大 豆 だ よ り 第3号 JA 能美 平成26年7月●●日 収量・品質向上は「うね間かん水」と「カメムシ防除」の実施が決め手! 1 うね間かん水の実施 大豆は、干ばつに著しく弱い作物です。開花期から50日間(7月中旬~9月上旬)は、大豆が最も水を 必要とする時期です。この期間に乾燥状態が続く場合は落花・落莢を招くため、早急にうね間かん水を実 施しましょう。 かん水期間:7月中旬(開花始)~9月上旬 ・開花期以降、晴天が5日以上続いた場合 ・うね間の土が白く乾いた時にかん水し、うね間に水が行き渡った時点で速やかに落水する。 (水を 溜めない) 。 ※極端に乾燥してからのかん水や長期の停滞水は根に障害を招きます。 ・大豆の先端部の葉が裏返り、圃場全体が白っぽく見える前にかん水する。 ※畝間の溝を排水溝に連結しておく。 ※大区画圃場の場合は、湿害を避けるため一度にかん水せず3回程度に分けてかん水する。 2 病害虫防除 ・基幹防除(無人ヘリ防除地区を除く) 防除時期 薬剤名 対象病害虫 1回目 7月25日~30日 (開花終期~幼莢期) スミチオン ベルクート粉剤DL 2回目 8月16日~23日 (幼莢期~子実肥大前期) スミチオン カメムシ類、 ベルクート粉剤DL 紫斑病、マメシンクイガ 3回目 8月下旬~9月上旬 (子実肥大期) トレボン粉剤DL カメムシ類、 紫斑病、マメシンクイガ カメムシ類、 10a 当たり散布量 3kg 3kg 4kg ハスモンヨトウ ・薬剤は、莢まで十分にかかるように散布する。 ・播種時期により生育に差があります。 ・無人ヘリ防除は、7月29日(プレバソンフロアブル5+アミスター20フロアブル)、 8月中旬日(トレボンエアー)、8月下旬(スタークル液剤10)の予定です。 ・随時防除 裏面参照 3 雑草の除去 収穫時の汚損粒を防止するため、雑草の目立つほ場は抜き取り作業を行いましょう。 除草剤名 適用雑草名 ラウンドアップマッ 一年生雑草 クスロード (非選択生) バスタ液剤 一年生雑草 (非選択生) 使用時期 雑草生育期 うね間処理 (収穫前日まで) 雑草生育期 うね間処理 (収穫 28 日前まで) 使用量(10a 当たり) 使用回数 薬量:200~500mL (希釈水量:50~100L) 薬量:300~500mL (希釈水量:100~150L) 大豆畦畔 含め2回 大豆畦畔 含め 3 回 詳しいことはJA営農指導員にご相談ください。 備考 雑草 茎葉散布 雑草 茎葉散布 大豆に かかったら 枯れます ・随時防除 1 ウコンノメイガ 被害の状況 大豆ほ場への成虫(蛾)の飛来は、7月上 旬頃からで大豆の葉に産卵します。 孵化した幼虫は、大豆の葉を巻き、内側の 葉をある程度食害した後、別の葉に移動して 加害を繰り返します。 なお、幼虫による葉巻は、8月上旬から増 加し、9月上旬頃まで続きます。 幼虫に加害された大豆の葉(葉巻) 葉巻を広げた時の幼虫 防除の目安:大豆1株当たり平均葉巻数6~8枚以上 防除剤 薬剤名 10a 当り使用量 サイアノックス粉剤 4kg プレバソンフロアブル5 100~300L 希釈倍数:4000倍薬量25~75ml 使用回数 2回以内 (収穫7日前まで) 2回以内 (収穫7日前まで) ① 粉剤による基幹防除剤は、ウコンノメイガに適応した薬剤が散布されません。 ② 圃場内で部分的に被害がある場合は部分防除も可能です。その際は、散布面積を大きめに散布して下さい。 ③ 成虫は、生育が旺盛な圃場を好んで集中的に産卵する傾向があるため、そのような圃場は幼虫の加害も多い場合 があります。 ④ 被害葉の割合が80%以上になると、くず粒の増加や小粒化によって50%程度の減収になった事例があります。 2 葉焼病・斑点細菌病 被害の状況 ダイズ葉焼病、斑点細菌病の症状は、葉に発 生し、病徴は淡緑から紅褐色の小さな斑点が生 じるなど似ています。 葉焼病は時間が経過すると1~2mm 中央部 が淡褐色から褐色、周囲が黄色の病斑になりま す。発病が激しいときは、葉全体が焼けたような 症状となり枯死・落葉します。 葉焼病の病斑 発病が激しいときの症状 防除の目安:発生が多い場所の 10 株の発病葉率 20%以上 防除剤 農 薬名 フェスティバルC水和剤 希釈倍数使用液量 600 倍 100~300 ㍑/10a ① 基幹防除剤は、葉焼病に適応していません。 ② 葉焼病に罹病すると、小粒化し減収します。 防除時期 開花期
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