29pmA342 ミシマサ イ コにお け るサ イ コサ ポニ ン生合成機構 の解 明 ○野路 征昭 1,星野 佑弥 1,木岡 優里子 J,兼 目 裕充 1,岡田 岳人2 ,高橋 宏暢 1 関田 節子 2 ,豊 田 正夫 ,浅川 義範 l 徳島文理大生薬研 , 2 徳 島文理大香川薬 ) 1 1 ( 【目的】 ミシマサイ コ ( Bu pl e u r u mf al c at u mL. )の根 は、生薬 「 柴胡」 として、小 柴胡湯な どの漢方方剤 に配合 され てい る。今 回、 ミシマサイ コの主要薬用成分で あるサイ コサポニ ンの生合成 に関与す る酵素群 の遺伝子 の単離、解析 を行 うこと で、サイ コサポニン生合成 の分子機構 の全容解 明を試みた。 【 方法 ・結果 】サイ コサポニンはオキシ ドスクア レンの環化 によ り生 じた β-ア ミ リンが、シ トクロム P450によ り酸化、水酸化 された後、糖転移酵素 によ り配糖体 化 され る とい う経路 によ り生合成 され ると考 え られ る。今回、次世代 シー クエ ン サー を用いて ミシマサイ コの根 、茎 、葉 で発現 してい る遺伝子 について ESTデー タベースをそれぞれ作成 し、これ らの ESTデー タベースに対 して BLAST解析 を行 い、サイ コサポニ ン生合成 に関与す る と予想 され る酵素の候補遺伝子の探索 を行 った。その結果 、6種類 のオキシ ドスクア レン環化酵素 ( Bf OSC1 -6)の c DNA の 単離 に成功 した。 これ ら 6種の酵素遺伝子 を酵母で発現 させ、機能解析 を行 った OSC2,5の 2つのオキシ ドスクア レン環化酵素がサイ コサポニ ン生合成 の 結果 、Bf 前駆体である β-ア ミリンを生合成す ることを明 らかに した。次に、ESTの解析 に 09種類 のシ トクロム P45 0遺伝子が発現 してい るこ よ り、ミシマサイ コの根では 1 とが示 されたが、その中か らサイ コサポニン生合成 に関与す るシ トクロム P450を n 探索 した。 次世代 シー クエ ンサー の解析 に よ り得 られ た リー ド配列 を用 いた i s i l i c o発現解析 よ り、各 シ トクロム P450遺伝子の根 、茎、葉 での発現量 を比較 し、 部位別 での発現パ ター ンが、主要な βア ミリン合成酵素である Bf OSC2 と同様 で あるシ トクロム P450を選別 し、酵母 を用いた機能解析 を行 った結果 、その中の 1 種が βア ミリンの水酸化 に関与 していることが示 された。
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