セミミクロスケールGPCによるエポキシ樹脂系接着剤の分析

LC application data
No. 310014G(1/1)
June 2015
セミミクロスケールGPCによるエポキシ樹脂系接着剤の分析
Analysis of Epoxy Resin-based Adhesive by Semi-micro Scale GPC
【はじめに】
セミミクロスケールの有機溶媒系GPC分析では、環境負荷の低減やコスト削減が望めることから、充塡剤粒子径やカラム容
量の小さい迅速分析用あるいは高性能分析用のカラムが市販されています。このようなカラムを用いることで、分析時間の短
縮が可能になりますが、溶出してくるシャープなピークに対応できる高速応答が可能な検出器がなければ、これらカラムの性
能を十分に生かすことはできません。一方、セル容量が小さく、セミミクロスケールの分析に対応した示差屈折率検出器
RI-4035は、高速データ取込み及びデータ出力が可能な検出器であり、セミミクロGPCに適しています。
エポキシ樹脂系接着剤は、エポキシ樹脂を主成分とする接着剤で、エポキシ基を含有する化合物を、アミン類や酸無水物な
どで硬化させることで接着します。優れた接着性やバランスの取れた物性をもち、その性能の多様性から先端技術分野をはじ
めとする幅広い用途に使用されています。
今回は、RI-4035を使用して、高性能分析用GPCカラムによるエポキシ樹脂系接着剤の分析を行った結果を報告します。こ
のときの溶媒使用量は、分析時間 20分 x 流速 0.3 mL/min なので、1分析当たり6mLとなり、通常の分析と比べ3分の1程度
に削減できました。
Keyword : セミミクロスケール, 高性能充塡剤, GPC, Shodex KF-401HQ, KF-402HQ, RI 検出器, エポキシ樹脂系接着剤
【実験】
[Equipment]
Pump:
Pump option:
Autosampler:
Column oven:
Detector:
PU-4185
DG unit
AS-4150
CO-4060
RI-4035
[Conditions]
Column:
Eluent:
Flow rate:
Column temp.:
Injection volume:
Sample:
Shodex KF-401HQ + KF-402HQ
(4.6 mmI.D. x 250 mmL, 3 µm, each)
THF (with stabilizer)
0.3 mL/min
40 ℃
5 µL
0.5 (w/v)% Epoxy resin-based adhesive in eluent
【結果】
図1に、RI-4035を用い測定したエポキシ樹脂系接着剤のクロマトグラムを示します。
図1 エポキシ樹脂系接着剤のクロマトグラム
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