蹴りするなどの暴行を加え、その反抗を抑圧して逃走し、
タクシー乗車料金約2,500円の支払いを免れて財産上不法の利益を得、
その際、前記各暴行により、同人に、加療約2週間を要する顔面打撲、口腔
内裂傷、急性硬膜下血腫などの傷害を負わせたものである。
【委員からの質問及び警察からの説明等】
委員から、「今回の事件は、目撃者により早期に検挙できたが、タクシー
に設置している仕切り板、通報装置の効果はどうか。」との質問があり、警
察から、「タクシー強盗は県民の不安感をあおる犯罪であり、タクシー車内
の物理的遮蔽板、緊急通報装置等は、犯罪抑止及び事後捜査上、運転手への
直接被害の防止や犯行の抑止、異常事態の早期把握、犯人の特定等に効果が
ある。」旨の説明がなされた。
また、委員から、「一般的に発生場所は、民家がなかったり、人通りが少
ない場所と思われるので、タクシー運転手自身が注意する必要がある。未然
防止のための情報提供を積極的に行ってほしい。」旨の提言があり、警察か
ら、「県・市のタクシー協会との会合を定期的に開催しているので引き続き
情報提供を行い、防犯意識を高めていく。」旨の説明がなされた。
(10) 平成27年上半期の交通事故発生状況等について
【報告の要旨】
ア 前年上半期との比較
上半期の交通事故発生件数は3,218件(前年同期比-620件、
-16.2%)、死者数37人(同-3人、-7.5%)、負傷者数
4,111人(同-772人、-15.8%)であった。
イ 交通死亡事故の特徴
○ 高齢者が依然として多く、得に75歳以上が多い
・ 高齢死者 24人(前年同期比-5人)
・ うち、75歳以上が21人(同+3人)
○ 状態別では、歩行者と自動車乗車中が多い
・ 歩行中死者 16人(前年同期比+4人)
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・
・
自動車乗車中死者 14人(同-2人)
うち、シートベルト非着用死者 5人(同±0人)
非着用者5人中3人は着用していれば助かったと推認
○ 飲酒運転による死者が増加
飲酒運転による死者 3人(前年同期比+1人)
ウ 死傷者に占める高齢者の割合
交通事故による死傷者は最近10年は減少傾向にあるものの、死傷者
に占める高齢者の割合は増加しており、特に、死者に占める高齢者の割
合が高く上半期については64.9%を占めている。
エ 今後の取組み
今後の取組として
○ 高齢者対策
・ 参加・体験・実践型の交通安全教育の実施
・ いきいき安全安心サポート事業の効果的運用
・ 関係機関・団体等と連携した交通安全教育及び広報啓発活動の
推進
・ 改正道路交通法(一定の病気等に係る運転者対策)を活用した
高齢運転者対策の推進
○ 飲酒運転等悪質・危険な違反に対する取締りの強化と根絶気運の
高揚
・ 飲酒事故の発生状況、飲酒運転の検挙状況、違反者情報等の分
析結果に基づく飲酒運転の実態に即した効果的な取締の推進
・ 飲酒運転周辺者三罪(車両提供罪、酒類提供罪及び同乗罪)の
確実な適用
○ 交通死傷事故の抑止に資する交通指導取締りの実施
各署とも、交通事故分析等に基づいた交通事故抑止に資する交通
指導取締りの状況は、おおむね良好である。今後は、PDSAサイ
クルに基づく速度取締り指針の見直しと第二期実施計画を策定する。
を推進していく。
第3 報告・決裁等
1 監察業務関係の報告について
首席監察官から、監察業務関係の報告がなされた。
2 ワンストップ支援事業の協力病院の現状の報告について
犯罪被害者支援室長から、ワンストップ支援事業の協力病院の現状について
の報告がなされた。
3 鹿児島公安委員会からの派遣要請についての決裁
警備二課次席から、鹿児島公安委員会からの派遣要請についての説明があり
決裁が行われた。
4 文書警告事案の被害者転居に伴う引継ぎについての決裁
人身関連事案対策室長から、文書警告事案の被害者転居に伴う引継ぎについ
ての説明があり、決裁が行われた。
5 平成27年第19回定例会会議録についての決裁
公安委員会事務室から、第19回定例会会議録について報告があり、決裁が
行われた。
6 不服申立ての却下についての決裁
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公安委員会事務室から、不服申立ての却下についての説明があり、決裁が行
われた。
7 苦情(平成27年№10)の受理についての決裁
公安委員会事務室から、苦情(平成27年№10)受理についての説明があ
り、決裁が行われた。
8 苦情(平成27年№5及び同6)の回答についての決裁
公安委員会事務室から、苦情(平成27年№5及び同6)の回答についての
説明があり、決裁が行われた。
9 要望の受理及び回答についての決裁
公安委員会事務室から、要望の受理及び回答についての説明があり、決裁が
行われた。
10 苦情(平成27年№7及び同9回)に対する意見書の回答についての決裁
公安委員会事務室から、苦情回答(平成27年№7及び同9)に対する意見
書の回答についての説明があり、決裁が行われた。
第4 事務連絡等
公安委員会事務室から、当面の行事予定について事務連絡等が行われた。
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