年 度 2015年度 科 目 名 幾何学Ⅰ演習 配 当 学 年 3年 必 修 ・ 選 択

年
科
配
授
目
当
業
学
の
種
度
2015年度
名
幾何学Ⅰ演習
年
3年
必 修 ・ 選 択
選択
類
演習
単位数
授
1単位
C
業
期
間
A
秋
P
制
対象
授
業
回
数
15
授 業 の 担 当 者
行野 亘(非常勤講師)、今井 順一
単 位 認 定 責 任 者
行野 亘(非常勤講師)、今井 順一
授 業 科 目 の 主 題
線形代数の基礎[行列の対角化とその応用]
授 業 科 目 の 概 要
幾何学とは図形及び空間の性質を明らかにする数学である。表面的には困難な問題であっても幾
何的な構造を見抜くことで解けるようになることは多く,様々な問題を図形的に考えるための数学
的な訓練は大切である。
この講義では,様々な数学に必要となる「線形代数の基礎」を学んだ後,幾何学への応用例として
,ベクトル場の積分曲線について学ぶ.まず,2次正方行列と平面から平面への線形変換の関係につい
て説明した後, 高校で勉強したと思われる行列の積の意味を理解してもらう.次に,連立一次方程式
と密接に関係する,行列および行列式の基本変形について説明する.最後に,行列の対角化,ジョルダ
ン標準形について説明し,その応用として連立線形微分方程式の解法を学んだ後,ベクトル場の積分
曲線について説明する.時間に余裕があれば,解析力学で扱われる「空間上の運動」についても紹介
する.
授業科目の到達目標
この授業を通して,以下の内容ができるようになる:
[1]線形写像と行列の関係を理解した後,
高校で習った行列の積の定義が理由を含めてわかるようになる.
[2]解が唯一つとは限らない,または,存在するとは限らない連立方程式の問題を,
掃き出し法を使って解けるようになる.
[3]行列式をサラスの公式だけを利用して求めるのではなく,
行列式の基本変形及び行列式の展開を利用して,行列式を簡単に計算できるようになる.
[4]行列式を利用して,自分で因数分解の問題を作れるようになる.
[5]2次正方行列を対角化できるようになる.
対角化できない場合,ジョルダン標準形が求められるようになる.
[6]連立線形微分方程式を解き,積分曲線が求められるようになる.
授業方法・指示・
出
席
な
ど
[授業方法]前半:講義形式,後半:演習形式で行う.
[指示]受講者は配布したプリントの問題を解き,授業終了後に解答用紙を提出してもらう.
[出席]授業終了後に提出してもらう解答用紙で,出席したか判断する.
[毎回の授業のアウトライン]
[1] 前前回提出してもらったレポートの返却・解答・解説
[2] 前回出題したレポートの提出
[3] 今回の授業を,板書形式で行う.また,授業の内容が書かれたプリントを配る.
[4] 問題プリント配布し,各自問題を解いてもらう.
[5] 授業終了後に各自が解いた解答を提出する.
授業の展開
1. 線形写像の定義とその応用[行列表示]
2. 線形写像の定義とその応用[線形写像の合成と行列の積の関係]
3. 連立方程式の解の図示
4. 階段行列,掃き出し法による連立方程式の解法
研 究 室 所 在
−
5. 基本変形,基本行列
6. 行列式とその応用[行列式を利用した連立方程式の解法]
7. 行列式とその応用[行列式の基本変形の証明]
8. 行列式とその応用[行列式の展開,具体的な計算問題]
9. 行列式とその応用[行列式を利用した因数分解]
10. 集合の同値関係による分類[特に,行列の相似による分類]
11. 行列の階数
12. 行列の対角化[固有値が実数,複素数の場合]
13. 連立線形微分方程式[行列の対角化の応用例]
14. ベクトル場の積分曲線
15. 総まとめ
試 験 等 の 実 施
定期試験
再試験
課題・レポート等
中間テスト等
その他
×
×
○
×
−
授業外学修について
(レポート・課題等の頻
度 及 び 提 出 方 法 )
中間テスト・定期試験・
再 試 験 等 に つ い て
[レポート課題]
基本的に,その日の授業内容がしっかり理解できていれば解ける問題を出題する.なお,レポートの
採点では,単純な計算ミス等ではほとんど減点せず,考え方・方針・証明方法がしっかりできている
かを中心に採点する.
[1] 頻度:
原則,毎回授業終了後にレポート問題を出す.
[補講等で週に2回授業がある際には,レポート問題は出さない.]
[2] 提出方法:
次回の授業の開始時に提出すること.
[3] レポート問題の内容:
授業内容が理解できたかどうかの確認問題.
[4] 注意事項: 特に,冬休み前に出すレポートは,成績に重大な影響を及ぼすレポートなので,
提出しなければ単位は修得できない.
[授業外学修]
この科目では予習は基本的に必要ない.復習に重点をおくこと.
レポート問題は問題プリントの内容をしっかり理解していないと解けない問題になっており,
解けるかどうかで,その日の授業が理解できたかどうか把握できる.
そのため,レポート問題が解けない場合,復習として,以下のように行うのが望ましい:
[I] 板書内容をもう一度書き写すこと.
[II] 配布した問題プリントをもう一度解くこと.
もし[I],[II]でわからない箇所がでてきたら,次回授業前に授業担当者(行野)に質問すること.
教
書
使用しない.(毎回,授業担当者が自作のプリントを作成し,配布する.)
献
必要であれば,講義中に指示する.
参
科
考
文
成績評価の方法基準
冬休み前に出すレポートと,毎回授業後に出すレポートとで総合的に評価する.特に,冬休み前に出す
レポートは,「中間・期末テストの代わりとなるもの」として考えているので,提出しなければ単位
は修得できない.このレポートで「授業科目の到達目標」の項目のうち,どれが理解できているか判
定する.概ね、秀:9割∼、優:8割∼、良:7割∼、可:6割∼とする。